偽恋人を務めたら、同僚ドクターの熱い情愛から逃げられません!?

書籍情報

偽恋人を務めたら、同僚ドクターの熱い情愛から逃げられません!?

著者:連城寺のあ
イラスト:小島ちな
発売日:2024年 9月27日
定価:620円+税

 

医者を務める小嶋紗穂は連休前の飲み会が終わり、一人で飲み直すためバーに入店していた。
そこで声をかけられたのは、先程の飲み会で別れたはずのイケメン外科医・檜山直斗で……!?
全てにおいて完璧な檜山のことを紗穂は少し胡散臭く思っていたのだが――?
弾むような会話を重ねていくうちに彼への印象が変化していく紗穂。
二人でバーを出たあと、檜山から極上に甘く激しいキスが落とされてしまい――……。
思わず彼の魅力に引き込まれそうになってしまった紗穂のもとに、翌日、従姉妹からの電話がかかってきて……?
従姉妹から聞かされた衝撃的な話には檜山が関係していた!?
不信感を抱きつつ、檜山に直接話をする紗穂であったが、どうやら勘違いだったようで――?
「俺の偽の恋人になってくれないか?」
謝る紗穂に檜山が提案してきたのは「偽恋人」だった――!?



【人物紹介】

小嶋紗穂(こじま さほ)
内科専攻医の29歳。
仕事にも真剣に向き合い、見た目の印象とは違いやると決めたらやり遂げる強気な性格をしている。
勘違いから檜山に対して失礼な態度を取ってしまい――!?

檜山直斗(ひやま なおと)
イケメン整形外科の35歳。
率直で一途な性格をしている一方、少々強引な一面も。
紗穂に「偽恋人」になることを提案するのだが――?

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*取り扱いサイトは、各書店に掲載され次第、更新されます。

【試し読み】
 

 薄暗い寝室で、紗穂は檜山の腰に跨りキスをしていた。
 紗穂から仕掛けたわけではない。ベッドに上がった檜山に身体を持ち上げられたのだ。
 腰を掴まれたまま、綺麗な顔が間近に迫り唇が押しつけられたが、元より逃げるつもりはない。
 唇は柔らかく、熱く、紗穂を溶かしていく。キスの余韻でボーッとしていた紗穂に、イタズラっぽい表情で檜山が囁く。
「なあ、結婚までに体の相性を確かめておかないか?」
 あからさまな言葉に紗穂がキッと顔を上げる。先日の甘い檜山はどこに行ってしまったのか? せっかくいい感じだったのに……と紗穂は少しだけイラつく。
「……ちょっと、いつもそんなセリフで女性を口説いているの? あまりにも情緒がないって言われない?」
「紗穂を抱くのに情緒は必要なのか?」
「……ひ、必要だと思う」
 甘い雰囲気を演出するなんてことは全然考えていなくて、あっけらかんとセックスを提案する檜山に呆れるが、油断をすれば頭の回転の速い檜山に丸め込まれそうだ。
 このまま何も言わずにムードに流されたら、多分結ばれていたと思う。なのに、余計な提案をするから調子が狂うのだ。情緒もへったくれもない男だ。
「考えてもみろよ、結婚後に『やっぱり合わない』なんてことになったら悲惨だぞ」
「それはないと思う」
「どうしてないと思えるんだ?」
「それは……」
 言い淀む紗穂の内心を見透かすように檜山はじっと見つめている。まるで大変なオペをする時みたいに真剣だ。
 その眼差しを避けるように紗穂は俯いたまま、小声で答えた。
「だって、キスがものすごく気持ちいいから。触り方も好きだし、先日もその前も最後までしたいと思ったし……」
 紗穂の胴体がいきなりギューッと抱きしめられて、思わず声が漏れる。
「うッ!」
「そういうところが可愛いんだよなあ。紗穂、抱かせて」
「……だからぁ、あからさますぎ!」
 檜山の肩を叩き、紗穂はクスクスと笑う。
 ワンピースのジッパーがゆっくりと下ろされ紗穂の肩があらわになる。サラサラした素材のワンピースが腰まで落ち、紗穂は下着だけの姿を晒していた。
 まだ笑いの発作が収まらない紗穂に口付けた檜山自身も笑っている。紗穂の柔らかな前髪をかき上げてクシャクシャッと乱し、さらに、唇を押し当て噛み付くようなキスをする。
 キスで蕩けた身体が横たえられ、紗穂の長い黒髪がベッドのシーツに広がる。緩んだネクタイを強く引っ張って外し、檜山はベッド下に投げると、紗穂のワンピースを優しい手つきで脱がせていく。
 それをベッドサイドのテーブルに置き、横たわる紗穂に微笑みかける。
「シワにならないかな?」
「大丈夫」
 自分の洋服は無造作に放り投げるのに、紗穂のワンピースの心配をしてくれる。檜山が自分だけに見せる気遣いに、紗穂は面映い思いを抱いた。
 紗穂の首筋から肩まで丹念にキスを落とし、舌でなぞっていく。滑った舌でねっとりと肌を撫でられ、時に強く吸いつかれる。
 繊細なレースのブラの上から乳房が掴まれる。長い指で揉みしだかれ、カップからはみ出た先端が指で弾かれ、甘い刺激に思わず声が漏れる。
「あっ……」
 後ろのホックが外され、張りのある乳房が開放される。紗穂の白くきめ細やかな肌を、大切な宝物のように、檜山は優しく愛撫する。
 あらわになった淡い乳輪が指でなぞられて、紗穂は愉悦に目を閉じ首をのけ反らせた。先端が生暖かいものに包まれ、じゅっと吸われる。
 極甘な飴を嬲るように、口腔の粘膜と舌を使って乳房の先端が転がされ、紗穂は背をしならせて喘ぐ。それはまるで、『吸ってください』とでもいうように、胸を突き出した体勢なものだから、檜山は長い指や口を使って、紗穂の快感をさらに導き出していく。
「あぁっ! ぁ、やぁ……、もぉ……」
 もう片方の乳房も同じようにしゃぶられ、紗穂の肌が熱を帯び上気していく。声を上げ、シーツをギュッと握りしめて喘ぐ紗穂の肌を、檜山の指は下へと滑っていく。ウエストを撫で、お腹から恥丘へと滑る指は、茂みの中の湿った場所に入り込む。
「紗穂、触ってもいい?」
「ん、触って……」
 割れ目に沿って動く指の感触にもどかしさを感じ、紗穂は少しだけ腰を浮かせて、檜山の指に局部を押し付ける。
 その意図をすぐに読み取った檜山がくぐもった声で笑い、乳房の先端に強く吸い付いた。
「あぁっ!」
「紗穂は激しいのが好きなのか?」
 意地悪っぽくはないけれど、笑いながら問われて、簡単に頷くのが躊躇われる。
「そうでもないけど、今は……」
 今は、すぐにでも一つになりたい気持ちが強くて、ゆっくりとした動きがもどかしい。もっと檜山に求められたい。
 紗穂はシーツを握っていた手を離し、檜山の肩に掴まった。そして、首を持ち上げて檜山の耳を軽く噛んで囁いた。
「直斗、もっと……」
「紗穂……」
 膣口に伸びた指は迷いなく中に入り込み、内壁を擦りながら進む。すでに潤んでいた膣中から、愛液がグチュグチュと溢れ出て足の間を濡らしていく。
 中壁を擦られ抽送を繰り返されると、堪えきれず紗穂は声をあげる。
「あっ……あぁ……ん、ん……はぁっ」
 愛液がヒップまで流れて、シーツが濡れているのがわかる。檜山に悪いな……と思ったのも一瞬で、奥に押し込まれた指から強い刺激を感じて、思わず腰が跳ねる。
「ぐちょぐちょだ。紗穂は可愛いな。そんなに気持ちいいのか?」
「やっ、やだ。恥ずかしいから言わないで……っ、あ……」
 乳房を弄っていたもう一方の指が下に伸び、襞を広げて奥にある小さな蕾を擦る。溢れ出た愛液で滑ったそこは、酷く敏感で少しの刺激にも弱い。
「あぁっ!」
 強い刺激に腰が跳ね、快感に内股が震える。
 擦られるたびに紗穂の腰がビクビクッと震え、愛液が滲み出る。さらに擦られると、その部分だけが大きく腫れて熱を持ち、恐怖にも似た愉悦に頭が変になりそう。
 痛いのか気持ちいいのかわからなくて、紗穂は檜山の腕にしがみつく。
「あぁ……ッ! なおとぉ……」
「ん? もっとか?」
「ちが……」
 紗穂はイヤイヤと首を振ったが、檜山の指はさらに淫芽を弄ぶ。膣中に長い指を差し入れ、身体をずらしそこに口を付ける。
「あっ、やッ!」
 逃げようとする紗穂の腰を掴み、ぷっくりと膨らんだ尖りを舌で舐め上げた。
「あぁっ……あ、やぁ……」
「嫌か?」
 嫌ではないけれど、自分がどうにかなりそうで怖い。そんな紗穂の気持ちを読んでいるくせにやめてくれない。こちらを見上げ笑みを浮かべる檜山は、どこか知らない人のよう。
 今まで見たことも無い彼の表情は、紗穂の官能を刺激して大胆にさせる。
「どうし……て?」
 意味のない問いかけに答えはなく、檜山は紗穂の脚の間に顔を埋め淫芽を啜り上げる。
「あぁッ! あ、あぁ……っ」
 びちゃびちゃと音を立てて舐め、尖りが啜り上げられる。さらに、秘肉に差し入れた指で内壁が擦られ、狂おしいほどの愉悦を与えられ、紗穂の背が反り上がる。
 拳が白くなるほどにシーツを掴み、必死に耐える。
 内壁を指で抉られ、秘襞がゾワゾワと蠢くのを感じた。
「ひ!」
 尖りに歯が立てられた瞬間、痺れにも似た快感が背を走る。
「やぁッ! だめぇ……、なお……と、あ、ひぁぁ……っ」
 中が痙攣し指を締め付ける。悲鳴のような声が自然と漏れ、紗穂は激しく達した。

 ほんの一瞬ブラックアウトした紗穂が目を開けると、檜山が心配そうに見つめていた。
「紗穂?」
「……ん、イキすぎちゃった。直斗がしつこいから。もう!」
 紗穂の毒舌に檜山が安心したように笑みを浮かべる。
「ごめん。反応が可愛すぎて止まらなくなった」
 そう言って紗穂の唇に噛み付くようなキスを落とす。
「あんっ」
 ついさっき達したばかりの秘所に指が入ってくるけれど、まだ中は収縮したままで指をきゅうきゅうと締め付ける。そんな狭い中を擦られて、紗穂は愉悦にびくびくと腰を震わせる。
「ああ……っ」
「すごい、キツいな……」
 指を抜いた檜山が、愛液で濡れた指を舐める。
「やめっ、きたないよ」
 思わず声を上げると、檜山は上唇を舌で舐め、ニヤリと笑う。
「綺麗だよ。それに俺、紗穂のここの匂いが好きだ」
 そう言って怒張した屹立を秘所に擦り付ける。腰をスライドさせ、何度も擦られると、ジィ……ンと愉悦が込み上げ、紗穂は目を閉じて首をのけ反らす。
「はぁ……はぁっ、あっ、あぁ……ん」
 痺れるような甘い感覚に、腰が震えクチュクチュと淫らな音が耳に届く。溢れ出た愛液は、互いの腰やシーツをしとどに濡らす。
 貪欲に腰を反らせ屹立に押し当てる。そんな紗穂を焦らすように檜山が身体を離した。
(意地悪……)
 もっと気持ちよくなりたい。早く一つになりたい。焦がれるような思いで紗穂は声をあげる。
「やぁ……っ、ね、お願い……」
「ん? どうした?」
 檜山が顔を上げ、艶かしい視線で紗穂を見つめる。紗穂は上気した頬をさらに染めて願いを口にした。
「入れて……ほしいの。直斗と早く一つになりたい」
「俺も」
 そう答えた檜山は避妊具を握っている。身体を離したのはこれを取るためだったのか。紗穂は恥ずかしくなって檜山の胴を抱きしめる。
「紗穂、くっついたままじゃ付けられないよ」
 クスクスと笑いながら檜山は身を離す。
「……っ、ごめん」
 紗穂が目を閉じて横たわっていると、ガサガサと音が聞こえ避妊具をつけている気配を感じる。
 紗穂にまた深く口付けて、檜山は脚の間に体を割り込ませる。紗穂の膝を押し、脚を開かせて屹立を膣口に擦りつける。
「ぁん……」
 そんな動作でさえも感じてしまい声が漏れる。蜜口に押し当てられた屹立の先端がグイッと押し込まれ入ってくる。
「んっ……んんっ……」
「……っ、まだ狭いな。大丈夫か?」
「……ん、大丈夫」
 太い屹立が隘路を広げながら入ってくるのを、紗穂は息を止めて感じていた。医大に入ってからできた彼氏とは、研修先が離れてそれっきりだ。だから行為はとても久しぶりで、以前どうだったかもあまり覚えていないほど。
 自分が恋愛に関して初心者であることはもう隠しようがないので、紗穂は正直に申告する。
「なんか……ね、すごく久しぶりで……っ、ふ、不手際があったら……ごめん」
 喘ぎながらそう告げると、行為の最中なのに、檜山がフッと息を吐いて笑い出す。
「ふふっ。紗穂は本当に面白いなぁ、飽きないわ。心配するな、俺もご無沙汰だから不手際はお互い様ってことで」
 甘い眼差しを向けられてキスが落ちてくる。舌を絡ませ強く吸われ必死に応えるうちに、昂りは奥まで沈められ、屹立に最奥を軽く突かれる。
「……あ、あぁ……っ!」
 檜山に貫かれて自分の中が満たされていることが、紗穂を幸せな気持ちにさせる。唇と下半身、両方で繋がったまま、ゆっくりと穿たれていく。
 下腹部がいっぱいに満たされ突かれるたびに、紗穂は浅い息を繰り返しながら、檜山の腕にしがみつく。
「はぁっ……あ、ぁん、あ……ッ!」
 横たわって檜山を受け止めているだけなのに、紗穂の呼吸は乱れ酸欠になりそうだ。昂りを沈められるたびに、秘襞がひくつき剛直を締め付けるのがわかる。
 檜山が眉を顰め、吐息を漏らす。
「ああ……紗穂」
 彼の情感のこもった声を聞くだけで、紗穂の胸が甘く締め付けられる。
 内襞を深く抉られるたびに、紗穂の体は制御を失ったように震えてくる。最奥をかき混ぜられ、下腹部が痺れるように疼く。紗穂は身を捩り、普段では考えられないような艶かしい声をあげる。
「あっ、はぁ……ん、あぁ……」
 ゆっくりと抽送を繰り返され、浅い場所をじっくりと突かれると、言いしれぬ喜悦に内襞が震える。
「はぁッ!」
 秘襞が震え腰が弾け、檜山がふと動きを止める。
「ここか?」
 腰を小刻みに揺らせ角度を変えながら同じ場所を穿たれると、意識が飛びそうなほどに気持ちがいい。
「あぁ……っ、いいッ! なお……と、もっとぉ……」
 ゆっくりだった抽送が次第に激しくなり、身体が大きく揺さぶられる。乳房に軽く歯を立てられ、先端がいきなり強く吸われる。
「あぁッ!」
 乳房への愛撫に、秘襞がひくつき、さらに滾りを締め付ける。堪えきれず檜山が掠れた声を漏らす。
「あぁ……紗穂……達っていいか?」
「……んっ、なおとぉ……イッて……」
 ちゃんとお伺いをたててくれるのが可愛くて、紗穂は乳房にしゃぶりつく檜山の頭を抱きしめ髪の毛をクシャクシャに乱す。
 抽送はさらに激しく奥を突き、感じやすいところを何度も穿たれる。身体から湯気が出るほどに熱く、お互いの欲望に夢中になっていく。
 昂りは膣中で爆発しそうな程に張り詰めて、紗穂は絶頂の兆しを感じて目を閉じた。
「んぁ……っ、あっ、あっ、あぁ……っ」
 ズン! と深く重く最奥を抉られ、押し付けられた腰がグラインドされる。
「あ、いっちゃ……!」
 膣襞が蠢き、滾りに纏わりつきながら締め付けていく。自身の意思とは関係なく動く身体の反応に、紗穂は追い立てられるように絶頂に達していく。
 痛みにも似た激しい快感に、紗穂が悲鳴のような喘ぎ声をあげると、檜山が苦しそうに顔を歪めて天井を仰ぎ見て呟く。
「……っ、イク……ッ」

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