クールな社長に積年の一途愛で迫られています!? ~再会したら、専属秘書に任命されました~
著者:秋花いずみ
イラスト:ユカ
発売日:2024年 6月28日
定価:630円+税
大学を卒業し、就職活動中の里穂は、高校の同窓会で幼馴染で初恋相手の修哉と再会する。
そこで彼の働く会社に誘われるが、なんと彼は家庭教師のマッチングサイトを運営する会社の社長に就任していて……!?
それどころか、里穂のことを修哉の専属秘書として雇いたいと言い出して……。
彼のお願いもあり、その誘いを受けることにした里穂。
修哉の会社で働き始めた彼女は、彼の身の回りのお世話をするため、修哉の住むマンションで住み込みで働くことになり……!?
そんな生活を始めて三年が経ったある日、会食から帰ってきた彼を介抱する里穂に対し、距離を詰めてくる修哉。
「俺たち、いつまで幼馴染やる?」
そう言われて修哉に抱きしめられると、彼を好きだった頃の気持ちが溢れ出し、二人は一線を越えてしまい――!?
その日から彼は里穂に対し甘やかに接してくるが、里穂は自らの気持ちを抑え込み……。
【人物紹介】
高垣里穂(たかがき りほ)
広告代理店を希望し、就職活動中の二十二歳。
学生の頃は修哉がキャプテンとして所属するバスケ部でマネージャーをしていた。
面倒見がよく気遣いができることから、修哉に誘われて彼の専属秘書に就任する。
小野寺修哉(おのでら しゅうや)
里穂の幼馴染。幼い頃は女の子によく間違えられていたほど愛らしい男の子だった。
家庭教師のマッチングサイトを運営する会社を運営する社長。
顔がよく運動神経もよくて、人当たりがいい性格。
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【試し読み】
「里穂」
私の名前を呼びながら、修哉は私を抱き寄せる。強く抱きしめられ、私の視界は彼の胸でいっぱいになった。
修哉に抱きしめられたのは、高校の卒業式以来だ。あの時も今も、修哉に抱きしめられていることが信じられない。体格も匂いも変わってしまっているけれど、温もりは変わらない。
私が好きだった修哉のままだ。
「しゅ、修哉、あの……。これは……」
「里穂、俺のことが嫌じゃなかったら……いや、嫌がらないでくれ」
「えっ、嫌がるって……わっ!」
私を抱きしめてベッドにそのまま勢いよく寝かせた修哉は、私に覆いかぶさってきた。
視界が天井に変わったと思ったら、至近距離に修哉の顔がある。どうして、なんでこんなことになっているの?!
混乱中の私の視界にあるのは、潤んだ瞳で私を真っ直ぐ見つめる修哉の顔だ。そして彼の手は自身のシャツのボタンをはずし始めた。
「もう限界」
「へっ?」
「嫌だったら殴っても構わないし、蹴り上げてくれ」
「ええっ!」
シャツを勢いよく脱ぎ、逞しい上半身が露わになった修哉が私の身体にのしかかってくる。そして、もう一度キスをされた。
そのキスはさっきのような軽いキスではなくて、しっかりと唇が重なり合い、何度も角度を変えて求められる情熱的なキスだ。
静かな寝室に、生々しいリップ音が何度も鳴り響く。次第に唇の隙間から彼の柔らかい舌が私の咥内に侵入してきて、舌が絡み合う。
「んっ、ふっ……」
突然の濃厚なキスにうまく呼吸ができなくて、意識がぼうっとする。でも、彼の柔らかい舌が気持ちよくて、熱い吐息が唇の隙間からこぼれ、私の手はシーツを思い切り握りしめていた。
「ふはっ、はっ……」
「こういうキスは苦手?」
下唇をくっつけたまま、修哉が問いかけてきた、その仕草がいやらしくて、身体がゾクッとする……。
「わ、かんない……。でも、嫌じゃない……」
修哉とのキスは嫌じゃない。それは本音だ。
修哉は私が嫌がっていないことがわかると、熱い手を私の頬に添える。そして撫でるように下ろしていくと、静かに服を脱がせ始めた。
Tシャツとショートパンツ姿だった私の服はいとも簡単に脱がされ、あっという間に下着姿になってしまう。しかも、上下の色はバラバラで特に可愛くもないシンプルなものだ。
修哉に下着を見られるなんて、恥ずかしすぎる……! じろじろと見られたくない私は、咄嗟に両手で胸を隠そうとした。
だけど、それは修哉の右手で封じられ、私の手は頭の上へと移動させられる。
「どうして隠すんだ?」
「やっ、だって……可愛くない下着だから恥ずかしくて……」
「そんなこと気にするんだ。すぐに脱がすのに」
「えっ、あっ……!」
修哉は左手でブラを上にずらし、ショーツも膝のあたりまで一気にずらした。胸も秘部も同時に露にされ、身体全身から湯気が出そうなくらい羞恥心でいっぱいだ!
「……綺麗な身体だ」
「そ、そんなことない……。普通だから……あ、あんまり見ないで」
「無理。ずっと見ていたい」
「や、だ……」
修哉はその言葉通り、私の身体を凝視して視線を外さない。まるで視姦されている気分だ。
「……触れるよ」
そして彼の唇が私の右胸の突先に触れる。優しくキスをしたあと、温かい咥内に突先が含まれた。
「んっ……」
私は情けない声を出した後、肩を上げ、首を傾けてしまう。優しく口に含まれた突先は、修哉の舌で弄られるたびに硬く尖っていく。
じわじわとくる微弱な快楽に、息は荒くなっていった。
「あっ、はっ……」
私の甘い声が止まらなくなるくらい、修哉の舌は突先をいじめてくる。ころころと舌で転がされ、硬くなった先を舌先で突き、強めに吸いついて優しく甘噛みをされる。
私の両手を掴んでいた修哉の右手は、いつの間にか左胸に移動していて、指先で尖っている先を円を描く動きをして、刺激を与えてきた。
「ふう……ん……」
「胸、触られるの好き?」
修哉は私の胸から離れ、顔を覗き込んでそう言った。
「今、すごくいい顔してる。めちゃくちゃそそられる」
「やっ……恥ずかしい……。見ないで……」
「無理。里穂のこんな顔を見れるなんて、興奮する」
耳元で掠れた声で囁かれ、そのまま彼の唇は私の首筋をなぞり、鎖骨までおりる。そして、リップ音を鳴らしながら鎖骨や胸、お腹やお臍の周りにキスを落とし、茂みのある場所へと到達した。
「……しっかり濡れてる」
「それは……」
修哉の前に秘部が露わになり、そこは自分でもわかるくらい愛液で潤っている。
一番恥ずかしいところを修哉に見られている……。頭がそう理解すると、なぜかさらに下腹部が疼き、私の中は軽く痙攣を始めた。
「もしかして、俺が見ているから里穂も興奮してる?」
「い、言わないで、そんなこと……」
「図星? だってここ、すごくひくついてる。すごく魅力的だ」
そう言われ、修哉の指が秘部の入り口の縁をなぞる。微弱な快感に身体がピクリと動き、さらに下腹部は疼き始めた。
「里穂って感じやすいの? ちょっと触っただけでも、すごくいい反応をするな」
「こんなの……こんなふうに感じたのは初めてだから……わかんない」
「そっか……。ハハッ、すごい煽ってくるな、里穂は」
「えっ、そ、そう?」
「俺のもやばいかも」
俺のも、と言われ、修哉はスラックスとボクサーパンツを一気に脱ぐ。すると、反りあがった彼自身のものが現れ、それはすでに脈を打つくらい硬くなっていた。
今まで彼氏がいたこともあるから、こういうものを初めて見たわけではないのに、修哉のものを見た私は恥ずかしさで頭が爆発しそうになってしまう。
ぱっと目を逸らした私を見て、修哉はくすっと笑った。
「子どもの頃は普通に見ていたくせに」
「そ、それは子どもだから! しかも幼稚園とかそれくらいの時だし!」
「意識してくれて嬉しいよ。普通にされていたら、ちょっとショックだった」
「……そんなこと、できるわけないよ」
だって、少し胸を弄られたくらいで、私の身体は彼を感じている。これが、彼自身を受け入れた時のことを考えると、私の身体はどうなるのか怖いくらいだ。
「……身体が強張ってるな。少し、解すよ」
「えっ、あっ!」
修哉の人差し指が披裂を割り、中にゆっくりと入ってきた。その刺激に私の身体は大きく反応して、シーツを思い切り握りしめてしまう。
自分の愛液で修哉の指が濡れて、中が彼の指でいっぱいになる。それが左右に動き、小刻みに出し入れされると激しい快感に襲われ、思い切り目をつむってしまう。
「ああ、はっ、ああっんん……!」
膣壁に修哉の指が擦れ、指を鍵型に曲げると同じところを何度も攻めてくる。お腹の奥底から強い刺激が頭にまで流れてきて、あまりの気持ちよさによがってしまう私。
「痛くないか?」
「だい、じょう……ぶ……」
徐々に奥に指がせまってくる。私に痛みがないのか確認してから、修哉は指の動きを早め、どんどんと奥に入れてきた。
「あっ、はっ……はあっ」
とんとんと奥を突くように、修哉は指を上下に動かしてくる。まるでもとから私の気持ちいいところを知っていたみたいに、疼くところを刺激され、あまりの気持ちよさにじっとしていられない。
「指、増やすぞ」
秘部の入り口を広げ、中指が私の中に入ってくる。刺激が二倍になり、身体が軽く痙攣し始めた。
「ふあっ、ああ……」
二本の指が早い動きで出し入れされ、ぐちゅぐちゅと音が部屋に鳴り響く。硬く太い指が秘部の中を擦り続け、強烈な快感が繰り返し襲ってきて、私の意識は今にも飛びそうだ。
昔は同じくらい小さかった修哉の指が、すっかり大人の男の指になって私に快感を与えている。それが嬉しくて、気持ちいい。
こんな感情は初めてだ。一つになったら、私はどうなってしまうのだろう。
「里穂」
興奮で昂った声で修哉が私の名前を呼ぶ。こんな声も出すのかと思うと、もっと名前を呼んでほしくなる。
「修哉……」
か細い声で彼の名前を呼ぶと、優しくキスをしてくれた。そしてゆっくりと二本の指を抜くと、ベッドのサイドテーブルの引き出しから長方形の箱を取り出す。
あっ、避妊具……。修哉でもこういうの持っているんだ。
「……もしかして女を連れ込んでるとか思ってる?」
私が避妊具を凝視していたから、修哉が複雑な表情でこっちを見る。
「女の子を連れ込むとか……私が朝も夜もいるのに無理でしょ」
修哉のお世話をするため、仕事のある日は彼と朝から晩まで一緒にいることが多い。その生活の中で女性の影は一切なかった。
私がそう言うと、修哉はあからさまにホッとした顔をする。
「うん、まあ……。だから、これはこういう日のために一応、用意しておいただけ」
弁解みたいに聞こえるのはなぜだろう。新品の箱だから、今まで一度も使用していないことは明白なのに。
「そっか」
こういう日ってどういうこと? って聞きたいけれど、快感でいっぱいになった私の思考回路はそこまで回らず、ただ肯定の返事ができただけだ。
修哉もそれ以上は話さず、避妊具を自身に装着すると、私の両足を持ち上げて覆いかぶさってきた。
「里穂、いい?」
その言葉がどんな意味を持つのかわからないほど、私は鈍感ではない。一度、首を縦に振ると修哉は優しく微笑み、腰を密着させた。
ぐぐっと修哉の腰が私に押し付けられ、熱く昂った彼自身が私の中に入ってくる。二本の指で散々弄られた中は愛液でぐっしょりとなっており、久しぶりの行為で痛みが走ると思っていた中は、簡単に彼を受け入れた。
「はっ……」
「くっ……」
それでも、修哉の硬くて熱いものの圧迫感は強くて、ゆっくりと私の中を広げてくる。
その圧迫感が一つになっていることを身体と心に実感させ、彼自身が秘部の中を出し入れするたびに気持ちよさで喘ぎ声が止まらない。
「あっ……やあ、あぁ……」
「里穂……痛く、ない?」
「んっ……大丈……夫」
修哉はゆっくりと、でも小刻みに腰を動かして徐々に私の中を広げていく。肌のぶつかり合う音ではなく、出し入れするだけの弱く甘美な音が部屋に響き、非日常な空間に身体の火照りも止まらない。
それは修哉も一緒のようで、彼の腕に触れると私以上に熱く、発汗している肌はしっとりとしていた。
「気持ちいい……。里穂、気持ちいい?」
何かを押し殺すような我慢している声で、修哉は眉間に皺をよせながら私に問う。彼に身体を揺らされながら意識は下腹部に集中している私は、何度も頷いて答えた。
「うん……うん……気持ち、いい……」
「俺も……。俺たち、身体の相性も最高みたいだな。こうして里穂の中に入っているだけで最高に気持ちがいい」
腰を動かしてゆっくりと上下に揺らされているだけなのに、彼自身が膣壁を擦るたびにびりびりとした電気が身体に走る。こんなの、ずっと続けられたらおかしくなりそうだ。
「しゅう、や……」
「んっ、何?」
「もっと……」
「もっと……何?」
もっと激しく突いてほしい。そんなことを言うのはふしだらだろうか。でも、強く打ち付けてこない動きがじれったくてもどかしくて、下腹部の疼きはずっと続いている。
早くこの疼きを解放してほしい。だから、もっと奥に来てほしい。それを言いたいだけなのに、恥ずかしくてなかなか言葉が出てこない。
「里穂、言ってくれなきゃわからない」
修哉はずっと私の腰を持ち、固定しながら腰をゆっくりと動かしている。浅すぎず奥に行きすぎず、絶妙な抽送で私の中を行き来して快楽を与えている。
だけど、ずっとこのままは辛い。
緩くベッドが軋む音を耳にしながら、荒い息をはく私。そんな私を見て、修哉は首を傾げる。
「里穂、どうする? どうしたい?」
ぐちゅぐちゅと一つになっているところから零れるほどの愛液が彼自身に絡み、音を出している。
ああ、もうこんな音を聞いていたら、頭がどうにかなりそう……!
一刻も早く解放してほしくて、私は震える唇から言葉を発した。
「もっと……奥に……きて」
小さな声で発した声はなんとか修哉に届いたみたい。修哉は嬉々として、私の両足をお尻が浮くくらいまで上げた。
「あっ、や、やだ……」
「思い切り奥まで突くから。一緒に気持ちよくなろう」
恍惚とした表情でそう言い、修哉はぎりぎりまで自身を引き抜くと、思い切り秘部の最奥まで入れてきた。
「んっ! ああ!」
その衝撃が下腹部から頭の先まで突き抜ける。私の一段と大きな声が部屋に響き、ベッドの軋む大きな音も部屋に響いた。
「里穂……。いっぱい突くから。覚悟して」
彼自身が最奥を突き、そのまま腰をぐるっと円を描くように動かす。それが気持ちよすぎて、足先まで痙攣してしまっている。
「ひゃ、ああ、んあ……」
「ははっ。感じている里穂、可愛い。もっと俺で感じて」