年下男子の××に煽られて、淫らな欲望を抑えきれません
著者:さくら茉帆
イラスト:園見亜季
発売日:2024年 4月26日
定価:620円+税
上司のセクハラに耐えかねて会社を辞めた紗耶香は、気晴らしで飲みに出かけた先で大学時代の後輩・結弦に再会する。
大学時代の大人しく控えめな印象から一変、彼は明るく爽やかな好青年になっていた。
紗耶香に優しく寄り添い、魅力的だと言ってくれる結弦に、彼女は甘く満たされたいという気持ちを抱き、「抱いてくれる?」とお願いしてしまう。
すると、結弦は快く引き受け、紗耶香を甘く蕩かすような夜に誘って……!?
「今夜も甘い夜にしましょうね、紗耶香さん」
その夜を境に、結弦の想いを受け止め、彼と付き合い始めた紗耶香。
日を重ねるごとに、結弦の溺愛はどんどん増し、紗耶香はとろとろに甘やかされていく……。
夜毎彼の愛情を受け続け、紗耶香の淫靡な欲望に火が灯ると、彼女の欲求は増すばかりで――!?
【人物紹介】
上月紗耶香(こうづき さやか)
上司のセクハラが原因で、啖呵を切って会社を辞めた三十歳。
学生の頃は映画研究会に所属していた。
強気な性格で、甘え下手なところがあるが、結弦に対しては積極的になっていく。
灰谷結弦(はいたに ゆづる)
紗耶香と同じく映画研究会に所属していた、大学時代の後輩。
大学生のときに先輩の紗耶香に恋をして以来、冴えない自分を変えるために努力してきた。
紗耶香に対して献身的な反面、夜には意地悪な面も。
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【試し読み】
「ありがとう、灰谷君。君に一つ、お願いしてもいいかな?」
「もちろんですよ、何でも言って下さい」
自分が頼られて嬉しいようで、結弦は満面の笑みで大きくうなずく。
それを確認した紗耶香は結弦に顔を近づけ、彼にだけ聞こえるようにそっと耳打ちした。
「私のこと、抱いてくれる? ここしばらくやってないけど、灰谷君とならすごく気持ちよくなれそうな気がして。それに、今度またいつ会えるかわからないし」
後輩に抱いてほしいと頼むなど、普段の紗耶香なら絶対にあり得ない。
だが、かなり酔いが回っているのと、結弦に甘く満たされたいという願望のせいで、とんでもないお願いをしている自覚など今の紗耶香にはなかった。
当の結弦はというと、顔を真っ赤にして呆然となっていた。
「やっぱり、私なんかじゃ駄目……?」
紗耶香が悲しげに問いかけると、結弦は慌てふためきながら「いえ、そんなことないです!」と返答した。
「ただ、まさか誘われるとは思っていなかったから、ちょっとドキドキしちゃっただけで……。紗耶香さんが望むなら、僕は何でもしますよ」
とんでもないことを頼んでいるというのに、結弦は迷うことなく快く承諾してくれる。
そんな彼の優しさに絆され、紗耶香はたまらず胸を高鳴らせる。
「ありがとう。それじゃあ、お互いの気が変わらないうちに、ホテルへ行こうか」
「僕が紗耶香さんのために、良い夜にしてあげますね」
屈託のない笑顔を浮かべる結弦は、いつになく上機嫌であった。
二人は店を出ると、駅前の安いビジネスホテルに向かった。
格安を売りにしているだけあって、内装やベッドなどはどれも簡素なものばかり。
それでも結弦は、ホテルに着いてから終始上機嫌であった。
「灰谷君、何だか嬉しそうだね」
「そりゃあ、嬉しいですよ。憧れの紗耶香さんと、こうして二人きりで泊まれるんですから」
結弦はにっこりと笑うと、紗耶香に近づいて含みのある視線を送る。
こんな間近で見つめられたのは初めてである。しかも、その眼差しが色気に満ちていて、紗耶香はたまらずドキドキしてしまう。
「嫌なことなんて全部忘れるぐらい、僕が気持ちよくしてあげますよ」
耳元で甘くささやかれ、一段と胸が高鳴りを増した。
(灰谷君って、こんなに色気のある子だったっけ?)
そんな疑問が脳裏をよぎるのと同時に、結弦は優しく紗耶香を抱き寄せてくる。
「あ……」
体が密着した途端、紗耶香の口から甘い声が漏れ、鼓動も一気に速くなる。
「紗耶香さんは本当に素敵な人です」
結弦は陶然とした口調でささやくと、頬にそっと触れて唇を重ねてきた。
「ん……」
慈しむような柔らかいキス。その優しい感触に心は蕩け、体の芯も次第に熱くなっていく。
紗耶香がそっと舌を動かすと、結弦がそれに応えるように舌を絡ませてくる。
そうして何度も唇を重ね、口内を優しくじっくり舐られる。この感覚がこの上なく心地良くて、唇の隙間から喘ぎ混じりの吐息が漏れた。
口づけが終わって唇が離れると、結弦は少しはにかんだ様子で頬を赤らめていた。そんな彼が微笑ましく感じられて、紗耶香は表情を綻ばせる。
「顔が赤いけど、どうしたの?」
「いえ、紗耶香さんとキスできたのが嬉しくて……」
結弦は照れくさそうに頬を掻く。
それから彼は紗耶香をそっと押し倒し、ゆっくりとワンピースを脱がせにかかる。
色気のないシンプルな下着姿になり、紗耶香は少しばかり恥ずかしくなる。
だが、結弦は決して揶揄することなく、その後も丁寧な所作で脱がせてくれた。
「綺麗だ……」
一糸まとわぬ姿の紗耶香を見て、結弦は感極まった様子でため息をつく。
その目にいやらしさは微塵も感じられない。
今まで会った男の大半が、紗耶香の体――特に大きな胸をいやらしい目で見てきた。中には、卑猥な欲望を抱く者もいたに違いない。
しかし、結弦はいきなり触れるような無粋な真似はしてこない。それだけでも、紗耶香は結弦に対し好感が持てた。
彼は再び口づけを落としてから、体のラインをなぞるようにそっと撫でる。
「はぁ……」
触れられた瞬間、紗耶香は陶然とした面持ちでため息をつく。
たまらずときめいてしまう、優しくも蕩けるような愛撫。元彼に触れられた時も、こんな風に感じたことなどなかったかもしれない。
「あの、どうでしょうか?」
結弦はおずおずと尋ねてくる。
彼の言うどうとは、愛撫のことを指しているのだとすぐにわかる。そんなことをいちいち訊いてくるなんて、何だか初心でかわいらしいと思った。
「すごくいいよ」
「良かった、紗耶香さんに喜んでもらえて」
結弦は安堵した様子で表情を緩めると、胸の膨らみを優しく揉みしだいていく。
「あっ……ああ……」
こちらを丁寧に気遣ってくれているのがよくわかる。そんな結弦にますます絆され、紗耶香の胸の高鳴りが増していった。
「紗耶香さんの声、とってもかわいいですね」
結弦はうっとりと微笑みながら、乳房の大きさを堪能するように揉み続けた。
「ん……あぁ……」
こうして触れられていると肌が粟立ち、快感からあえかな嬌声が自然と漏れ出る。
紗耶香が甘い愛撫に感じ入っていると、乳房を揉む結弦の手つきが少しずつ大きくなっていった。
「あっ……あぁん……!」
紗耶香は艶めいた嬌声を上げて、ビクンと体を震わせる。
体の芯が早くも疼き始めている。結弦の甘く優しい愛撫で、もっと満たされたいという欲望すら込み上げていた。
結弦は豊満な胸を揉みしだきながら、淡く色づいた頂も弄り始める。
「あ、あぁあ……」
甘い刺激を伴った快感が全身に広がっていく。体の奥がじんわりと熱を帯びて、胸の鼓動も早くなる。
紗耶香の乱れる姿にそそられたらしく、結弦は嬉々とした面持ちで乳首を擦り上げていった。
「ンンッ……あぁああ……っ!」
指先で転がされている乳頭は、少しずつ硬くしこり濃く色づいていく。同時に感度も上がって紗耶香の声に艶が増した。
胸の先端がジンと甘く痺れ、快感も大きく膨れ上がる。敏感になった蕾を弄られるのがこの上なく気持ちよく、もっと欲しいという風に体が一段と疼く。
「ふふっ、もうすっかり硬くなってますね」
結弦はまじまじと乳首を眺めながら、からかうように指の腹で押してくる。
「あン!」
わずかな刺激にも過敏に反応し、紗耶香は淫らに喘いで身震いする。
そんな紗耶香の反応を愉しむように、結弦は繰り返し乳頭を突いたり擦り上げたりした。
鋭敏になった胸の先端を翻弄され、体の芯がますます熱く火照っていく。同時に劣情も増していき、彼女は表情を蕩けさせて甘い声音で啼いた。
「気持ち良さそうな顔してますね。もうたまらないな」
そうささやく声音は色気に満ちており、紗耶香はたまらずドキドキしてしまう。
結弦は軽く舌なめずりした後、ぷっくり膨らんだ乳首を口に含んで舐り始めた。
「あっ、は……あぁ……」
乳輪全体に舌を這わされていく。快感とくすぐったさが押し寄せてきて、紗耶香は身を捩らせながら喘ぐ。
「紗耶香さんの乳首、すごく反応がいいですね。僕の愛撫で感じてくれているんだってわかって、とっても嬉しくなってきます」
結弦は嬉々とした様子で乳首を舐め回していく。
「あ……ぁあぁん、すごく……気持ちいい……」
胸の先端を舌で撫で回され、紗耶香は喉を仰け反らせて艶声を漏らす。
こんなにも気持ちいいと感じたのは初めて。甘く優しい結弦の愛撫に、すでに身も心も蕩け始めていた。
紗耶香が素直な反応を返してくれて、ますます気分が良くなったらしい。結弦は指と舌で執拗に乳首を愛でる。
乳頭を刺激されるたびに、紗耶香の体は跳ねて艶めいた嬌声が上がる。
それに伴って、結弦の愛撫も一段と淫靡なものになっていった。
「あ、は……あぁあ……」
紗耶香は頬を上気させて、幾度となく体をくねらせた。
舌を這わされ、柔らかく吸われて、胸の先端から全身にかけて濃厚な快感が走る。
もっと欲しいとばかりに体は疼き、紗耶香の口から自然と願望の言葉が出た。
「灰谷君、もっと……して……」
誘惑するように甘くおねだりすると、結弦は応じるように強く吸いついてくる。
「んんっ……あぁああ……!」
同時に乳房も捏ね回され、苛烈な快感が電流のように駆け抜けていく。
紗耶香は甲高い嬌声で啼きながら、美しい肢体を淫らに波打たせた。
体の奥から快感が止め処なく込み上げてくる。下肢の疼きも強くなり、最奥から濃厚な蜜がトロリと溢れてくる。
胸への愛撫だけで達ってしまいそうなほど気持ちいい。結弦の愛撫がもたらす快楽は、紗耶香の理性を官能の深みへと溺れさせていった。
(抱かれるのがこんなにも、気持ちのいいものだったなんて……)
元彼との情交の記憶も、全部忘れてしまうほどの甘い快楽。もっと気持ち良くなりたくて、劣情と共に体の疼きが増してくる。
紗耶香が恥ずかしげに太腿を擦り合わせていると、胸から腹部にかけてゆっくりと撫で下ろされた。
「あ……あぁぁ……」
結弦の淫靡な手つきにふつふつと肌が粟立つ。情欲を掻き立てるようなその愛撫に、紗耶香は快感から身を捩らせてあえかな声を漏らす。
更に鼠径部を撫でられ、そのまま閉ざされた割れ目をなぞられる。
焦らすような動きにもどかしさを感じつつも、秘められた部分を触れられる期待から疼きも増した。
結弦は口元に笑みを浮かべると、指先で秘花を割り開いてほぐすように動かしていく。
「ん……あぁ……」
蜜口を軽く掻き乱されただけで、背筋が震えるほどの快感が訪れる。紗耶香は恍惚の面持ちで顎を仰け反らせ、鼻に抜けるような声で喘いだ。
指を動かされるたびに、恥裂がヒクヒクといやらしく震える。同時に淫蜜も溢れてきて、結弦の指を伝って流れていった。
「僕の愛撫でここまで感じてくれたんですね。すごく嬉しいです」
結弦は満面の笑みを浮かべると、嬉々とした様子で声を弾ませる。
そうして紗耶香にもっと快感を与えるために、上端にある小さな花芽を探り当ててくる。
「あぁン!」
触れられた瞬間、下肢全体に強い刺激が走り、紗耶香の体がビクンと大きく跳ね上がった。
彼女の反応を見た結弦は、指先を蜜で濡らすと敏感な突起を丁寧に擦り上げていく。
「ンッ……あ、はぁ……あぁッ!」
突き抜けるような快楽と共に、強い疼きが下肢の中心を帯びていく。紗耶香は歓喜の悲鳴を上げて体を仰け反らせた。
指の腹で撫でられ、転がされるたびに、淫芽は膨らみを増して充血する。紗耶香の反応も大きくなり、嬌声にも一段と艶がかっていった。
「紗耶香さんの反応、すごくたまらない。見ていてそそられます」
結弦はうっとりとつぶやくと、指を動かす速度を上げていった。
「あぁぁああっ!」
肉芽を激しく擦られ、中をクチュクチュと掻き乱されて、花芯全体が歓喜に震えるように収縮する。蜜は止め処なく溢れ、結弦の指先や太腿をしとどに濡らす。
不意に、淫襞を撹拌する指の数が二本に増やされる。
だが、結弦は決して強引に広げるようなことはせず、紗耶香を気持ちよくさせるためにひらすら優しく撹拌していく。
「ああ、あぁあぁ……ン……! もう……すごくいい……!」
紗耶香は憚りのないことを口走り、ビクビクと体を波打たせる。
快感が絶え間なく訪れて、熱く火照った体を一段と疼かせていった。
結弦が与えてくれる快楽に、身も心もたちまち溺れていく。徹底的になぶられている花芯が、熱く心地良くて今にも達ってしまいそうになる。
紗耶香が頬を上気させて快感に浸っていると、結弦の指の動きが更に速くなった。
「あぁぁあっ!」
鋭敏になった雌核はビクビクと痙攣し、ますます充血して隆起する。官能の熱もより一層高まり、紗耶香は甲高い嬌声を上げて戦慄いた。
涙を流して身悶える紗耶香に、高揚を覚えた結弦は再び胸を弄り始める。
「あっ、ああぁぁあ……っ!」
花芯を愛でられているところへ乳首も刺激され、苛烈な快感が容赦なく全身に襲いかかってくる。
体中の性感帯が、今まで感じたことのないほど過敏になっていた。しかし、その感覚がこの上なく心地良くて、紗耶香は陶然とした面持ちで官能の悦楽に溺れていく。
「そうやって感じている紗耶香さん、本当に素敵です。もっと感じてイク姿を、僕にたくさん見せて下さい」
結弦は甘くささやいた直後、紗耶香を絶頂へ導くように指の速度を上げた。
「は……あぁああぁッ!」
強すぎる快感に意識が飛びそうになった。
花唇全体が引き攣って蜜が迸る。体だけでなく理性も蕩け、官能の悦び以外に何も考えられなくなる。
その後も結弦の指戯によって、感じる部分を徹底的に攻められ、快楽の波がより一層高まっていった。
紗耶香の仰け反りも大きくなり、熱いうねりが体の奥から一気に押し寄せてくる。
「あああぁぁぁあぁっ!」
紗耶香は全身を激しく震わせながら、一際甲高い悲鳴を上げて達した。
全てを飲み込むような強い絶頂感であった。身も心も完全に満たされて、紗耶香は夢見心地で甘いため息をつく。
快楽の余韻に陶然と感じ入っていると、結弦がそっと唇を重ねてくる。
「ん……」
触れ合うだけの優しいキスだったが、それだけでも紗耶香の胸はときめき体の芯も熱くなる。
「気持ちよくイケましたか?」
結弦は甘くささやきながら、紗耶香の髪をそっと撫でてくれた。
彼の声がとても心地よく響き、甘い陶酔に似た感覚が込み上げてくる。
「うん、すごく……気持ちよかった……」
しかし、これだけでは物足りない。蕩けるような濃密な快感を味わった今、体は熱い楔を求めて一段と疼いていた。
そのことを察したのか、結弦は艶然と微笑みかけてくる。
「今からもっと深い快楽をあげますね」
結弦はそうささやいたのち、着ているものを全て脱ぎ捨てていく。
露わになった彼の裸体に、紗耶香はたちまち見入ってしまう。
細身だと思っていたが、意外なほど筋肉質で男の色気すら感じられるほど。下肢の中心にある男の象徴は、中性的で柔和な印象の強い結弦に似つかわしくないほど、雄々しく反り返っている。
紗耶香の視線が雄茎に注がれているのを感じたのか、結弦は少しばかり恥ずかしげな様子を見せる。
「僕、紗耶香さんだけに感じるんです」