五年ぶりの再会に、ひたむきな一途愛を捧げられました ~スパダリな彼の溺愛包囲網~

書籍情報

五年ぶりの再会に、ひたむきな一途愛を捧げられました ~スパダリな彼の溺愛包囲網~


著者:乃村寧音
イラスト:よしざわ未菜子
発売日:2023年 2月23日
定価:620円+税

絵本作家として活躍する葵は授賞式に参加するため東京に来ていた。
そこで再会した近澤隼人がまさかの超売れっ子覆面作家だと知って――?
隼人との出会いは五年前、出版社のパーティーでのことだった。
当時、パーティーに慣れない葵に隼人が声をかけ、二人は次第に打ち解けていったのだ。
そして、そのまま情熱的な一夜を過ごしたのだが……。
大切な人を過去に亡くしたことがある葵は隼人の前から逃げてしまった。
五年ぶりの再会を果たした二人は隼人の家へと向かうことに。
彼の一途で真摯な想いを受け、葵もまた隼人を求めてしまい――?
「ずっと探してた。こうしたかった……」
翌朝、もう会えないと手紙を残して、地方の自宅へと戻った葵だったが、彼女にはある秘密があった……。
一週間ほど経ったある日、葵の前に現れた隼人がそのことを知ると――!?



【人物紹介】

真壁葵(まかべ あおい)
絵本作家として活動している32歳。
過去のトラウマから大切な人ができることに躊躇いがある。
五年前に隼人と一夜限りの関係を持ったのだが――!?

近澤隼人(ちかざわ はやと)
売れっ子の覆面小説家として活躍する33歳。
大人の色気がありながらも、葵には子どもっぽい一面を見せることも。
葵と五年ぶりに再会を果たしたのだが、彼女は何やら秘密を抱えているようで……?

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【試し読み】

 
 抱かれたことにも後悔はない。いい思い出になっていた。
 あの晩、抱かれたのは一回だけじゃなかった。お互いすごくよくて、いつのまにか三回……近澤さんが疲れ果てて深く眠ってしまったのはさもありなんという感じ。
(うーん。どうしよう。近澤さんとしたくなってきちゃった。もうきっと、こんなこと一生無いかもしれないから。わたし、慣れていないし……どうすればいいのかな)
 普段、全く男っ気などない生活をしている。田舎で、毎日が同じことの繰り返し。人付き合いも狭い。でも……ここは勇気を出さなければならないのかもしれない。
 ちょっと考えてから、言った。
「それは……急には考えられないですけど。わたし、うれしいです。今日久しぶりに近澤さんにお会いできて」
「ほんとに?」
「はい。あのとき見つけてくれて良かったです。そうじゃなかったら、わたし帰っちゃってました。また会えるなんて、やっぱり……奇跡ですよね。五年前も素敵だったけれど、今もとても素敵です。わたし、ドキドキして……ここに来てから、ずっとなんだかヘンです」
「ヘンって、どうしたの?」
「近澤さんさえ嫌じゃなかったら、わたし、触れたいです」
(言っちゃった!)
 表情にはあまり出ていないかもしれないけれど、胸は張り裂けそうにドキドキしていた。恥ずかしい。でも……思い切って正直な気持ちを伝えてしまった。
(付き合うんじゃなくて、抱かれるだけなら大丈夫だから……)
 わたしのトラウマは、関係がお付き合いに発展しない限りは発動しない。
「えっ……そうなの?」
 近澤さんは戸惑っていたけれど、
「じゃあ……ソファに移動しようか」
 近澤さんはわたしを見つめてそう言ってくれた。
「はい」
 返事をして、移動した。
 革張りの大きなソファに腰かけると、とりあえず近澤さんが手を繋いでくれた。指先が熱い。たぶんわたしも熱くなっている。音楽が聴きたいとねだると、近澤さんがソファテーブルに置いてあったタブレットを操作し、間もなく大きなスピーカーからチルアウト系のソウル・ミュージックが静かに流れ始めた。
「すごい、いい音」
「親父のスピーカーなんだけど、今でもちゃんと鳴るから修理して使ってる」
「音に余裕があるね……」
「うん……」
 並んで腰かける。手をそっと伸ばし、近澤さんに触れると握り返されたので、そのまましばらく手のひらの感触を味わうようにじっとしていた。
 こんなこと、ない。
 偶然が重なって、今わたしはここにいる。こういうのをたぶん、運命っていうんだろうなと思う。
 そしてわたしの人生には、この先もうこういうことは恐らく、ない。
 だから、いいんだ……。このまま、こうしていたい。今夜だけ……。
「えっと。今さらだけど、葵さんって何歳?」
「三十二歳です。近澤さんは?」
「三十三。近いね。一個下か。五年前は二人とも二十代だったんだな」
「ですね。そういえば近澤さんが何歳かなんて、気にしたことなかったです。でもなんか近すぎて面白くないですね。もしわたしが十歳以上年上だったり、めちゃくちゃ若かったなら、びっくりしましたか?」
「葵さんが何歳でも、俺は構わないよ。うーん、でも成人はしていて欲しいけど」
「それはそう。犯罪になっちゃう」
 二人でちょっと笑って、ちょっと黙って。いいのかな……と思ったのでわたしは近澤さんのほうを向いて、そっと体に手を回して抱きついた。近澤さんの手がわたしの背中に回り引き寄せられ、頭の後ろをちょっと撫でられる。顔を上げた。
 チュッ、と軽く唇を合わせて、次にしっかりと合わせた。キスをすると、迷いが無くなる気がする。
「えっと……さっき結婚してないことは聞いたけど、恋人とかは……?」
 わたしは落ち着いているのだけど、近澤さんはどこか不安そう。
「いません。近澤さんは?」
 近澤さんがわたしの髪を撫でる。
「いないよ」
「そう。いてもぜんぜん、不思議じゃないのに」
「それはそっちだって、そうだろ」
「いろいろ確認し合うの、おかしいよ」
「でも五年ぶりだから。いろいろ聞いておかないと、って思って」
「そうかな……? 意外と用心深いタイプですか?」
「わりとね……」
 再び唇を合わせた。
(今朝までは、まさかこんなことになるなんて想像もしなかったな。でもどうか……今夜だけ、楽しませてください)
 どこにでも、誰にでもなく、祈った。近澤さんにも、誰にも迷惑をかけず、今だけ溶け合いたい。
 差し込まれた舌を受け入れて、絡めた。久しぶりのことで、下半身がズキズキするくらい、興奮してきた。
(どうしよう。恥ずかしい……)
 この五年。わたしは本当に、恋愛だのセックスだののことを考えている余裕はなかった。というか、全く頭に無かった。
 そんな状態で上京して来たのに、唐突にこんなことになっている。
「今日……いいの? こんな、いきなり……」
 近澤さんはまだ少し迷っているみたい。でもわたしには今夜しかないから、押すしかない。
「はい。近澤さんさえよければ」
「俺はもちろん、いいけど。えっと、できれば……名前で呼んで欲しい。隼人って」
「隼人って言うんですね。じゃあわたしは、葵で。『さん』いらないです」
「うん。敬語もやめよう」
「ん……」
「奥の部屋に行こう」
「うん」
 立ち上がり、手を繋いで移動した。リビングにドアがあり、開けるとベッドが見えた。寝室のようだ。角部屋だからか、こちらの部屋にも大きな窓がある。全体がオフホワイトとグレーで統一された部屋で、ベッドメイクもきちんとしてあった。
 リビングは間接照明でほんのり明るかったけれど、こちらの部屋は窓から入って来る薄明かり以外は何もなく、わたしは暗い方が良かったのでちょうど良かった。
 手を引かれるままに、ずるずるとベッドの上に上がり、キスされた。何度唇を合わせても、まだ足りないような感じがする。舌の根元まで探られるようなキスに朦朧としていると、ワンピースの背中のファスナーを下され、するっと脱がされた。なんだか恥ずかしくなり、ストッキングは自分で脱いでしまい、キャミソールとブラとショーツの下着姿になると、隼人も着ていたジャケットやパンツを脱いでいた。
(ほんと、カッコいい身体だなぁ……)
 大人の男性の裸を見ることがほぼ無いので、つい見とれた。ドキドキしながら胸のあたりをそっと指で撫でると笑われてしまった。
「どうしたの」
「だって、うれしいんだもの」
「そうなの? 俺もうれしいよ」
 ぎゅっ、と抱きしめられた。わたしも抱きしめる。すごく、すごくうれしい。うれしすぎて、胸の奥がぎゅーっと掴まれる感じ。
(このままずっとこうしていられたらいいのにな……)
 そう思ってしまうけど、それは叶わぬ夢だと思う。人間は自分が達成できる範囲で幸せにならなければ。無理はきっと、亀裂を生んでしまう。
 キスをする。深くなるたび、気持ちいいけれど恥ずかしい。
 もうベッドにいるからか、さっきとキスが変わってきた。慣れないわたしが息苦しくなって少し離れようとするたび塞ぐようにキスされて、口の中、歯の一粒一粒、そして舌の根元から先端まで、すべて探られた。
「は、あ……」
 わたしの口から、熱っぽい吐息が漏れる。髪や首や肩を手のひらや指先で愛撫され、少し息苦しいけれど胸の高鳴りが体の奥まで響き、何もかも忘れて溺れそうになっていく。
「可愛い……」
 唇が離れ見つめられる。
「隼人も可愛い」
「なんで俺が可愛いの?」
 不思議そうな隼人。
「可愛いよ。まるで大きなわんこみたい」
「俺、犬なの……?」
 ちょっと不満げなので、
「違うの。褒めてるの。大好きだよ」
 笑いながら言い直した。
「俺が犬なら葵だって犬、ってことでいいのかな」
 ちょっと乱暴にベッドに押し付けられた。前もベッドではこんな場面があったような気がする。穏やかで、静かな雰囲気なのに、こういうときにはちょっとSっぽい……。でもやっぱり優しい。どっちなのかわからなくなるような感じ……。子宮の奥がズキンとする。
 そして……。隼人がわたしの耳たぶを軽く咬んだ。
「あぁっ……」
 鼻にかかったような甘い声が漏れてしまう。自分がこんな声を出すなんて。
(わたしのほうが、ずっとけものっぽい……)
 下腹部が熱い。こんなことはあのとき以来だから、体がびっくりしているのか、もうすでに足の付け根に蜜が降りてきている。体に上手く力が入らなくなってきた。
「俺のこと、ぎゅっとして……」
 優しく耳元で囁かれた。
「わたしもわんこみたい……」
 ふわっと笑いながらぎゅっと隼人の頭を抱きしめる。
「ずっと探してた。こうしたかった……」
 隼人もわたしの肩や背中を撫でまわす。そして顔がわたしの耳元に寄せられた。舌が耳殻に沿って這い、唇が耳朶を優しく食む。むずむずとした快感が体の奥から沸き上がり、さらに蜜が降りてくる。
(どうしよう……たぶんショーツが……)
 きっと、もう履けないくらいびしょびしょになっている。
「あっ、あんっ……」
 耳を愛撫されているだけで、全身が痺れてしまう。どうしたらいいかわからない。隼人の腕を握ると、男らしい固さにドキドキした。
「まだ耳しか責めてないのに、もうビクビクしてる。前のときは夢中だったけれど……本当に感じやすいんだね。すごく可愛い……」
 ちょっと掠れたような優しい声。すごく声音が甘い。隼人も興奮しているんだってわかる……。
「さて、と……」
 両腕を掴まれ、万歳させられた。そしてキャミソールを頭から抜き取られ、ブラジャーのホックを外されて取られた。
「大きいね。それに真っ白で形がよくて、素敵だ」
 隼人はうれしそうにわたしを見下ろす。
「そ、そんなこと……」
 大きめだとは思うけど、そう言われると恥ずかしい。つい隠したくなって背を向けると、
「どうしたの。後ろからして欲しいってこと?」
 背後から抱きしめられた。
「えっ……違う、恥ずかしくて」
「いいよ。いっぱい可愛がってあげるからね」
 シーツに押し付けられた状態で、背中にピタリと隼人がくっついている。隼人の足の間にわたしの脚があり、お尻に固いモノが押し付けられた。一気に緊張感と、同時に期待が高まる。五年ぶりの……男性のモノ。それは、固くて大きくて。
(大丈夫なのかな、わたし……ちゃんと入るかな?)
 頭の端っこでそんなことを考えていた。久しぶりなので、自分でもどうなのかよくわからないのだ。でもそんなことはもう、おまかせするしかないのかもしれないけれど……。すぐに興奮してそれどころではなくなった。首筋に舌が這いまわり始め、わたしは恥ずかしさに喘いだ。
「あ、やだぁ、あ、あぁ……」
 シーツと体の間に、隼人の手が入り込んできて、乳房を掴まれた。そのままむにむにと揉まれ、指先で乳首を擦られる。ビリっとした快感が下半身まで走る。
「固くなってるよ、乳首。ガチガチに」
 背後から耳元で囁かれる。わりと冷静な声音に、カァっと顔が熱くなった。隼人の指先が、コリコリと尖った乳首の根元を刺激してくる。そっと首筋や耳の後ろに舌を這わせながら……。両脚の付け根が熱くもどかしく、気持ちいい。
「ん、んぅっ……、は、あ、あ、ふぅ……」
 体中が熱い。甘い痺れが全身を覆っていく。脚の付け根はすでにじんじんと熱を持ってきていて、耐えられなくなりそうなほど……。
(もう、ダメ。ぐしょぐしょだよ……)
 ふと隼人が背中から離れた。体を少し起こしたようだ。そのまま、隼人の手がわたしのお尻を撫で、その指先が割れ目のほうへと向かっていく。お尻のほうから、ショーツのクロッチの淵をすーっと撫で、
「あ。すごい……濡れてる」
 隼人が呟く。
「やだ。わたし……恥ずかしい」
「何言ってるの。俺は嬉しいよ」
 クロッチの淵から指が差し込まれる。くちゅり、と粘ついた水音がする。その奥にはさらにぬかるみが。恥ずかしさで身が縮むようだ。
「すごい……溢れてるよ。ショーツ、濡れちゃったね、もっと早く脱がせてあげてたら良かったかな……」
 太くて固い男の指が花びらをかきわけ、蜜口から差し込まれた。
「あんっ……あ、あぁ」
 そしてさらに隼人の指は蜜口の上部の固くしこった粒へ近づき、指の腹でそっと擦られた。
「あ、いやあっ……」
 ビリっとした快感に、わたしの体は逃げるように丸まる。背後から抱かれているので、そうするしか愛撫から逃げる方法がない。でも、指は追ってくる。逃げられていない。軽く足も開かれているし……。
 この五年、自分で慰めることもほとんど無かったから、わたしの体は少しの刺激でも感じすぎてしまうくらい敏感になっているようだ。
「あんっ、だめぇっ……」
「大丈夫だよ。嫌がらないで……こんなに濡れてるじゃん。たぶんこのままイけそうでしょ?」
 押さえつけられてる。逃げられないように。優しく意地悪されてる。
「だめっ……」
 必死に足をバタつかせながら、喘ぎ続けた。ぬちゅぬちゅと水音が響く。しこった粒が、どんどん大きく熱を持ち始める。蜜が溢れ、シーツに大きなしみを作っていそう。強い快感に、意識が朦朧としてきた。身の置き所のない快楽……。
「あぁ、ひ、ひぅん……。んっ、ふ、あ、あぁっ、……っ、う、うぅ……。は、あ、あぁぁぁ」
 我慢できず、甘い声を上げて仰け反った。全身を引き上げられるように、強い快感が背筋を走る。びくびくんっ、と体が痙攣し、心臓の鼓動が早くなり──大きなうねりに襲われた。頭の中がぼうっとし、すうっ……と落っこちる。それでもまだお腹の奥がひくついていて。
「イったね。可愛い……」
「あ、あぁぁ……あ、あぁ……」
 目尻から涙がひとつぶ、零れた。気持ちよくて、いろんなところが緩んでしまった感じ。
「さて。じゃあ、こっち向いてね」
 隼人に抱きかかえられるように、ころんと仰向けにされた。見つめ合うと、互いに求めあっていることを強く感じた。恥ずかしいけど、幸せで──。胸がいっぱいになった。
 隼人の手の平が膝裏を掴む。そのまま左右に大きく開かれた。濡れそぼった秘所を隼人に見つめられていると思うだけで、余計に溢れてきてしまう……。
「あっ……」
 ありえないくらい恥ずかしい格好なのに、いまイったばかりだからか体に力が入らず、されるがまま。隼人の視線で、溢れる蜜で、花びらがどんどん開いてしまう。
「こんな格好……恥ずかしい」
 小さな声で言うと、
「でも広げないと舐めにくいから」
(えっ? そんな……)
 頭の芯まで熱くなった。見られているだけで恥ずかしいのに。まさか。隼人の顔が近づいてくる……。
 隼人の鼻先が秘唇に触れた。次の瞬間には、ぬるく温かい舌の先で花びらをより分けるように、差し込まれて……。そのまま花びらの内側をなぞるように、味わうように、舌が這いまった。
 耐えきれない。気持ちよさで、花芯が熱く膨らむのを感じた。脚の付け根に隼人の頭がある。じわじわとした快感が続く。
「あ、そんなところ……だめぇ……今日はまだシャワーも浴びてない……」
 頭の端に残った理性で、必死に訴える。
「大丈夫。美味しいよ、葵の蜜。すごく濡れて……うれしいよ」
 ぴちゃぴちゃと水音を立てて、隼人が舐め続ける。舌先が花びらをたどり、上のほう……花芯のほうへと進んで来る。
「あっあっやめてぇ──」

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