傷心の末、ワケあり同僚の溺愛に甘やかされています ~冴えない彼の本性は絶倫系スパダリでした!?~

書籍情報

傷心の末、ワケあり同僚の溺愛に甘やかされています ~冴えない彼の本性は絶倫系スパダリでした!?~


著者:猫屋ちゃき
イラスト:黒田うらら
発売日:2023年 2月9日
定価:620円+税

プロポーズされると思っていた彼氏に別れ話をされ、夜の街を一人ふらふらと歩いていた美久。
そんな彼女に声をかけてきたのは、同じ部署の後輩である三澤晶だった。
もっさりとした髪型に黒縁眼鏡の、ミステリアスな彼は普段と違う様子の美久に気がつき、お洒落なバーへと連れて行く。
晶と過ごすひとときは、暗い気分で夜を過ごすはずだった美久の気持ちを明るいものにしてくれて……?
寂しくてたまらない気持ちに、彼の優しさが染みた美久は晶を誘った――。
連れ立って店を出た二人だったが、ベッドでの彼は普段からは想像できないくらいに意地悪で絶倫だった!?
「それとも、俺とセックスするのが楽しみでたまらない感じ?」
眼鏡を外した美しい晶の顔に胸を高鳴らせながら、淫らに溺れていく美久。
翌日、普段通りの彼の様子に日常が戻ったと思ったのも束の間、晶から告白を受けて――!?



【人物紹介】

古谷美久(ふるたに みく)
晶と同じ部署で働く先輩。
面倒見が良い姉御肌で、コツコツ努力する真面目な性格をしている。
失恋した夜に晶に声をかけられたのだが……!?

三澤晶(みさわ あきら)
美久の後輩。
好きなものには猪突猛進に尽くし、独占欲が強い。
眼鏡の下に隠された素顔は超絶美形で、しかも絶倫だった――!?
それ以外にも何やら秘密にしていることがあるようで……。

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【試し読み】

 そこからは、期待と緊張が入り混じってあまり記憶がない。
 タクシーに乗って向かった先がいわゆるホテル街ではなくて、住宅地にたどり着いたとわかったときには半ば彼に運ばれるようにしてマンションのエレベーターに乗り込んでいた。酔っていても自宅ではないとわかるから、つまり晶のマンションに連れて来られたのだろう。
 エレベーターを下りると、彼が部屋の鍵を開けると同時に部屋になだれ込む。
「んっ……!」
 逃げられないように後ろ頭を支えられてキスをされた。慣らすことなどしない、荒々しいキスだ。
 彼の湿った熱い舌が、美久の口内を蹂躙していく。酔いによるものとは異なる熱さが、内側から溶かしにかかるようだ。酸欠のせいなのか頭の芯がクラクラしてきて、へたり込みそうになったところを彼に支えられる。
 まだ玄関だ。靴も脱がせてもらえず、美久は晶に貪るように口づけられていた。
「ん、ふっ……」
 よりかかるように体を預けていると、彼の膝頭が脚の間に当たった。たったそれだけのことで、美久の口からは甘ったるい吐息が漏れる。
 恥ずかしくて身をよじるも、逃げられないことで美久は悟った。偶然当たったのではなく、当てられているのだと。
「ふ、ぁっ……」
 キスの合間に、声が漏れてしまう。スカートの上からでも、彼の膝頭をグリグリ押しつけられた場所が気持ちよくなる。
「ここ、気持ちいいんだ? 好きに動いて、もっと気持ちよくなっていいよ」
 キスをやめた彼が、からかうように言う。感じてしまったのが恥ずかしくて、美久の頬は熱くなる。
「だめ……スカート、染みになっちゃうし……」
「そうだね。それに、もうふらふらだもんね」
「んぅ……」
 再び口づけられながら、玄関から室内へと移動させられる。ベッドルームに連れて行かれると、やや乱暴にベッドに放られた。
 そのことに、美久はさらにドキドキしていた。
 これから、同僚である彼に何もかも曝け出して、めちゃくちゃにされてしまうのだ。
「……いい眺めだな」
 ベッドに横たわる美久を、晶が愉悦の表情を浮かべて見下ろしていた。獲物を前に舌なめずりする肉食獣のようなその表情に、美久は背筋にゾクゾクとしたものが走るのを感じた。
 もちろん、恐怖ではない。これから彼にどのように食べられるのかを想像すると、体の奥が疼いたのだ。
「せっかくのおめかしが汚れたら残念だから、脱がせますよ」
「え、だめ……自分で脱げるから」
 わざわざ宣言してから脱がされるのが恥ずかしくて抵抗しようとしたが、〝バンザイ〟をさせられあっけなくトップスは脱がされた。ファスナーに手をかければ、スカートもするりと脱げてしまった。
「……えっろ。古谷さん、こういう感じの下着をつけるんだ」
 キャミソールとストッキングも取り去ってしまうと、下着姿があらわになる。
 今夜のために身に着けていたのは、特別な下着だ。レースとチュールによって飾られた、透け感のある真っ白な下着。
 こういうものを身に着けると、相手をよりその気にさせられるのをわかっていて身に着けている。だから、晶の目の奥に妖しい光が宿るのも当然のことだとわかりつつも、ドキリとさせられる。
 普段の彼は、ぼんやりして何を考えているのかわからないイメージだ。そんな彼の顔に浮かぶ雄の表情に、美久は自分の胸がドキドキしているのを感じていた。
「清楚な白に見せかけてこんなに透けてて……こんなの、男に食べられたくて着るやつじゃん」
 言いながら、彼は自分の服を脱ぎ捨てていった。下着だけ身に着けた姿になった彼に、美久は釘づけになってしまう。
 日頃彼のことを、シンプルでこなれ感のある服装をしているものの、お洒落にはあまり関心がない人なのだと思っていた。筋肉がついているのかとか、どんな体型なのかとか、当然考えたことはない。
 だから、引き締まって程よく筋肉がのった裸体を前に、驚いてしまっていた。
 何よりも美久の視線を奪っているのは、下着の布地を押し上げて窮屈そうにしている彼のものだ。下着の上からでも、形や大きさがくっきりと見えてしまっている。
 予想外に雄々しい体をした彼に、これから美久は抱かれるのだ。
 美久がつい見つめているのに気づいて、晶はうっとりするような笑みを浮かべた。口角の上げ方から、眉を少し寄せている目元の表情から、すべて艶っぽい。
「薄い布地の下から透けて見えるの、めちゃくちゃたまんない……可愛い。ここ、勃ってるよ」
「あっ……!」
 少し掠れた声で囁いて、晶は布地の上から立ち上がった乳首をぴんと指で弾いた。それだけで、美久の体には電流が走った。
 その反応が気に入ったらしく、晶はそれから執拗に胸を苛んだ。
 爪で引っかくように乳首を刺激したり、わざと布地をべったりと濡らすように薄布越しに舐められたり、形が変わるほどやわやわと乳房を揉みしだかれたり。
 期待して敏感になった美久の体は、与えられる刺激に反応して、どんどん快感を拾っていった。触れられ、感じるごとに感度が上がっていく気がする。
「あぁっ、あっ……あぁんっ」
 美久の口からは、甘い呻きが漏れていた。その声をもっと引き出そうかというように、彼の片方の手は下腹部へと伸びる。
「……すご。キスと愛撫だけでこんなに濡れたんだ」
 下着の隙間からそっと割れ目に触れると、晶が驚いた声を上げた。無理もない。美久の秘められた場所は、期待のあまりもうすっかり濡れてしまっていたのだから。
「古谷さんって、お酒に酔うとめちゃくちゃ感じやすくなるタイプ?」
「あっ、あぁっ」
「それとも、俺とセックスするのが楽しみでたまらない感じ?」
「あ、やっ、あんっ!」
 楽しむように問いかけながら、晶は指で割れ目をなぞった。それだけで、淫猥な音がする。
 だが、彼の指は蜜口をなぞるばかりで、中へ入ってこようとはしない。そのもどかしさに、自然と腰が揺れてしまっていた。
「焦らなくて大丈夫だから。これから、たっぷり気持ちよくするよ」
「えっ、あ、ああぁっ……」
 彼の指が次に狙いを定めたのは、蜜口の上で刺激を待ち侘びていた花芽だ。彼は親指を押し当てくるりと円を描くように動かすと、剥き出しになった最も敏感な部分に容赦なく愛撫を加えた。
 人差し指と中指で蜜口を撫でながら、親指で陰核を執拗に擦っていく。二つの異なる刺激を与えられ、電流のように快感が全身を駆けめぐっていった美久は、あっという間に爪先をピンと伸ばして達してしまった。
「……あぁぁっ!」
「古谷さん、すげぇ感度いいね。彼氏とやるときも、いつもこんなに感じまくりだったの?」
 晶の問いに、くったりしながらも美久は首を振る。こんなに瞬く間に気持ちよくさせられたことなんてない。指だけでイカせられたことなど、一度もなかった。
「へぇ……じゃあ、気持ちよくさせ甲斐があるなぁ。――今夜はイキまくって、元彼との嫌なことなんか全部忘れようよ」
 優しく言ってから、晶は美久の下着に手をかける。だが、彼の目は完全に〝雄〟のスイッチが入ってしまっていた。
「下着つけてた姿も可愛かったけど、やっぱり裸が一番そそるな……めちゃくちゃきれいで可愛い。可愛いのに、ここはすげぇエロい」
「やだ……そんなに見ないで」
 晶は美久の両脚を開かせると、その中心部である秘処をじっと見ていた。そんなふうに見られると恥ずかしくて脚を閉じたくなるが、彼がそれをさせてくれるわけがない。
「だーめ。これからもっと恥ずかしいことするんだから、恥ずかしがらなくていいよ」
「ひっ……ああァッ」
 彼は美久の脚の間に顔を埋めると、今度はそこを舌で愛撫し始めた。
 剥き出しにされた陰核を舌で舐め回したり、時折口に含んで吸い上げたり、味わうように唇で食まれながらゆっくり舐められたり、様々な刺激を与えられる。
 先ほど達したばかりだというのに、美久は晶から与えられる強烈な快感にすぐさま再び意識を持って行かれてしまった。瞼の裏に星が瞬くような、そんな気がした。
「やっ、あぁっ……く、ふ……あっ! あっ! あぁァッ……!」
 ビクンビクンッと大きく腰を跳ねさせ、美久は達した。舐められていた花芽がビリビリと痺れ、それに感じるように蜜口がひくひくしてしまっているのが自分でもわかる。
 二度続けて果てたことで、美久の体は完全に仕上がっていた。いつでも彼のものを迎え入れる準備はできている。
「俺の愛撫に素直に感じてくれる古谷さん、めっちゃ可愛い。舐められるの、好きなの?」
「わからない……そんなされたことあまりなくて。でも……すごく気持ちよかった」
 これまで感じたことがないほどの気持ちよさだったことは、素直に認めた。
 今まで美久が経験してきた行為では、手順としての前戯はされるものの、あくまでそれは濡らすためのものだ。だから、こんなふうに感じさせるために愛撫されたことも、その愛撫の果てに達するなんて未経験だ。
「へぇ……そんな男と、別れて正解だよ。俺、抱く女の子のことはとことん気持ちよくさせたいから。だって、可愛い子が顔真っ赤にして善がり狂う姿なんて最高じゃん。前戯下手くそな男なんかと二度とヤれない体にしてあげる」
「んんっ……」
 楽しそうに言ってから、晶は噛みつくように口づけてくる。そして指は、蜜を溢れさせて仕方がない蜜口へと挿入していく。
 唾液が混じり合う音と、蜜がかき回される音が響いていた。どちらの音も、だんだんと大きくなっていく。
 はじめは一本だけだった指がやがて二本に増やされ、激しく抜き挿しされる。かと思えば、ゆっくりと探るように内側を擦られ、その気持ちよさに美久の腰は震えた。
「ここか、古谷さんの気持ちいいとこ。じゃあ、ここをめちゃくちゃ触ってあげよう」
「やっ! だめ、そこっ……あ、ぁんっ! は、あっ……あぁっ」
 膣の上辺の、ザラザラした部分を晶は執拗に擦る。そこが美久の弱い部分だとわかって、責めない理由はないからだ。
 敏感な部分を擦られ、美久のそこはさらに蜜を溢れさせた。それに、何かが奥からせり上がってくるような感覚もしていた。
「だめっ、ほんとに……出ちゃうから、指、止めてっ……あ、だめっ……もぅ……」
 尿意にも似た強烈な感覚に、美久は泣きそうになりながら懇願した。こんな感覚は初めてだ。このまま気持ちよくされたら失禁してしまうと本気で心配して、必死に止めてくれるよう頼む。
 だが、晶の指は止まらない。それどころか、勢いを増している。くちゅくちゅと粘度の高い水音が響いている。
「……ここも一緒に刺激したら、どうなっちゃうのかな?」
「あッ……あぁぁんっ!」
 弱い部分と一緒に陰核を刺激され、美久は激しく果てた。頭が真っ白になり、甘い痺れが全身に駆け巡る。その際、指を咥えこんだ蜜口からは、勢いよく飛沫が上がる。
「潮吹きまでしちゃうなんて……古谷さん、感度抜群じゃん。もっともっと可愛がりたくなるな」
 晶は脱力した美久を抱き寄せ、その髪を優しく撫でた。そうして触れられることすら気持ちがよくて、美久の体は期待に震える。
「まだもう少し慣らしたほうがいいかもだけど……俺ももう、限界だから」
 そう言って、晶は下着に手をかけた。下着が下ろされると、その下で窮屈そうにしていた彼のものが現れる。
 布地越しにわかっていたはずなのに、そのあまりの大きさに美久は息を呑んだ。太さも長さも、これまで美久が味わったことがないものだ。こんなものがこれから自分の中に入るのだと思うと、少し怖くなってしまう。だが、当然怖いだけではない。
「……俺もめちゃくちゃ下着濡れてた。濡れても目立たない色の下着だったからよかったけど」
 下着を脱ぎ去った彼は、恥ずかしそうに言う。彼が言うように、屹立の先端からは透明の雫が溢れていた。それが下着を濡らしていたのだ。
 彼も下着を濡らしてしまうほど期待していたのだとわかって、美久は嬉しくなる。自分ばかり感じているのでは嫌だったのだ。
 美久は何度も達してふらふらした頭で、自分はこれから目の前の彼と――会社の同僚とセックスするのだと今さら気づいた。
 しかも、プロポーズしてくると思っていた彼氏と別れた直後に。
 あり得ないなとか、こういうのってよくないなとか思うが、今さら後戻りはできなかった。後戻りしたいわけでもないし。
 彼の立派なものを前にして、美久は欲情していた。あの反り返って腹に付きそうになっているもので自分の敏感な部分を貫かれたらどんなに気持ちがいいだろうと考えると、今さら止めるなんて無理だった。ねだるみたいに、無意識のうちに脚をすり合わせてしまっている。
「そんなにじっと見て……大丈夫、今からたっぷり挿れるから」
 美久の視線に気づいて、晶はからかうように笑う。それから、見せつけるように肉棒を握ると、先端から薄膜を被せていく。
 薄膜越しだと、浮き出た血管やその形がよりはっきりとして、美久の視線はさらに惹きつけられる。グロテスクにすら見えるのに、それが体の中に入ってきたらどれほどの快感だろうと想像してしまうのだ。
「挿れるから、力入れないで」
「ん……」
 美久の両脚を開かせると、彼は自らの先端をそこに押しつけた。試すように二度三度と擦りつける。
「あっ、それ……」
 丸みを帯びた先端で先ほどさんざん可愛がられた花芽を擦られると、気持ちがよくて甘い声が漏れた。快感が痺れのように、そこを中心に広がっていく。
 だが、触れられたがっているのはそこではない。
「古谷さんのここ、早く食べたいって口をパクパクさせてる……エロいな。一気に奥まで挿れるの我慢するの、めちゃくちゃ大変だ」
「あ、はっ……」
 蠢く蜜口に狙いを定めると、彼は軽く腰を進めてきた。押し広げられ、そこに彼のものが突き進んでくる。おそらく先端を飲み込んだだけでも息が止まりそうなほどの圧迫感で、美久は呼吸を乱された。
「きつ……すごい締めつけてくる。今からここ、俺の形になるんだって思ったら、めちゃくちゃそそるな」
 何だか悪い顔をしながら、晶はゆっくりと腰を動かす。先端の部分を抜き挿ししているだけなのに、粘度の高い水音が響いて、ひどくいやらしいことをしているのだという感覚になる。
 何より、晶のものはとても気持ちがよかった。
「あっ、ん、あぁっ……や、んんっ」
「ここ、気持ちいいね。さっき指でも感じてたところ。いっぱい擦ってあげるよ」
「んふ、ぅっ、あぁっ……あ、ぁあんっ」
 浅い部分を素早く抜き挿しされると、肉棒のくびれた部分が美久の弱いところを擦るのだ。それが気持ちよくてたまらなくて、彼のものをキュンキュン締めつけながら蜜を零す。
 一度達すれば終わりというわけではなく、むしろ果てるごとに体の敏感さは増していく気がする。だから、先ほどすでに二度もイカされた美久の体は、さらに感じやすくなっているということだ。
「すごい締めつけ……もうすぐイキそうなんだ? このまま奥にぶち込んだらたまんないんだろうけど、一度イッとこうね」

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