ひきこもり魔女は王子様の甘すぎる求愛に絡めとられて ~媚薬から始まる極上蜜夜~

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ひきこもり魔女は王子様の甘すぎる求愛に絡めとられて ~媚薬から始まる極上蜜夜~


著者:綾瀬ありる
イラスト:氷堂れん
発売日:2023年 1月12日
定価:620円+税

魔女のジャスミンは、先代魔女が亡くなってから収入が減っており、世知辛い日々を過ごしていた。
そんな彼女の希望は、先代魔女の残した秘薬の製法を解読し、魔女への依頼を増やすことだった。
森での生活を送っていたある日、フェリックスと名乗る見目麗しい青年がジャスミンのもとへと訪れる。
その身なりや所作から高い身分であることが窺える彼は、第一王子の難病を治療できる薬を求めていた。
秘薬ができたら連絡すると告げたものの、なぜか翌日以降、フェリックスはジャスミンの小屋に毎日足を運んできて――?
紳士で気が利く彼の訪れを、いつしかジャスミンは心待ちにするようになっていった――。
そんなある日、ジャスミンは薬の調合に取りかかるのだが、完成した薬は秘薬ではなく「媚薬」だった……!?
今日も小屋へとやってきたフェリックスはテーブル上にある媚薬をそれとは知らずに手を伸ばし――?
ジャスミンは慌てて彼の元へ駆け寄るも、その拍子に媚薬の瓶が割れてしまい、彼女は頭から媚薬をかぶることに。
ジャスミンの異変に気がついたフェリックスに事情を説明すると――。
「一人じゃ無理だろうから……僕に、手伝わせてくれ」
フェリックスの甘い囁きとともに、ジャスミンは彼から与えられる快感に蕩け堕ちていく……。
翌日、きまずさを覚えるジャスミンとは対照的に平然としているフェリックスの様子になぜだか寂しさを感じてしまい――?



【人物紹介】

ジャスミン
国境近くの広大な森に住む魔女。
人付き合いには慣れていない。
先代魔女の製法から秘薬を調合していたはずなのだが、なぜか媚薬ができてしまい――!?

フェリックス
ロザンティア王国第二王子。
世話好きかつ、好奇心旺盛な性格である。
兄の難病を助けるため、魔女の秘薬を求めてジャスミンのもとへとやってきた。

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*取り扱いサイトは、各書店に掲載され次第、更新されます。

【試し読み】

 ぐっとのしかかるようにして身体に手を伸ばされ、ジャスミンはぴくりと身体を震わせた。
 彼は、自分を助けようとしてくれている。そう理解はしていても、未知の行為に対する怖れがなくなるわけではない。
 その気持ちを正確にくみ取ったのか、フェリックスはにこりと微笑むと「こっちのほうが、おそらく怖くはない、かな」と彼女を背後から抱え込んだ。
 背後に感じる彼の体温は、自分と同じくらい高く感じる。だが、不快感はなく、どうしてかほっとため息が漏れた。
 途端に、背後で彼がくすりと笑う声がして、それから脇腹から脇の下にかけ、つつ、と指が這わされる。
「あ、ん、んっ……」
 薬で敏感になった身体に、震えるほどのぞくぞくとした感覚をもたらされ、ジャスミンは小さく喘いだ。
 先ほどと同じ――いや、それよりも自分の声が甘えた響きを伴っていることが、顔から火がでそうなほど恥ずかしい。
「触れただけで、良さそうだ」
 耳元に、囁くようにしてそう言われると、お腹の奥がふつふつと熱くなる。また声が出そうになって、慌てて唇を噛んだ。
 その間に、彼の手がゆっくりとジャスミンの胸に触れる。
 痩せぎすの身体の割りに、胸だけはやたらと発育が良いことに、ジャスミンは少し恥ずかしい気持ち――いわばコンプレックスのようなものを抱いている。びくり、と肩を揺らすと、フェリックスはそれを宥めるように優しくその膨らみを撫でた。つつ、となだらかな曲線を楽しむような指の動きに、ジャスミンの鼓動が早くなり、息が上がる。
 触れている指先の硬い皮膚の感触が、薄布越しなのが、なんだかもどかしい。
「ふっ、ん……」
 勃ちあがりかけていた乳嘴が、じんじんと痛がゆい感覚を訴えてくる。そこを指先が掠め、小さく声が漏れた。
 フェリックスはそれを耳ざとく聞きつけたらしい。ふ、とジャスミンの耳元で小さく笑みをこぼすと、そこに指を当て、爪の先でカリ、と引っ掻く。
「ふ、あ、あ……っ!」
 一瞬、目の前に星が散り、身体がぴくんと跳ねた。熱くなった身体の奥から、何かがとろりと溢れる気配がする。
(こ、これっ……)
 これが、文献にあった「快感を覚えると分泌される蜜」なのだろう。ということは、今感じたこの――どうしようもない感覚が、快感ということだ。
「やっぱり、ここが気持ち良い……?」
 耳元で囁かれると、そこからまたぞくっとした感覚が背筋を伝い、腰の辺りにわだかまる。彼の言うとおり、そこに触れられるのはとても気持ちが良い。覚えたての感覚だ。けれど、それをはっきりと口に出すのは、どうしてか恥ずかしくてたまらなかった。
 答えに詰まったジャスミンの後ろで、彼が小さく吐息を漏らす。それがやけに色めいて聞こえ、心臓がどきんと大きな音を立てた。
 どうしてなのか、考えるよりも先にやんわりと胸を揉まれ、時折たわむれに先端を指先で弄られる。そうすると、そこはますます固く尖っていった。こうなるともう、布地に擦れるだけでも気持ちが良くなってしまう。
 彼に与えられる刺激だけでは物足りなくなって、ジャスミンは自分でも気付かぬうちに身体を揺すっていた。
 足の間がじっとりと湿り、その奥が熾火のように熱くなっていく。
「ふ、ん、んっ……ぁ、ん……」
 どうしても声が漏れそうだ。右手の甲を口元に当て、ジャスミンはどうにか声が漏れるのを防ごうとした。
 だがそれを、フェリックスに見とがめられてしまう。
 背後から両腕を押さえ込み、彼は耳元に囁きかけた。
「だめだ、ジャスミンさん……声が聞こえないと、気持ちよくなってくれてるかどうか、僕にはわからない」
 その言葉と同時に、彼の舌が耳朶を這う。ぞくぞくっと背筋を快感が這い、ジャスミンは身体をくねらせた。胸の先端が薄布に擦れ、そちらからもぴりぴりとした快感が伝わってくる。
「はんっ、あ……っ、や、あ、あっ」
 唇から嬌声が溢れ、ジャスミンの瞳に涙が滲んだ。身体がますます熱くなり、さらなる刺激を求めて疼いているのだ。
 これでは、足りない――けれど、そんなことは口に出せない。
 どうしていいのかわからない。このままでは、頭がおかしくなりそうだ。
「や、あ……んっ」
「ほら、どうして欲しい」
 言って、と囁く声がする。頭の奥に靄がかかって、だんだんジャスミンはそのことしか考えられなくなってきた。
 もっと、気持ちよくなりたい。それが極限に達すれば、きっとこのもどかしさから逃げられるのに。
「っとぉ……」
「ん?」
 ぽろ、と唇から言葉がこぼれた。一度出てしまえばもう後は止まらない、止めることなどできない。
 金の瞳に涙を浮かべ、ジャスミンは懇願した。
「もっと、ちゃんとさわってぇ……! だめなの、これじゃ……」
「ん、よく言えたな」
 その言葉と同時に、彼が首筋に吸い付いた。舌先でくすぐり、時に軽く肌を吸いながら、その手が器用に胸の先端を摘まむ。
 くに、と指先で捏ねられると、びりっとした快感が脳天から走り、腰の奥に溜まっていく。
 堪えきれず甘い声を漏らせば、首筋からくぐもった吐息が聞こえた。その息の熱さに、また胸の奥がきゅんとする。
 おそらく、彼もまた――興奮しているのだ。その事実に、ジャスミンの身体は嫌が応にも高まっていく。
 ぎし、と二人分の体重を受け止めている狭い寝台が軋み、その音が部屋の中に響いた。
「あ、あっ……や、らぁ……っ」
 彼の手は悪戯で、下から胸を揉みながら、指先で乳嘴を擦ったり、それから摘まんだり、と変化を加えてくる。すでに昂ぶりきったジャスミンの身体は、素直にその快感を受け入れ、彼女に甘い声をあげさせた。
 かと思えば、その周囲だけをくるくると撫で、こちらを焦らしてくる。
 フェリックスの愛撫に翻弄され、ジャスミンはただ甘い喘ぎ声をあげることしかできなくなっていた。
 優しい囁きと、触れる手つき。まるで恋人のよう、とふと思った瞬間、ひやりと背筋が冷たくなる。
(そうじゃ、ない――)
 あくまで彼は依頼人で、自分は魔女で――それなのに、こんなことをして。
 だけど、そんな考えも、長くは続けられなかった。
「ジャスミンさん……」
 甘い囁き声と共に、胸の先を摘ままれる。すでに痛いほどに尖ったそこを、少し強めにこりこりと弄られると、びくんと身体が弓なりに跳ねた。
 快感が頭の先まで走り抜け、ジャスミンから考える力を奪い去っていく。
「あ、あっ……おかしく、なっちゃう……っ」
「いいんだ、おかしくなって……そのためにしてるんだから」
 ほら、と優しい声で続けたフェリックスが、ジャスミンの耳朶を食む。熱い舌に耳殻を擽られると、ぞくぞくっとした快感が背筋を走り抜けた。
「は、あっ……」
「は、かわい……」
 目の前が一瞬白む。フェリックスの掠れ声に、お腹の奥がきゅんとなる。再び柔らかく胸を揉み始めたその手を、止めたいのに止められない。
 首筋に顔を埋めた彼の、熱い吐息に身体が震えた。
「ジャスミンさん……」
「ふぁ、あ、あ……あっ、ん」
 まるで愛しい人を呼んでいるような――そんな、優しい声音だ。そう意識した途端、ジャスミンの身体がびくびくと反応する。その反応に気を良くしたのか、彼は何度も囁きながら、胸の先を摘まみ、首筋に吸い付いた。
 再び目の前に火花が散り、お腹の奥からどろりと蜜があふれ出していく。それをはっきりと感じ、ジャスミンはもじもじと腰を揺らした。
 もう少しで――もう少しで、このもどかしさから解放されそうだ。それなのに、決定的な何かが与えられず、腰の奥にじわじわとした快感が溜まるばかりだ。
「あ、やぁ……フェリッ……あ、あっ……ん」
 どうにかして欲しくて彼の名を呼ぼうとするが、うまく口が動かず切れ切れの言葉しか出てこない。
 もどかしげに足をこすり合わせていると、その様子に気付いたのかフェリックスが小さな声で呟いた。
「すご……これじゃ、かえってしんどいかな……?」
 その言葉と同時に、彼の手が柔らかく身体の線を撫で、するりとキャミソールの中へ入り込む。直接肌に触れられて、ジャスミンの身体にぞくぞくとした感覚が産まれた。たった一枚布地を隔てていただけのはずなのに、その手はやけに熱く感じられる。
 すこしかさついたその手のひらの感触は、自分のものとは全く違って、彼の――男の手だということを強く意識させられた。
 片方は胸へ、もう片方の手はゆっくりと、お尻の辺りから下腹部へ――ただ撫でられているだけなのに、鋭敏になった身体はその全てを快感に変換していく。
「ん、あ……っ」
 下生えをかき分けた指が、そっと秘裂へとふれる。くちゅ、と小さな水音がして、背後のフェリックスが小さく吐息を漏らすのがわかった。
「ん、ちゃんと濡れてる……これなら、大丈夫かな」
 ほっとしたように呟くと、彼はゆっくりと媚肉をかき分け、その奥の柔らかな部分に触れた。濡れた襞が柔らかく彼の指を受け入れ、自分の身体から湧き出た蜜がその動きを助ける。
「……痛かったら、言ってくれ……」
 吐息混じりの甘い声でそう囁くと、フェリックスはゆっくりと指を動かし始めた。そうすると、ずっとむずむずしていた敏感な箇所に指が当たり、これまで感じたことのない強烈な感覚が頭まで突き抜けていく。
「や、やぁつ、それ、や……っ、こわ、いっ……」
「ん……ここ、か?」
 ジャスミンがそこで快感を覚えていることに気付いたのか、フェリックスはその場所を重点的に刺激し始めた。
 びくんびくんと身体が跳ね、必死に彼の腕にすがりつく。自分がどうにかなってしまいそうなのが恐ろしくて、どうにかその動きを止めようと試みるが、ジャスミンの細い腕では敵わない。
 快感の源は、小さな粒のような器官だった。そこを彼の指がきゅっと摘まむと、一瞬目の前が白くなる。同時に胸の先をきゅっと摘ままれると、これまでにないほどの快感がジャスミンを襲った。
「ひゃ、あ、ああっ……!?」
 ぱちぱちと目の奥で閃光が散り、がくがくと身体が震える。一体自分はどうなってしまったのか理解できず、それが恐ろしく感じられるのだ。
 生理的な涙がじわりと浮かび、瞬きごとにぽろりとこぼれ落ちてゆく。
 ふるふると頭を振り、ジャスミンはその感覚を堪えようとしたのだが、彼の指がそれを許さない。摘んだ花芽を柔らかく擦ったかと思うと、充血して膨らんだ乳嘴をくにくにと弄ぶ。
「や、だ……っ、だ、めぇ……っ!」
「大丈夫だよ……」
 やさしい囁き声とは裏腹に、暴力的なまでの快感を与えられ、ジャスミンの唇からは一際高い嬌声が漏れた。身体の奥深くからじゅんっと蜜のこぼれ落ちる感覚がし、一瞬ふわりと体が浮き上がったような感覚に襲われる。
 頭の奥がじんじんと痺れ、全てが遠くに感じられた――かと思うと、一気にそこから落ちる感覚に飲み込まれてゆく。
(なに、これ――!?)
 どっと汗が噴き出したかと思うと、身体がくったりと弛緩した。それを背後からぎゅっと抱きしめたフェリックスが、ほっと息を吐く。
 優しく頬を撫でる仕草に、自分が大切にされているような錯覚を覚え胸がきゅっと切なくなる。おもわず頬をすり寄せると、荒い息の向こうでごくりとつばを飲む音が聞こえた。
「ほんとに……」
 何か、彼がぼそりと呟いたような気がする。けれど、その意味を理解するより先に、くるりと身体を返されて、ひんやりとしたシーツの感触を背中に感じた。
 正面にある彼の顔を見上げる形になり、小さく息を呑む。
 上気した頬に、うっすらと汗の滲む額。まっすぐにジャスミンを見つめる青い瞳には熱が灯り、唇を舐める舌先がやけに艶めかしく見える。
 は、と息を吐いたのは、彼か自分か――それすらもわからなくなるほど顔が近づいたかと思うと、柔らかな感触が唇に触れる。
(口、づけ……っ)
 何をされたのか理解した瞬間、もう一度。いや、二度、三度とそれが繰り返され、唇を啄まれる。
「ごめんね」
 その合間に落とされた囁きに、どういうことかと口を開こうとした瞬間、それを封じるように唇を重ねられ、隙間から舌がにゅるりと侵入してきた。
 分厚いそれが口の中を探るように動き、ジャスミンの舌を絡め取る。
 ん、と小さく呻き声を上げると、それを宥めるように彼の手が髪を撫で、もう片方の手が再び足の間に伸ばされた。
「ふ、ん、んっ……」
 先ほどと同じように花弁を割った彼の指が、今度はその奥を探る。くちゅくちゅと音を立てながら蜜口を探し当てると、ゆっくりと指が中へと沈められた。
(う、うそでしょ……)
 はじめに感じたのは、強烈な異物感。けれど、どうしてかそれは、すぐに快感に変化していく。
「ん、んんっ……む、う……っ」
 きゅうっと蜜洞が縮み、彼の指を締め付ける。その反応に気をよくしたのか、彼の口付けはより一層激しさを増し、絡め取られた舌をちゅうちゅうと吸いあげられる。
 そうされると、なんだか頭がぼうっとして、お腹の奥が更に燃えるように熱くなっていく。
 いつの間にか増やされた指は、ジャスミンの中を暴くように動き、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てていた。
 抜き差しされる指に合わせ、ジャスミンの口からは甲高い嬌声が漏れる。再び身体がどこかへ飛んでいきそうな、そんな感覚に襲われ、身体にぐっと力がこもった。
「っ、は、あ、あ……っ、や、やら……っ、こわ……っ」
「大丈夫、怖くないから……もう少しだけ、頑張って……」
 ジャスミンの声を聞いたフェリックスはそう囁くと、艶めかしい吐息を漏らしながら身体を起こした。かちゃ、とベルトを外す音がして、彼がトラウザーズの前をくつろげるのがちらりと見える。
 そこから、ぶるんと音がしそうな勢いで飛び出してきたものを見て、ジャスミンは息を呑んだ。
(あれが……)
 書物では見たことがあるが、思っていたよりもずっと大きい。本当にあれが自分の中に入るのか、という不安がちらりと脳裏を過った。
「ごめん、少し痛むかも……でも、そろそろしないと、辛いだろうから……」
 ジャスミンの不安を見てとったのか、彼は少しだけ申し訳なさそうな口調でそう告げた。フェリックスの思いやりが見えるその言葉に小さく息を飲む。
 これほどまでに彼の手で快感を与えられてなお、体の奥の疼きはおさまっていない。それどころか、フェリックスの猛りを目にしたことで、さらに熱が増した気さえする。
(それはつまり……きっと、あれを入れてもらわないと……っ)
 この火照りが鎮まることはない、ということなのだろう。それを理解し、ジャスミンは彼の瞳をまっすぐに見返し、決意を込めて小さく頷いた。
 ほっとしたような吐息が彼の唇から漏れ、同じように頷きを返される。
「いくよ……」
 その言葉と同時に、くち、と音を立てて蜜口に彼の先端が合わされた。それだけで、なんだか背筋にぞくりと快感が走り、ジャスミンの体が少し強張る。
 そんな彼女を宥めるように、フェリックスは彼女の手を握ると、再び唇を合わせてきた。何度か啄むように触れあわせながら、彼はぐっと腰を進める。
「ふ、んっ……」
 指でほぐされたとはいえ、まだ中は狭い。それをこじ開けるようにして彼のものが進んでくるのだから、痛みがあって当然だ。
(本にも、そう書いてあった……はず、なのに……)
 ジャスミンは、唇からこぼれ落ちる嬌声をどうにか堪えようと唇を噛んだ。だが、そんな抵抗ができたのはほんの一瞬だけ。あっという間に唇からは甘ったるい声が漏れ、与えられる快楽に体がびくびくと震える。
「ひあ、あ、あんっ……そ、れっ……んっ……」
 おかしいくらいに気持ちが良い。痛みなどちっとも感じない。
 頭の奥で光が何度も弾け、腰の奥に快感が溜まっていく。それが解放を求めて荒れ狂い、身体中を跳ね回っている。
 それなのに、もう少しだけ何かが足りない。もっと、もっと――。

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