敏腕社長は最愛妻に秘めた劣情を貫きたい ~誤解がとけて溺愛夫婦になりました~

書籍情報

敏腕社長は最愛妻に秘めた劣情を貫きたい ~誤解がとけて溺愛夫婦になりました~


著者:冬島六花
イラスト:小島ちな
発売日:2023年 10月13日
定価:630円+税

結婚生活七年目が過ぎた弘人と菜美子は、夫婦円満かつ実業家としての知名度も得ており、公私共に順風満帆な日々を送っていた。
菜美子にとって弘人は仕事面でもサポートしてくれる頼もしい夫である。
だが、彼女にはある一つの悩みがあった。
それは弘人との夜の営みが減っていること――。
セックスレスを解消するため、菜美子は弘人の誕生日に一年ぶりの夜に持ち込むことにした。
当日、お酒も入り、良い雰囲気になった二人。弘人からの優しくも淫らな愛撫が始まったのだが……!?
「もっと激しくしてほしいの? 菜美子は意外とエッチだな」
だが、最後まですることなく、その日は終わってしまう。
菜美子は部下に悩みを相談したところ、何やら夫に浮気疑惑が発生して――?
真偽を掴むために弘人の後を尾行することになったのだが、そこで待っていたのは夫からの深い愛情だった――!?

【人物紹介】

萩園菜美子(はぎその なみこ)
弁当デリバリー事業の企画を務める29歳の管理栄養士。
夫・弘人や職場の仲間、顧客や友人たちとの交流に幸せを感じている。
第一印象はクールだが、笑うと可愛らしい雰囲気になる。

萩園弘人(はぎその ひろと)
菜美子の夫で若手起業家の31歳。萩園グループの御曹司。
真面目な理系男子で菜美子は初恋の相手。
一途に菜美子を愛し、事業を一緒に進められることを喜んでいる。
仕事に夢中になりすぎるあまり、夜の頻度が減っていて――?

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【試し読み】

 ウイスキーを呑み終えると、二人はおもむろに立ち上がり、寝室へと向かう。
 部屋は薄暗く、ダブルベッドのサイドボードに置かれた間接照明がぼんやりとした光を放っていた。
(ついに、このときがきたんだわ! 頑張れ、私)
 自分自身を鼓舞する言葉を、菜美子は心の中で呟く。
「あの、実は……今夜のために、用意したの」
 言いながら、菜美子はおずおずと服を脱いだ。
 現れたのは、男の性欲を煽る、淫らな黒い下着だ。
 繊細な小花とレースに彩られたスリップドレスに、お揃いのショーツ。スリップドレスは、肌をほとんど透けさせている。申し訳程度についた紐は、細くてリボンのようだ。魅惑的なデザインは菜美子の身体の柔らかい線を引き立て、弘人の目を釘づけにする。
「……すごい。色っぽいね、菜美子」
 弘人の視線は、美しいランジェリーと剥き出しになった乳房や太ももに注がれていた。
「そうかしら」
「うん、すごく素敵だ。とっても似合ってる」
 菜美子を抱き寄せ、ベッドに乗せながら、弘人は熱っぽく囁く。
「ありがとう。でも、いつもの下着よりも露出が激しいから……ちょっと照れる」
 ドキドキしながら言うと、弘人は目を細めた。
「……でも、君がせっかく選んでくれたんだ。僕にもちゃんと見せて?」
「……うん」
 菜美子は首肯する。
 スリップドレスと一体化したブラジャーカップの中では、ぷるんと揺れた乳房の先で、薄紅色の先端がすでに固く尖っていた。
 心臓の鼓動とともに、自然とそれを意識してしまう自分がいる。
「きれいだよ、菜美子。とても色っぽい」
 弘人は囁くと、唇を重ねてきた。
「ん……」
 柔らかな感触が唇を覆う。
 同時に、弘人の大きな手がゆっくりと上半身を這い始めた。
 首筋から肩へと指の腹が伝い、腰の辺りまで下りていく。そしてまた戻ってくるのだ。思わず身体がピクンと反応してしまう。
 薄いランジェリー越しの感覚がもどかしい。
 その反応を楽しむかのように、今度は脇腹から腰へと、弘人の手が辿る。
「ふぁ……んっ」
 愛撫に反応して息が上がり、呼吸が荒くなってくる。
 早く、もっと核心的な部分に触れてほしい。
「あ、弘人……」
 彼の指が、菜美子の乳房を覆ったブラジャーカップの縁にかかる。
(いよいよ、来るの……?)
 弘人は期待通りにカップの中へ手を入れると、直に乳房に触れた。
 人差し指の腹が、乳首を優しく転がす。
「っ、あ……」
 その感覚がたまらなくて、つい腰をくねらせてしまう。
「気持ちいい?」
「うん。……っ、あ、あぁん!」
 返事の途中で、敏感な箇所を摘まれた。
 思わず嬌声が漏れる。
 そんな菜美子を見て、弘人は満足そうな笑みを浮かべた。
「可愛いよ、菜美子」
 胸全体をマッサージするように愛撫され、さらに先端を刺激される。
 次第に快感が高まってきて、身体全体が熱を帯びてくる。
(弘人ったら、もう……だめぇ)
 思わず喘ぎそうになるが、我慢する。まだ愛撫は始まったばかりだ。
 だが、そんな思いとは裏腹に、快楽の波は容赦なく押し寄せる。
「こ、これ以上は、その……」
 恥ずかしくて顔が熱くなっていく。
「……ああ、そうだね。僕も裸になるよ」
 弘人は着ていたシャツをバサッと脱ぎ捨てる。
 ほどよく筋肉のついた腕、引き締まった身体――。
 菜美子は思わずドキッとする。
「……来て」
 ベッドに押し倒されると、キスされた。
 お互いの手を絡ませ合う。
 ほのかな橙色の灯りが、二人の結婚指輪に当たってキラリと光った。
「っ、んんっ、ん……っ!」
 弘人は菜美子の口腔に舌を差し入れ、ディープキスをする。
 菜美子が応戦すると、ぬるりと湿った舌同士がお互いを求めるように絡み、口元からは熱い吐息がこぼれた。
(あぁ……弘人……)
 もう何も考えられなかった。ただ夢中で唇を貪り合うだけである。
 長い接吻の後、ようやく解放されたかと思うと、彼は耳元へと唇を寄せた。そして熱い吐息混じりに言う。
「愛してる」
 返事を口にする代わりに、菜美子は彼の背中に腕を回して強く抱きつく。
「菜美子……すごくセクシーだ」
 低くて艶のある声で囁きながら、弘人は菜美子のスリップドレスを捲り上げた。
 それと同時に耳に息を吹きかけられ、舐められて、背中に快感が走る。
「あっ……んぅ」
 知らず知らずのうちに、声が出た。
(我慢できない……久しぶりすぎて、感じすぎちゃいそう)
 菜美子は必死に理性を保ち、弘人の愛撫を受け入れる。
 弘人は大きな手で菜美子の胸に触れた。扇情的なデザインのブラジャーカップを外し、骨張った掌で包む。
 最初は軽く撫でるようにしていたが、やがて胸全体をやわやわと揉み始めた。
「っ……んんっ、あ……あぁあっ」
(やだ、声が抑えられない……!)
 つぐんだ唇の端から、艶めいた声が漏れ出す。
 そんな菜美子の反応を楽しむかのように、弘人は乳房を責め立てた。
(気持ちいい)
 桃色の乳首は、すでにぷっくりとその存在を主張していた。
 弘人は胸の頂を親指と人差し指で、ちょん、と摘んでくる。
「あぁっ! そこぉ……!」
 突然の刺激に身体がビクンッと跳ねた。
 しかしすぐにまた優しく撫でられ、もどかしい気持ちになる。
(もっと強くしてほしい……)
 思わずそう口にしそうになったとき、突然キュッとつねられた。
「ふぁあっ?」
 突然のことに、菜美子の口から甲高い声が漏れる。
「もっと激しくしてほしいの? 菜美子は意外とエッチだな」
 弘人は口角を上げてくすりと笑った。
「ちがっ……んぁああっ!」
 否定しようとするが、その前に乳首を摘まれて、引っ張られる。
(ああ、感じちゃうよぉ)
 普通にされたら痛いくらいなのに気持ちよくて、もっともっとと、彼を求めてしまう。
 気づけば自分から腰を八の字に揺らめかせていた。
 弘人は甘やかな瞳で菜美子を見つめ、胸の谷間に顔を埋める。
 熱い吐息がかかってくすぐったい。
(弘人。ああ、どうなるの?)
 乳首を舌でチロチロとくすぐるように舐め回されると、自然と腰が浮く。
 その刺激は快楽の芯を昂ぶらせる媚薬で、断続的に与えられれば頭がくらくらした。
「やっ、あん! そこ弱いのっ、ふぁっ、ああぁ……ッ!」
 強い快感に絶叫してしまうが、弘人の愛撫は止まらない。
 左の胸をぱくりと口に含まれ、右の乳首を指でコリコリと捏ね回される。
 同時に二箇所を攻め立てられて、頭がおかしくなりそうだった。
(こんなの初めて……!)
 今まで味わったことのない感覚に、菜美子の頭は真っ白になった。ガクガクと腰を揺らしながら喘ぎ、シーツを掴むことしかできない。
「わざと胸を強調するような下着で……これが君の望んでいたことだろう?」
「んっ、あっ……そ、そう、だけどぉ」
 息も絶え絶えで、胸がいっぱいだ。
 菜美子はただひたすらに、弘人から与えられる快楽を受け入れる。
(ああ、もう、私……)
 いよいよ限界だと思ったところで、ようやく解放された。
「はぁ、はぁ」
 荒い呼吸を繰り返すうちに落ち着きを取り戻してくると、羞恥心に襲われる。
(どうしよう……私ったら、こんな……)
 菜美子の顔は真っ赤になる。自分の痴態を認識してしまったからだ。
(恥ずかしいけど……でも、すごく気持ちよかった)
 久しぶりの夫婦生活に身体が開かれて、どんどん淫らになっていく気がする。
 けれど――それも悪くないと思ってしまう自分がいた。
(弘人も同じ気持ちだったらいいな)
 菜美子は弘人に視線を移す。
「男を誘うような色っぽい顔をして。こちらはどうかな?」
 弘人は興奮した様子で言うと、ゆっくりと手を下ろし、ショーツの上から秘部に触れる。
 まっすぐに菜美子へ向けられた眼差しには、愛情と支配欲が混ざり合っていた。
 夫の視線があまりに艶っぽくて、菜美子は息を呑む。
「っ……」
 布越しの愛撫に、菜美子は思わず腰を浮かせた。
 触れられたところが熱い。
 じっとりと濡れているのが自分でも分かるほど、ショーツの中は熟れきっていた。
「ふふ、こんなにグショグショにしちゃって……可愛いね」
「やっ……違うもん」
 菜美子は顔を真っ赤にして否定するが、身体は正直だ。
 秘裂からは愛液が溢れ出し、ショーツを濡らしてしまっている。
「違わないだろ?」
 弘人は意地悪く笑うと、指先で割れ目をなぞるようにして上下に動かし始めた。
「んっ、ぁ……っ、はぁ……んんぅっ!」
 快感に耐えきれず、菜美子の口から甘い吐息が漏れる。
 弘人は指先を器用に動かして、布越しに花弁を弄び、時折、的確に花芯をつつく。
 だが、あくまで触れる程度で、達するには物足りない刺激だ。
「ああ、焦らさないでぇ……変になっちゃうよぉ」
 指先の動きに翻弄されて、もどかしい快楽が全身を駆け抜ける。
「ふふ、じゃあどうしてほしい?」
 弘人は意地悪く笑う。
(恥ずかしいことを、言わせたいのね……)
 羞恥心と快感がせめぎ合って、おかしくなりそうだ。
 早くこの熱をどうにかしたい。
「……弘人っ、お願い……直接触ってぇっ!」
 とうとう耐えきれなくなり懇願すると、ショーツに手がかけられた。
「いいかい?」
「……もちろん。早く、来て」
 弘人は優しく微笑むと、ゆっくりとショーツを引き下ろしていく。
 美しいランジェリーの下から、熟れた女陰が顔を覗かせた。
「了解。たっぷり可愛がってあげる。……想像以上に濡れてるね」
 蜜に濡れた花弁を指で弄ぶ。秘唇はピチャピチャと音を立てた。
「いやぁ……言わないで」
「どうして? 僕は嬉しいよ。菜美子とこうして触れ合うの、久しぶりだから」
 弘人は穏やかに微笑むと、菜美子の両足を広げ、その間に自分の身体を入れる。
 そしてショーツを完全に下ろし、菜美子の足首から引き抜いた。
「う、うん……」
 菜美子は視線を下げながら頷く。
 弘人はいったん、身体を離し、菜美子の脚の間が間近に見える位置に移動した。
 そして妻の太ももに手をかけ、閉じないように固定する。
(どうしよう……全部見られちゃうよぉ)
 自分のそこがどうなっているのか、想像するだけで顔から火が出そうだ。
 しかし、弘人の視線はそこに釘づけになっているようだった。
「可愛いよ。ほら、よく見える」
 弘人は秘所に顔を近づけて、指先で割れ目をなぞった。
 人差し指と中指を花弁に押し当て、ヌゥプ、と左右に開く。
(ああ、弘人に見られてる……!)
 乙女の花園がヒクヒクと震える感触が伝わってきた。愛液が滴り落ちているのだ。
「いや……恥ずかしい」
「恥ずかしがることはないさ。こんなに濡らして、いやらしいね」
 弘人は指先で茂みを掻き分け、奥に鎮座するクリトリスに触れた。
「ひゃうっ!」
 いきなり強い刺激がやってきて、悲鳴のような声が出る。
 身体もビクンッと跳ね上がった。
「ここが気持ちいいんだね」
 熱っぽい弘人の吐息が淫唇にかかるだけで、くすぐったい快感がせり上がってくる。
「菜美子が可愛すぎて……僕、もう、我慢できない」
「弘人……そ、そんなに見ないでぇ」
「どうして? 今夜の君はひときわ綺麗なのに」
 弘人の声はかすれていて、劣情を帯びている。自分と同様に興奮してくれているのだと思うと、菜美子は嬉しかった。
 熟れきった秘所に彼の吐息がかかり、より強く感じてしまう。
(弘人に間近で見られて……どうにかなってしまいそう)
 菜美子の心を見透かしたように、弘人は桃色に膨らんだ花芯を舐め始めた。
「んっ、あっ……そんな……あぁぁぁぁ!」
 菜美子の口から、自然と喘ぎ声が出てしまう。
(弘人が私のアソコを……あぁ……気持ちいい)
 弘人は妻の心中を察してなのか、わざと音を立てて、花芯を吸い上げる。
 チュパ、ピチャ、ピチュッ、という卑猥な水音とともに、性感帯を貪られる悦楽に菜美子は酔いしれた。
(……もっと、してほしい)
 菜美子の秘所は、すでに大洪水だ。
「あっ……あぁ、んんっ」
 弘人の指が、舌が、花弁に触れるたび、子宮の奥がきゅんと疼く。
 舌先でチロチロと花芯を転がされれば、菜美子の全身は与えられる快楽に打ち震えた。
 それと同時に人差し指を蜜壺に挿れられ、浅く抜き差しされる。
「んぅっ、ふっ……あぁ、これ、好きぃ」
 ゆっくりと内壁を擦られると、無意識に指を締めつけてしまう。
 すると弘人はさらに花芯も責めてくる。震える蜜口は新たな雫を生み出し、シーツを濡らしていく。
(こんなに気持ちいいことが、この世界にあるなんて)
 お腹の奥に生まれた熱が切ない甘さを伴い、身体中を駆け巡っていく。
 その熱量は今にも爆発しそうなほどで……。
「菜美子はエッチだね」
「だって、弘人が焦らすんだもん」
 もっと強い刺激が欲しい。気づけば菜美子は自分から腰を揺らしていた。
「ごめん、菜美子の反応が可愛くて、つい」
 弘人は優しく笑いながら、愛撫を続ける。
 彼は日頃は優しいが、ベッドの中では意地悪なのだ。
(弘人……激しくされて、感じちゃうよぉ!)
 敏感な粘膜を舌で擦り上げられると、身体が一気に熱くなった。
「ああ、あぁ……き、気持ちいい!」
 菜美子の反応を受けて、弘人はより一層、丁寧に愛撫する。
 秘裂からこぼれる蜜を、全て舐め取ろうとするかのように舌を絡みつかせていく。
「あ、だめぇっ! もう……耐えられない、んっ、あ……ひあぁんっ!」
 熱い舌を巧みに動かされ――とうとう菜美子は達してしまった。
「んっ、あ、っ、……はぁ」
「イッたね」
 少し嬉しそうに、弘人は口にする。冷静だが愛情を感じる声だ。
「うん……ねぇ、弘人。……早く、挿れてほしい」

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