元婚約者の極上社長と溺あま夫婦生活を始めることになりました!?

書籍情報

元婚約者の極上社長と溺あま夫婦生活を始めることになりました!?


著者:玉紀直
イラスト:石田惠美
発売日:2023年 9月29日
定価:620円+税

男に騙されては離婚を繰り返す母や姉を見て育ち、結婚や恋愛に夢も希望もない咲帆。
一人で生きていくためにもシナリオライターとして細々と生計を立てていた。
幸せな新婚を題材にオリジナルストーリーを依頼されるも、結婚に絶望しかない咲帆にはなにも浮かばない。
会社からの帰り道、親会社の専務でもあり元婚約者である尊生に呼び止められ……。
「俺は、咲帆と一緒に〝幸せな新婚〟の体験がしたい。」
結婚していなくても新婚みたいな気分は経験できると提案され、まだくすぶり続けている尊生への想いを引き出すためにも
尊生と疑似新婚体験として同居することに――!?

【人物紹介】

須藤 咲帆(すどう さほ)
ゲーム会社のシナリオライターの26歳。
一生懸命で素直。かわいらしく人当たりがよさそうな雰囲気。

相葉 尊生(あいば たかお)
エンタテインメントコンテンツ企業の社長で31歳。
仕事に厳しいが、頼れるリーダータイプ。恋愛には一途。

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*取り扱いサイトは、各書店に掲載され次第、更新されます。

【試し読み】

 ひどく焦れた声が出てしまった。我慢できないとばかりに自分でブラジャーのホックを外す。作業を引き継ぐように、尊生はブラジャーとブラウスを咲帆の身体から奪う。
「一年待った新婚初夜だ。嬉しいな」
 彼の微笑みは素敵なのに、どこか切なそうで胸の奥が痛くなる。咲帆の両乳房を中央に掴み寄せ、乳頭にしゃぶりついて凝った乳首を舌で嬲り、さらに硬く育てていく。
「ぁあぅん……アァンッ、胸、んん……」
 胸に広がる甘ったるい刺激。久しぶりに感じるそれは、咲帆の官能を急激に燃え上がらせる。
 赤くなってヨがる小さな果実。もうひとつのそれも指でつままれ、くにくにと揉みたててぷっくりとした赤い実に育てられた。
 こっちの味はどうかと赤い舌が襲いかかる。前後左右に舐めたくられて、ただ翻弄されるままに快感を享受する。
「あンッ……! ぁぁ、そんなに、舐めちゃ……ぁぁアンッ」
「ダメ?」
 上目遣いに咲帆を見ながら尖り勃った乳首を大きく舐め上げる。しっとりと濡れた突起はつやつやして、もっともっとと尊生を誘惑しているかのよう。
「ダメじゃ、ない……けど、むずむずするからぁ……ンンッ」
 我慢できずに腰が揺れる。下半身がすごいことになっているのが必然的にわかって、腰が反ったまま動きが止まった。
「そうか、こっちか。我慢できなくなったかな」
 尊生がスカートをまくり、太腿を撫でる。付け根の近くに手が行っただけで、期待した秘部がピクピクした。
 おまけにこんな状態になるまでストッキングもショーツも穿いたまま、スカートの中で熟成されていたのだ。覆いかぶさっていた布がはがされただけで淫靡な芳香が上がってくる。
「咲帆のいい匂いがする」
「だって……」
「俺が大好きな匂い」
「そういうこと言う……」
「知ってるだろう?」
 むしろ知りすぎている。脚の付け根のラインを指先でなぞられると、過剰に反応して膝が立ち外側に倒れる。おまけに腰が反っているので考えただけでもいやらしい格好になってしまった。
「どうしてほしい?」
 これは、言わなくてはいけないようだ。尊生が「言わせる」と宣言した言葉を。
 意地を張って言いたくないわけではない。これは幸せな新婚夫婦の、新婚初夜だ。気持ちも盛り上がって、欲望が幸せに後押しされて、どんなことでもできる気分になるのではないのだろうか。
(そうか……新婚って……)
 ふとなにかが浮かびかかるが、咲帆の思考は創作脳に切り替わらない。それよりも官能が騒ぎすぎて欲望に神経が集中している。
「さわって、ほしい……べちゃべちゃになってるとこ……」
 尊生を見つめながら口にする。ちょっと切ない、情けない声になってしまった。
 彼がごくりと喉を鳴らす。チュッと咲帆の唇にキスをしてから、身体を下げた。
「OK、たくさんさわってやる」
 広げた内腿を両手で押さえて、濡れそぼる秘部を大きく口で覆う。彼が口を動かすと、そこに張り付いたままのストッキングとショーツが、ぐちゅっ……と音をたてた。
「あっ……! 尊生さっ……」
 そのまま口を動かし、じゅるっ……じゅる……っと吸い上げる。そのたびに秘裂の中で愛液が蠢き、まるで軟体が割れ目を這いずっているような刺激が加わる。
「あぁっ、あっ……!」
 もどかしく甘美な快感だった。布越しの愛撫をされたことがないわけではないけれど、今までのどれよりもゾクゾクする。あふれ出たものを吸われているはずなのに、新たな潤いが湧き出してくる。
「ダメッ……ダメェェ……!」
 軟体のごとく這う液体は淫核に絡まり、顔を出す秘芽に覆いかぶさってその身を擦りつける。濡れた布が張り付きこすられる刺激と合わさって、咲帆の官能が降伏した。
「あぁぁん……! やっ、やあぁ――!」
 腰がビクリと跳ねる。久しぶりの絶頂感に頭がクラクラした。
「咲帆がイク声、やっぱりイイ。もっと聞きたい」
 スカートを取られ、やっとストッキングとショーツが脚から抜かれる。お尻から内腿まで濡れていたようで、脱がされる際、肌に張りついて少々手間取ったようだった。
 内腿を大きく広げ、再び尊生が吸いついてくる。舌を使って膣孔をえぐると、入り口に心地よいくすぐったさが広がった。
「ふぅ、ンッ、ぁぁっ……」
 その心地よさのまま声をあげ、両腕を伸ばして尊生の頭を撫でる。指に髪を絡め、甘美な刺激に見舞われるたび彼の頭を押すようにして背を反らした。
 空気を含むせいなのか、量が多いだけなのか、じゅるっ、じゅるっといやらしい音をたてて、愛液をすすられる。
「咲帆の汁は最高に美味いな」
「好きだよね……、尊生さん、ソレ……」
「大好き」
 強い吸引で、心地よさが痛いくらいの刺激に変わり、それが快感にすり替わる。それは一瞬にして咲帆の官能を弾けさせた。
「やぁぁっ……――!」
 足に力が入り、腰が浮く。達したせいで蜜口がパクパク入り口を震わせる。そのたびに新しい潤いを吐いた。
「咲帆は感じやすいし濡れやすいし。感じてぐっちゃぐちゃになって俺を迎えてくれる。最高なんだ、それが。思いだしただけで、イきそう」
「もぅ……、エッチなんだから……。見かけによらず……」
「咲帆だって、見かけによらず、すっ……ごくエッチだよ」
 大きな手が両方からお尻を持ち上げ、揉むように指を動かしながら腰を上げる。「すっ……ごく」と溜められると咲帆のほうがいやらしいと言われているみたいだ。反論したかったのに、体勢を大きく変えられたのに驚いて声が出なかった。
 背中を尊生の膝に支えられ、腰がほぼ垂直に上がる。両脚が彼の肩にかかると、ちょうど股間が彼の顔の前だ。迷うことなくそこに顔を埋められ、まだしどどに濡れそぼる蜜床を舐めたくられた。
「はぁぁ……ああんっ!」
 踊る舌が慣れた場所とばかりに動き回る。秘唇の襞もお尻の谷間も躊躇なく彼に征服されていく。
「ハァ……あっ、ダメ……ダメェ、また、イっちゃ……」
 シーツを掴んで飛び跳ねるようにあえぐ咲帆の反応を尊生は逃さない。舌で淫核を擦り潰したかと思うと、淫粒を舐めたくりながら吸い上げた。
「あぁぁっ……! そこ、ダメェ――!」
 続けざまの絶頂に意識が飛んでしまいそう。それでも、まだ駄目、まだ足りないと身体が疼いている。
(だって、まだ、尊生さんの……もらってない)
 きゅうっと子宮が疼く。シーツに腰が下ろされ、尊生がなにかしようとする前に上半身を起こした。
「たかおさんっ」
「どうした? イかされてばかりで怒ったか?」
「脱いでくださいっ」
「ん?」
「尊生さんだけ裸じゃなくて、嫌ですっ」
 上は脱いでいるが、トラウザーズを穿いたままだ。それもフロントがかなり張り詰めていて、慣れた仲でも見るのが申し訳ない。
 膝立ちになる尊生の前に座ってトラウザーズのファスナーを下ろそうとした咲帆だったが……、あまりにも張り詰めすぎていてきつい。無理に下ろして〝挟んでしまったら〟……などの考えがめぐって手が止まった。
「下ろすのは俺がやるから、咲帆、脱がせてくれるか?」
 気を遣われてしまった。脱ぎやすいようにか尊生が一度ベッドを下りる。彼の後ろ姿を見ていると、ちょっと腰を引いてゆっくりファスナーを下ろしたのがわかった。
 咲帆を見て、クイクイッと片手で手招きをする。「脱がせてくれるか?」と言っていたので、ここからは咲帆の仕事らしい。
 ベッドを下りて尊生の前に膝立ちになり、トラウザーズに手をかける。必然的にそこで大きく盛り上がるものが目に入り、恥ずかしさ半分にチラッと彼を見上げた。
「……苦しかったんじゃないですか? どうして脱がなかったんです?」
「咲帆にさわるのに一生懸命で、忘れていた」
 嬉しい理由だ。自分のことを後回しにしても咲帆に触れていたかったなんて、そんな言葉を聞いただけで子宮が疼く。
 トラウザーズはよかったのだが、下着を下げる際、熱り勃ったモノが勢いよく顔を出したので少しだけ驚いた。
「初めて見たわけじゃないだろう」
「元気よすぎて……ちょっとびっくりして……」
「元気もよくなる。こんなことをするのは一年ぶりなんだから。咲帆だってぐちゃぐちゃだっただろう?」
「え?」
 つい驚いた顔で尊生を見上げてしまった。その意味を悟ったのか、彼は困った顔で笑う。
「どっかで、女遊びでもしていると思ったのか?」
「あの……」
「海外出張で綺麗な女の人はいたかとか、パーティーのコンパニオンに好みの女性はいたかとか、ずいぶん絡むなとは思ったけれど」
 ――思わないわけがない。
 尊生は、容姿も家柄も身分もパーフェクトな人だ。
 そんな人がフリーになって、周囲の女性が放っておくわけがない。
 実際……、一年前、咲帆と結婚すると決まったときだって……。
「他の女なんか抱くわけがないだろう。俺には、咲帆がいるのに」
 頭に尊生の手がのる。優しく撫でられ、髪が彼の指に絡まる。胸がジンッとして……泣いてしまいそうだ。
 しかしここで泣くわけにもいかず、咲帆は目前でそびえ勃つ尊生自身に手を添えると、彼の陰嚢の裏から舌を這わせた。
「咲帆……」
 ちょっと驚いたのかわずかに腰を引きそうになったが、尊生は咲帆の頭を撫でて彼女がするように任せた。
 ――――そうだ、この感じ……。
 咲帆から口淫に及ぶときは、必ず尊生が頭を撫でていてくれた。尊生が喜んでくれている気がして、撫でられるのが好きだった。
 肉玉を片方ずつ口に含んで転がす。そそり勃つ強靭な肉を片手で撫でさすり、その熱さにドキドキした。
(わたしにさわって、こんなに興奮してくれたんだ)
 そう思うと腰の奥がずくんと重くなる。あたたかい感触が走って、自分がまだ蜜を垂れ流しているのを感じる。
 だがこれは、尊生の欲棒に触れて欲情した証拠だ。恥ずかしいことではない。咲帆だって、こんなことをするのは一年ぶり。
 もとより、咲帆の身体は尊生意外を知らない。
「ハァ……ぁぁ」
 甘い息を吐きながら剛直の根元をしゃぶる。片手で肉の袋を優しく揉みこんだ。
 この位置ではここまでの行為が精一杯だったが、尊生がベッドに腰掛けてくれたことで先端から咥えこむことができた。
「んっ……う、ふぅ」
 ぷちゃぷちゃと音をたてながら、口腔で肉の棒を擦りあげる。先端で唇を止めて雁首を絞めると、尊生が小さく腰を震わせるのがわかる。
 感じてくれている。そう思うと胸の奥が熱くなった。
(嬉しい……)
 先端をしゃぶって遊んでいると、尊生が両手を伸ばして咲帆の胸の先端をいじる。柔らかく乳首をつままれ、弾かれて、くすぐったくて気持ちよくて、なんともいえない嬉しい気持ちになった。
(そうだ、新婚なんだから)
 きっと、こうやって愛し合いながらじゃれていても幸せを感じているはず。きっと、なんでもしてあげたい、悦ばせてあげたいと思うはず。
 咲帆は唇を外すと、彼の股間にぴったりと身体をつけ、両胸を寄せて尊生自身を挟みこむ。
 そんなに胸が小さいほうではないと思ってはいるが、特別大きいわけでもない。しかしながら、他は見たことがなくても尊生の雄棒は大きいほうではないかと思う。――結果、まるっと包みこむのは無理だった。
「あ……わたしの大きさじゃ、むりかぁ……」
 照れ笑いをして彼を見ると、ひたいにキスをされた。
「大丈夫。充分だ」
「そうですか……? あの、昔観た、ちょっとエッチなやつ、あの、ラブホテルでテレビをつけたらいきなり始まっちゃったやつ……、あれ、もっとこう、全部包み込んでいた気がして、いや、あの女の人が爆乳すぎるっていう気もしましたけど……」
 思いだしてしどろもどろになってしまう。興味はあるけどラブホテルに入ったことがないと言ったとき、尊生が連れて行ってくれたのだ。普通のホテルとちょっと違う設備が物珍しくて、あちこちパネルをいじったらテレビがついてしまった。
 それも、洋物のアダルトビデオだったのである。改めて、海外の女性のバストサイズには驚いたものだ。
 もちろんそのときは、連れて行ってもらった、だけでは終わらなかったのだが……。
「覚えていたんだ? あれ」
「はい、結構な衝撃だったし、ああやって挟んだら、男の人って気持ちいいのかなって、ちょっと思って……」
 上目遣いでチラッと尊生を見る。
「やっぱり、包み込まないと気持ちよくないですよね」
「そんなことはない。咲帆が自分の胸でこんなことをしてくれてるって思うだけで、正直、結構限界」
「そうなんですか?」
「うん、かっこ悪いところをみせたくなくて平気な顔しようと必死になってる」
 とはいうものの、にこっと余裕の笑みを見せる尊生を見ていると、本当は余裕なんじゃないかと感じる。
(気を遣って言ってくれてるんじゃないかな)
 咲帆は例のビデオの真似をして、胸で挟んだ熱棒を扱いてみた。
「……さほっ」
 意表をつかれた声を聞いて、もしかして、と思う。そのまま柔らかな肉の塊で彼の雄茎をこする。寄せた胸の谷間から先端が覗くと、なんだかそれがとても愛しく感じた。
(こんなに熱くなるんだ)
 こすればこするほど、滾りが熱くなっていく。尊生に気持ちよくなってもらえるだろうかと思ってしていることなのに、咲帆のほうまで気持ちよくて体温が上がってきた。
「あっ……ぁ、ハァ……」
 息が荒くなってくる。胸が疼いて、さわられない乳首がじくじくする。
「咲帆っ……そろそろ、離せ……」
 ちょっと苦しげな尊生の声が聞こえるが、この快感に没頭するあまり動きを止められない。
 これは自分のものだと胸で包んで主張している気分。花芯の疼きに絶えられなくて太腿を締めて擦り合せると、突き刺すような快感が生まれる。それが気持ちよくて、止められない。
「はぁ、あ……ァっん。たかお、さん……」
「さほっ、駄目だっ」
「え?」
 聞いたことのない、切羽詰った声。さすがに何事かと顔を上げる。――その瞬間……。
 びゅるっびゅるっ……っと、なにかが顎の下から首に飛び散り……、胸の上にあふれた液体がたらりと流れた。
「あー……」
 やってしまったと言わんばかりにうめき、尊生が大きく息を吐く。
「すまない、咲帆。……かっこ悪いことに……、我慢できなかった……」
「え……?」
 なんのことかと気づけたのは、独特のにおいが鼻をついたからだ。胸に目を向ければ、谷間に挟んだ切っ先の小さな口から白濁とした液体があふれている。
「平気なふりは、やっぱり無理だったな。咲帆の胸、気持ちよすぎだ」
 ちょうど足元にあった自分のシャツを拾い上げ、尊生は咲帆の顎や首を拭う。フリどころかまったくもって平気に見えていたというのに。彼は本当に必死だったようだ。
「顔にかからなくてよかった。あとで、風呂で洗ってやるからな」
 ホッとしつつ、申し訳ないとばかりの苦笑い。胸の上まで自分のシャツで拭ってくれる彼を見ていると、胸がきゅんきゅんして痛い。
 咲帆はまだ胸で挟んだままの切っ先に唇をつける。舌で丸い表面を舐め、小さな唇にちゅっと唇をあてて出きらず溜まっていたぶんを吸い取った。
「こらっ、咲帆っ」
 小刻みに彼の腰が震えたのがわかる。精を噴いたばかりの雄には少々刺激のある行為だったのかもしれない。
 尊生はハァッと息を吐き、咲帆の頭を撫でる。
「どうしたんだ。そこまでしてくれるとは思わなかった。……いやじゃないか?」
 咲帆は左右に首を振る。
「だって、新婚だから……」
「ん?」
「幸せな気分に便乗して、なんでもできるんじゃないかなって……。いつもは恥ずかしくてできなかったことも、できそうって思ったら……。尊生さんこそ、ここまでされたら……いやでしたか?」
「そんなわけがないだろう」
 即答してもらえて、嬉しくなってくる。「えへっ」と照れ笑いをすると、尊生が脇に両手を添えた。
「咲帆、おいで。俺に跨って」
「あ、はい」
 ドキッとする。これは挿入の合図の可能性が高い。
「でも、尊生さん、今ダしちゃって……」
 控えめに言いながら胸を離す。……精を放ったはずのそれは、なんのことかといわんばかりに雄々しくそそり勃っていた。
「一回で終われると思っていた?」

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