エリート同期の元彼に甘く淫らな寵愛を刻み込まれて ~抑えきれない独占欲は再会のあとで~

書籍情報

エリート同期の元彼に甘く淫らな寵愛を刻み込まれて ~抑えきれない独占欲は再会のあとで~


著者:小日向江麻
イラスト:浅島ヨシユキ
発売日:2023年 7月14日
定価:620円+税

普通の会社員として働く真波は、大学生時代の友人との飲み会で元彼・響生と再会した。
久しぶりに顔を合わせた彼と近況報告をしているうちに、なんと真波の転職先が響生の務める会社と同じであることが判明して――!?
嫌いになって別れたわけではない彼との距離に戸惑いながらも、同僚として接すると決めた真波だったのだが……?
社内で活躍する響生は大学生だったあの頃よりもさらに魅力的になっていた。
真波の歓迎会が開かれた夜、酔いの回った彼女を響生が駅まで送ってくれることに――。
互いに素敵になったという会話をしていると、響生の顔が近づいてきて――?
そのまま二人は響生のマンションへと向かったのだった。
「きれいだよ。早く触れたい」
響生の丁寧で淫らな愛撫が真波を快楽へと誘っていくのだが……?
真波の心はどうしても別れた原因を忘れられないようで。しかし、そんな彼女の様子に気がついた響生は――!?

【人物紹介】

砂川真波(すながわ まなみ)
普通の会社員として働く28歳。
穏やかで優しい性格をしている。男女分け隔てなく友達は多い。
転職先が響生と同じ会社だと知って――!?

宇津見響生(うつみ ひびき)
真波の配属された営業一課のチームリーダーを務める。28歳。
真波の大学生の頃の元彼で、誠実な人柄である。
歓迎会のあと、真波にアプローチをするのだが……?

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【試し読み】

 数十分後、私は響生のマンションにいた。 
 利便性の高い駅近のマンション。私の住むアパートと一駅違いだったことにおどろいた。
 七年前はお互いに、大学のそばにひとり暮らししていたけれど、その後のことは何も知らない。実は響生がこんなにそばにいたなんて、想像すらしていなかった。
「真波」
 彼の自宅に着いてすぐ、寝室に連れて行かれた。
 コートとジャケットを脱がされ、ベッドマットに横たえられたと思ったら、明かりを点けることもなく。彼が私の名前を呼んで覆いかぶさってくる。
「んっ……ひび――っ……」
 私も彼の名前を呼び返そうと思ったのだけど、キスで唇を塞がれて叶わなかった。
「ん、ぅっ……んんっ……!」
 外でしていたのよりもずっと激しいキス。舌を掬われ、絡め、吸われ――頭が真っ白になる。まるで響生の熱い舌に、思考を搔き混ぜられているみたいな……。
「……声かわいい。そそるね」
 唇が離れたほんの一瞬に響生がつぶやく。興奮を帯びた口調に、お腹の下のほうがきゅんと熱くなるのを感じた。
「んぅうっ……」
 再び深く唇を重ね、歯列や口蓋を舐められる。強引とさえ思えるそのキスにドキドキしつつも、いつもの冷静な彼らしくない、とも思う。付き合っていたときも、まるで壊れものに触れるように私に触れていたから。
「っ、響生っ……なんか、焦ってる……?」
 やっと唇を解放してもらえたタイミングで小さく訊ねた。
「だって……こんなチャンス、逃せないから……」
 暗闇では彼の表情がよくわからない。その言葉の真意も。
 チャンスっていうのは――私と、そういうことをするっていう……?
 ……響生は、私が酔いに任せてここを訪れたと思っているのだろうか。気が変わって、帰ってしまうかも、とか……そういう心配をしている?
「……大丈夫だよ。私が自分の意思で、ここに来たんだから」
 だから気が変わったりなんてしない。彼に誘われた形だったけれど、ちゃんと覚悟を持って来たんだから。
「真波……うれしい」
 触れるだけのキスを落としたあと、彼の唇が私の左耳を食んだ。
「ふぁ……っ」
 不意を突かれたこともあり、情けない声を上げてしまう。
 耳を愛撫されるなんて初めてだった。彼とお付き合いしていたときにも。だから彼がこうやって快感を煽ってきて、狼狽してしまう。
 ぬめぬめした舌が、耳たぶにぴったりと貼りついたあと、表面のざらざらした感触を残しながら耳輪のほうへと滑りながら移動する。ぐるりと楕円を描くように付け根まで移動したら、また元来たほうへと戻っていき――ちゅうちゅうと、湿った音を立てながら柔い耳たぶに吸い付く。
 ――なにこれ、すごいっ……!
「んぁ。ああぁっ……ぁ、あぁんっ――ま、待ってっ……!」
 神経を直接舐められているような感じがして、否応なしに声が出る。
 無理やりに官能の扉を開かれる感覚に怖くなり、思わず彼のワイシャツの腕を掴んで、ストップをかけた。
「ここされるの……苦手?」
「あ、あのっ、わかんないっ……」
 唾液に濡れた耳に熱い吐息がかかって、それすら刺激になる。私はびくんと身を震わせつつ、頼りない声で答えた。
「わかんない?」
「そういう風にされるの、初めてだから」
 呼吸で、彼が微かに笑ったのがわかった。
「そう。じゃあ、多分気持ちいいと思うから……真波は感じてるだけでいいよ」
「んんんっ……!」
 わからなくても手加減はしない――と宣言するかのごとく、耳たぶを咥え込み、舌先を細かく動かしながらさらに吸い付いてきた。
「だ、めぇ……それっ、ぞくぞくして……声出ちゃうっ……!」
「出しても平気だよ。ここには真波と僕しかいないんだから」
 ちゅっ、といやらしい音を立てながら唇を離した。私の髪をふわりと撫で、響生が優しく囁く。
「むしろ聞かせてほしいな。真波が気持ちよくなってる声……」
「ぁう、あんっ……んはぁっ……!」
 声はソフトなのに、与えてくる快感はまっすぐで容赦なかった。
 響生の巧みな愛撫は、かかわりのなかった七年という歳月の長さを感じさせる。
 彼と私は、お互いセックスをするのが初めてだったこともあって、行為に対する悦びの内訳は特別感やドキドキ感がほとんどを占めていて、快楽は二の次。極端な話、ふたりで添い寝をするだけでも十分に幸せだと思える関係で、不満はあまりなかったのだ。……少なくとも、私は。
 耳輪を甘噛みされながら、シャツのボタンを外されて、脱がされる。露になったのは、カップの周りがレースで縁どられた薄いピンクのブラ。少し目が慣れてきたとはいえ、色の判別までは難しいだろうけれど。
「真波は昔からスタイルがいいよね。大人っぽいブラも似合ってる」
 『大人っぽい』と響生が言ったのは、ブラのカップを撫でたからだろう。指先で感じたカップのつるつるしたサテン地の感触と、その下のレースの感触とでそうイメージしたのだ。
 私は昔から太りにくく、体調を崩すとすぐに体重が減ってしまうほう。スタイルがいいかどうかはわからないけれど、褒められたのはうれしい。
 とはいえ、こんな風に男性に身体を見られるのは久しぶりで恥ずかしいから、部屋の明かりがないのは好都合だった。
「あっ……!」
「でも脱がせちゃうね――」
 するりと彼の手が背中に差し入れられた。あっという間にホックを外され、ブラを剥がされてしまう。
「……!」
 ――暗くても、やっぱり恥ずかしいっ……!
 彼にとっては見慣れているものかもしれないけれど、それは七年前の話だ。むしろ、初めて会う人に見られるよりも恥ずかしいかもしれない。
 咄嗟に両手を胸の前に持ってきて、膨らみを隠そうとする。けれど、それを響生が許してくれない。そっと両手を取り払い、右側の膨らみを、感触を確かめるみたいにしてゆっくりと揉みしだく。
「きれいだよ。早く触れたい」
 彼の言葉に、部屋の窓から微かな明かりが差し込んでいることに気付いた。彼の目に、多少なりとも生身の身体が映し出されているのだろう。
 どうしよう……やっぱり、たまらなく恥ずかしい――
「んんっ……!」
「柔らかくて、すべすべしてる。……なんか、懐かしい感じ」
 サイドから、親指と人差し指の間で持ち上げるようにして捏ねられる。
 乾いた彼の手の感触にぞくぞくする。押し上げられた膨らみがぷるんと跳ねると、胸の先までじぃんとした疼きが走った。
 ――あぁ、これ、気持ちいいかもっ……。
 何度も、何度も。押し上げてはまた下から掬って、膨らみがぷるんと跳ねて。また下から掬い上げて――そのたびに、胸の先に悦びが蓄積されていく。
「……先っぽがぷっくり膨らんできた」
「あぁんっ!」
 それまで放置されていた胸の先を、指先できゅっと摘まれる。大きな声が出てしまったことに、自分がいちばんびっくりして、思わず口元に手を当てた。
「先っぽ気持ちいい?」
「んぁ、ああっ!」
 きゅっ、きゅっと、優しく摘まれて刺激を加えられていく。親指の腹で転がされたり、手のひらで膨らみと一緒に捏ねられたりして、その都度微妙に違った快感が降ってくる。
「いじってるとだんだん尖ってきたね。もっとたくさんよくしてあげようね」
 囁きの最後に、彼の吐息をまた耳元に感じた。ぴちゃ、と艶めかしい音を立て。再び耳たぶに吸い付いてきた。
「んはぁっ……!?」
 耳たぶを舌先でもてあそばれながら、硬くしこった胸の先端を優しく扱かれる。
 ――気持ちいいのが、耳から、胸から、電気みたいにびりびり流れてるっ……!
「それだめぇっ――耳と一緒に触っちゃ……っぁああっ!」
「耳されるの気持ちいいって思ってくれてるんだ。よかった」
 安心したような、満足したような口調でつぶやいた響生は、
「――そしたらこんどは反対側だね」
「んぁはっ、響生っ……!」
 左右を入れ替えて、また気持ちよくされてしまう。
 左耳と右胸。アルコールの高揚感と巧みな愛撫でただでさえ現実感をなくしている身体が、ぐずぐずに蕩けていくのが自分でもわかる。
「真波が気持ちよくなってくれてうれしいよ。もっとかわいい姿を見せて」
 息を荒らげ、猫の鳴くような声で反応する私を見下ろし――彼はさらなる快感を私に与えてきた。
「ぁっ……!?」
 それまで指先で愛撫していた右胸の先にキスして――上下の唇で吸ったり、舌先でぐりぐりと扱き始める。
「口のなかでもっと先っぽが硬くなってるのがわかるよ」
「やぁっ――」
 ――恥ずかしい。そんなの、自分がいちばんよくわかっているのに。
「っ、軽く歯を立てられるの……気持ちいい? ……それとも、んっ……こうやって……舌でトントンされるほうがいい?」
「ぁ、あ、あぁっ……んぁ、はぁっ……!」
 実際に、優しく歯を立てられたり、舌先で胸の先を真上からトントンと突くような愛撫をされながら、響生に訊ねられる。
 ――新しい刺激が加えられるたびに声が出ちゃってっ……そんな余裕ないっ……!
「答えられない? 仕方ないな、もういちどしてあげる。……軽く歯を立てられるのと……舌でトントンするの、どっちが好き?」
「あぁっ、あっ――え、選べないっ……!」
 ただ喘いでいるだけの私だったけれど、なんとかそう叫んだ。
 選ぶ余裕なんてない。彼のほどこす悦楽に翻弄されているだけなのだから。
 すると、彼がほんの少し顔を上げてこちらを見た。唇が、緩く弧を描くように動く。
「どっちも好きなんだ? ……えっちだね。昔は恥ずかしいと黙っちゃってたのに、そうやって僕を煽ること言うようになったんだ」
「ち、違うっ……そんなつもりじゃっ……」
 突き詰めれば同じ意味になるのかもしれないけれど、煽る意図なんて微塵もなかった。釈明しようとする私を、彼が首を横に振って制する。
「いいよ。お互いいつまでも大学生のままじゃないからね。えっちに煽ってくれる真波も興奮する」
 ――違うのに、と思ったけれど、否定を重ねる必要はないのかもしれない。
 彼の言葉にずしんと重いものを感じた。行動で、動作で、突きつけられた気がした。
 少なくとも響生は、あのころのままじゃなくて……しっかり大人の男性になっているってことを。
「んぅうっ……!」
 冷静な思考を、新たな快感が塗りつぶしていく。
 左胸に吸い付かれると、身体は否応なしに熱くなった。彼はそんな私のパンツを手早く脱がしてしまう。
「ここ……もう濡らしてるの……?」
「っう……!」
 パンツの下は、ブラとお揃いのショーツ。レースに覆われた小高い丘を撫で擦り、その中心で指を止めた響生が、意地悪く訊ねた。
「ぐしょぐしょだよ……すごいね」
 これまでの愛撫により反応しているその場所は、クロッチだけに留まらず、広い範囲に染みを作っているようだ。何度も何度も指先で確かめる行為に羞恥を煽られ――顔が熱くなり、彼の顔が見られなくなった。
 ――まだ触れられてもない場所がこんなになってしまうなんて……。今までこんなことなかったから、響生に軽蔑されていないだろうか……?
「僕で気持ちよくなってくれてるんだよね。……うれしい」
「んぁぁっ……!」
 彼は足元に下がるように移動すると、熱く濡れそぼった場所に顔を埋め、下着の上からぺろ、と舐めた。その刹那、下肢に切なく甘い感覚が駆け抜ける。
 えっ――そこっ……舐められてるっ……!?
「だめぇ、それ恥ずかし――」
「……っふ、付き合ってたときもしてたよね……? 脚閉じないで。言ったでしょ、真波は気持ちよくなってるだけでいいから」
「でもっ……!」
 羞恥に耐えられず閉じそうになる脚の付け根を、ぐっと大きく開かされる。そして、唾液で湿らせずとも十分に水分を含んだ生地の上を、恥丘に向かって舌が撫で上げていく。
 敏感な粘膜が、下着の生地に擦られて――
「ぁ、だめ、それ気持ちいいからぁっ……!」
「うん、気持ちよさそうだね」
 舌を押し当てられるたびに、腰がびくん、びくんと跳ねてしまう。そのはしたない反応を彼も見ているだろうに、むしろもっとそうなればいいとばかりに、何度も何度も弾力のある舌で、下着越しの秘裂をなぞる。
 最初はゆるゆると表面を撫でるだけの所作だったけれど、次第に秘裂を穿るように舌先で強く擦られる。
 やがて溝の手前にある、愉悦に直結する粒を探し当て、そこばかりを突いてくるようになった。
「あぁ! やぁあっ、あっ……あんっ!」
 平静ではいられなくなる強い刺激。声を抑えようと思っても、その意思を上回る強烈な快楽に邪魔されて、なされるがままになる。
「クリがいいの?」
 その場所を舌で転がしながら、彼が訊ねる。
 行為の最中、彼が直接的な言葉を口にしたことはなかったから、ドキドキが加速する。
 ……響生がそんないやらしい単語を発するなんてっ……!
「教えて真波……真波が気持ちいいって感じるところ、いっぱいいじめてあげたい」
「やぁ、やっ――!」
「下着ぐしょぐしょにするくらい感じてるくせに。いやってことはないでしょ?」
 見透かしたように響生が笑った。吐息が粘膜をくすぐって、それすら快感に変わる。
「――っ、ね、教えて……真波は、どこが感じるの……?」
 敢えて肝心な場所を外した思わせぶりな愛撫。おざなりに、ただ秘裂の上を撫でられるだけでは、直前に感じた強烈な悦びはやってこない。
 ――もしかして、焦らされてるの?
 直接その場所を言葉にしなければ、続きをしてもらえない……?
「ぁ……く……クリっ……!」
 欲望と羞恥とを秤にかけ、欲望を取ってしまった。
 じりじりと心の奥底が灼ける思いでその単語を口にすると、響生が顔を上げた。
「よく言えたね。じゃあ真波が大好きなクリで、イかせてあげるね」
 微笑みながら宣言すると、彼はより大きく私の両脚を開いて、また秘裂に顔を埋めた。
「ぁあああっ……!」
 舌先で突いたり舐め上げたりするだけではなくて、布越しに吸われたり、吸いながら舌で扱かれたりする。
「吸わないでっ――それ、ほんと、だめぇっ……!」
 ――気持ちいい。気持ちよすぎて、上手く呼吸ができなくなる。
 押さえられている脚に力が入って、がくがく震えて――もう、私っ……!
「イッていいよ……かわいいイき声、僕に聞かせてっ……」
「んはぁあっ……!」
 取り分け大きな悦びに私が片足を踏み入れてるのだと、響生が気付いたようだ。追い立てるかのごとく、愛撫に緩急をつけ、徐々に間隔を短くしていく。
 ――だめ、だめっ……もうほんとにだめだからぁっ――……!
「響生、だめっ、だめぇ――ぁああああああっ……!!」

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