エリート警察官は愛の証を刻みたい ~秘めごと同棲生活はじめます~

書籍情報

エリート警察官は愛の証を刻みたい ~秘めごと同棲生活はじめます~


著者:さくら茉帆
イラスト:千影透子
発売日:2023年 6月30日
定価:620円+税

姉の結婚式が終わった後、親族から姉と比べられた憂さを晴らすために、愛佳は一人バーで飲んでいた。
帰宅途中、道に停まっていた車から降りてきた不審者に襲われ、中に無理矢理連れ込まれそうになる。
間一髪のところで一人の若い刑事が駆けつけ、愛佳は難を逃れることに成功する。
助けてくれた礼を言おうと顔を上げると、その刑事は高校時代の恋人の拡夢だった。
幸せだったあの頃に戻ったようで、緊迫した心が和らいだ愛佳は拡夢にとある相談を持ちかけ……。
「一つ提案なんだけど、俺と一緒に暮らすというのはどうかな? もちろん、愛佳ちゃんさえ良ければだけど」
十年前の元彼に淡い期待を抱くのはやめようと心に決めていた愛佳は――!?

【人物紹介】

世良愛佳(せら あいか)
ごく普通のOLで27歳。
大勢のグループに入らず、一人で静かに過ごすのが好き。
自分らしく生きることを大切にしており、姉と比べられるのが嫌い。
高校時代に付き合っていた拡夢を、未だに忘れられずにいる。

石動拡夢(いするぎ ひろむ)
キャリア採用の警部補。30歳。
警視総監の息子だが、本人はその肩書を嫌っている。
高校時代の恋人である愛佳だけを想い続けており、命を懸けてでも彼女を守ると決めている。
普段は優しく温厚だが、愛佳を傷つける者は誰だろうと容赦しない。

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*取り扱いサイトは、各書店に掲載され次第、更新されます。

 

【試し読み】

 ベッドの上に押し倒されると、拡夢の手によってパジャマのボタンを外されていった。
 自身の肌が少しずつ晒されていく様子を、愛佳は頬を上気させてじっと眺める。
 期待と恥ずかしさが交互に押し寄せてきて、心臓がいつになく早鐘を打っていた。
 続いて下着もゆっくり脱がされ、愛佳はついに一糸まとわぬ姿となる。
「とても綺麗だよ、愛佳……」
 拡夢は露わになった愛佳の裸を見つめて陶然とつぶやく。
 大きく膨らんだ胸から、淡い茂で覆われた秘部まで隈なく眺められ、羞恥心が一段と込み上げてくる。
「ひ、拡夢君……。そんなにじっと見つめられると、すごく恥ずかしいよ……」
 愛佳は顔を真っ赤にして胸元を隠そうとするが、拡夢がそれを許さないとばかりに腕を掴んで阻む。
「俺は今、愛佳の裸を見てかわいがっているんだ。だから隠すなんて駄目だよ」
 拡夢は悪戯っぽくささやいて、愛佳の頬にチュッと軽くキスをした。
 こんな風に拡夢にからかわれるのは初めてで、愛佳は戸惑いを隠せず困惑するばかりである。
(拡夢君、まだ嫉妬してるのかな?)
 そんな疑問が愛佳の脳裏をよぎったところで、拡夢はおもむろに手を伸ばして乳房を揉み始める。
「ん……あぁぁ……」
 触れられた瞬間、肌がふつふつと粟立つような感覚が込み上げてきて、愛佳の口からあえかな嬌声が漏れ出た。
(やだっ……! 私ったら、こんな恥ずかしい声を――!)
 恥ずかしさから体が急激に熱くなる。心臓もバクバクと音を立てて、いつになく早鐘を打っていた。
 そんな愛佳の心情などお構いなしに、拡夢は熱心に豊満な乳房を揉みしだいていく。
 胸を弄る手つきや視線は、決して淫猥なものなどではなく、むしろ愛おしむようなものであった。
 時折頭の中で思い浮かべていた妄想よりも、ずっと気持ち良くてたまらない。このままずっと、こうして拡夢に触れられていたいと思ってしまうほどである。
 愛佳の胸をじっくりと堪能しながら、拡夢は感極まった様子でため息をつく。
「愛佳の体、まだ誰にも穢されてなくて良かった。秘められた部分もね」
「ああン……!」
 胸を弄られながら首も舐られ、くすぐったさから愛佳の体はビクンと跳ね上がる。
「ふふっ、かわいい声だね。もっと聞かせて」
 拡夢は艶っぽい笑みを見せると、胸の先端で淡く色づく乳首も転がしていった。
「ン……は……あぁ……」
 愛佳は頬を上気させて甘切ない声音で喘いだ。
 優しく触れられているだけなのに、甘い刺激が強い快感となってたちまち全身に広がっていく。体は一段と熱く疼き、更なる悦楽を求めていた。
 愛佳が恍惚の面持ちを浮かべていると、拡夢はからかうように小さく笑う。
「ふふっ、気持ちよさそうな顔してるね」
「もう、いちいち言わないでよ。恥ずかしいじゃない……」
「いいだろう。俺はもっと、愛佳を気持ちよく蕩けさせたいんだから」
 拡夢は甘い声音でそっとささやくと、指の腹で乳首をクリクリと捏ね回していく。
「あぁぁあ……」
 痺れを伴った快感が全身を駆け抜け、愛佳の嬌声に甘さと色気が増した。
 魅惑的な声色に欲情を掻き立てられたのか、拡夢は胸の頂を直接口に含んで舐る。
「あ……ン!」
 愛佳は一際甲高い嬌声を上げ、体をビクンと大きく震わせた。
 乳輪全体にねっとりと舌を這わされたかと思うと、やんわりと吸われたり甘嚙みされたりする。
 絶え間なく与えられる刺激によって、愛佳の体はより一層疼きを増していき、劣情も大きく膨れ上がる。
 羞恥心は未だに残っているものの、それ以上に拡夢に抱かれる悦びに満ち溢れていた。
 胸の先端を這う舌の動きと、優しく擦り上げる指戯の動き。どちらの感触も心地よくて、愛佳は淫らに喘ぎながら何度も身悶えた。
 快楽が体中に広がるにつれて、下腹部の奥がジンと熱く疼き、足の間も蜜で濡れ始めていた。その状態が何だかひどくもどかしくて、愛佳はもじもじと太腿を擦り合わせる。
 そんな愛佳の心情を知ってか知らずか、拡夢は指先と舌で熱心に二つの乳首を愛撫し続けていた。
「ん……あぁ……」
 乳頭と同じように、秘められた部分もたっぷり弄って、気持ち良くしてほしい。
 しかし、いくら相手が拡夢といえど、初めてでふしだらな願望を口にするのはためらわれた。
 弄られたいけど恥ずかしくて言えない――そんなジレンマに悩まされ、愛佳はますます切ない気持ちに苛まれる。
(でも、拡夢君の前では素直な自分でいたい……)
 その想いが強く込み上げてきて、愛佳は恥じらいつつもおずおずと声をかけた。
「あの、拡夢……君……」
 その直後、拡夢はすぐに愛撫をやめて顔を上げてくれる。
「どうしたの? 愛佳」
「ううん、やっぱり……何でもない……」
 拡夢と目が合った途端、いやらしい女だと引かれ嫌われたらどうしようと怖くなり、愛佳はつい首を横に振ってしまう。
 すると拡夢は、小さくため息をついて優しい笑みを向けてきた。
「何だよ、俺に何かしてほしいんだろう? 遠慮しないで素直に言いなよ」
「でも、言っても私のこと……軽蔑したり嫌ったりしない?」
「そんなことするわけないだろう。俺はずっと愛佳一筋なんだから。だからどんな君でも大好きだよ」
 拡夢のひたむきな眼差しと誠実な言葉から、彼が本当に自分を嫌うことなどないと判断し、愛佳は意を決して望みを口にする。
「その……下もいっぱい触って、気持ちよくしてほしいの……」
 愛佳が言い終えると同時に、拡夢は嬉々とした様子で目を輝かせた。
「そうやって俺におねだりしてくれて嬉しいよ」
 その喜びを表現するかのように、彼は愛佳の顔にキスの雨を降らせていく。
「ん……」
 顔に触れる唇の感触も気持ちよく、愛佳は短く喘いで体をビクンと震わせる。
 拡夢は口づけを繰り返しながら、彼女の体のラインをなぞるように撫で回し、太腿へと滑らせていった。
 触れられたいのは本当なのに、いざ秘められた部分を暴かれるとなると、羞恥心がどっと込み上げてドキドキしてしまう。
 恥ずかしげに目を潤ませる愛佳を尻目に、拡夢は割れ目をそっと撫でて指先で割り開いた。
「あ……っ!」
 小さな花芽を探り当てられた瞬間、愛佳は一段と艶めいた声を上げて背を仰け反らせた。
「すごく濡れてる」
 拡夢はそれを知らしめるように、クチュクチュと音を立てながら蜜口を掻き乱していく。
「んっ……あぁ……あ……」
 優しくも弄うような愛撫に、体の芯が震えて甘い嬌声が絶えず漏れ出てしまう。
 気持ち良さから下肢がビクンと引き攣り、濃厚な淫蜜がトロリと溢れてくる。
 拡夢は指先で蜜をすくうと、それを淫芽に塗りつけて擦り上げていった。
「や……あぁぁあ……!」
 小さな突起をくすぐられ、快感が広がると共に下肢に甘い疼きが生じる。初めて味わう強い刺激に、愛佳はたまらず悲鳴に似た声を上げて戦慄いた。
 敏感な花芽を指先で突かれ、腹でクリクリと優しく擦り付けられる。巧みな指戯に愛佳の体は疼きを増し、気分もより一層高揚して胸を高鳴らせていった。
 頬を紅潮させて陶然となっていると、拡夢は欲望に満ちた眼差しを向けてくる。
「愛佳のその顔、すごくかわいい。ますますそそられてしまう」
 彼は色気を含んだ声音でささやくと、指を動かす速度を上げて攻め立てていく。
「あ……あぁぁぁぁあっ!」
 次の瞬間、壮絶な快楽が稲妻のように全身を駆け抜け、愛佳は甲高い声を上げて仰け反る。
「ここが一番、反応がいいね」
 拡夢は至極愉しそうに笑いながら、膨らんだ雌核を執拗に擦り上げた。
 指の腹で繰り返しなぶられ、淫核はみるみるうちに膨らみを増して痙攣する。膣口も嬉しそうにヒクヒクと戦慄き、指を締め付けて新たな蜜を迸らせていた。
「俺の指をこんなに締め付けて、よっぽど気持ち良くてたまらないんだね」
 拡夢はからかいめいた口調でささやきながら、指で更に秘裂を広げてほぐすように撹拌していく。
「あン! あ、あぁあ……あぁぁぁあっ!」
 苛烈な愛撫が絶え間なく続き、愛佳は喜悦の涙を流して激しく身悶えた。
 鋭敏な部分を執拗かつ濃厚になぶられ、下肢の中心の疼きは一段と強くなり、全身の快感も大きく広がる。
 拡夢は恥裂をほぐしながら、充血した淫芽を更に擦り付けていく。
「あ、は……ぁぁぁあン!」
 苛烈な快感が生じるたびに、愛佳は甲高い嬌声で啼いてビクビクと体を震わせる。
 愛する人が与えてくれる快楽は、この上なく気持ち良くて最高のものであった。この感覚をもっと味わいたくて、愛佳の身も心も貪欲に拡夢の愛撫を求めた。
「ん……あ、拡夢……君……」
 愛佳が喘ぎ混じりの甘い声で呼びかけると、拡夢は優しい微笑みを向けてくる。
「もしかして、イキたいの?」
 耳元をくすぐるように問いかけられ、愛佳は頬を上気させながら何度もコクコクとうなずく。
 その様子を見た拡夢は、クスッと小さく笑ってから指戯の速度を更に上げた。
「あぁぁあっ! あっ、あっ、あぁぁぁ!」
 快感から肌がふつふつと粟立ち、体中が熱く火照って疼きが増していく。愛佳は喜悦の悲鳴を上げて、秘花をなぶる指を強く締め付けた。
「愛佳、いいよ。もっと、君の乱れる姿を見せて」
 拡夢は陶然とつぶやきながら、再び胸の頂をなぶり始める。
「や……あぁぁぁあ……!」
 乳首と秘所を絶え間なく攻められ、全身に広がる快感がより一層大きくなっていくのがわかる。
 愛佳は気持ち良さそうに表情を蕩けさせ、何度も体を仰け反らせて歓喜の悲鳴を上げた。
 やがて大きな熱の塊が、体の奥から込み上げてくるような感覚が生じた。それだけで自分がイキそうなのだとわかり、愛佳はその瞬間が訪れるのをじっと待つ。
 下肢の中心の疼きが一段と強まると同時に、快楽が大きく弾けて電流のように突き抜けていった。
「ン……あぁぁあああッ!」
 愛佳は涙を流して絶叫し、ビクンビクンと何度も繰り返し戦慄いた。
 絶頂を迎えて恍惚の面持ちを浮かべる愛佳に、拡夢はふんわりと微笑みかけてくる。
「すごく満足そうな顔してるね。だけど、これで終わりじゃないよ」
 そう言うと彼はおもむろに衣類を脱ぎ捨てていく。
 細身ながらも筋肉のついた、均整の取れた体つき。愛する人の裸体を、愛佳は陶然と見入っていた。
 局部にある男の象徴を目にした瞬間、彼女は驚きからたまらず息を吞む。
 すでに屹立した雄茎は、かなりの大きさと長さを有している。果たして自身の体に入るのかと、考えずにはいられなかった。
 愛佳の不安を感じ取ったのか、拡夢は優しい眼差しを向けながら髪をそっと撫でる。
「大丈夫、愛佳のことは絶対に傷つけないから」
 その言葉を聞いた途端、不安が一気に和らいで緊張もほぐれる。
 それから拡夢は剛直に薄膜を着け、濡れそぼった蜜口にそっと宛がった。
「あぁン」
 亀頭が触れた瞬間、快感が背筋を駆け抜けて思わず甘い声を出してしまう。
「今の声も、色っぽくてたまらないな。もっと鳴かせたくなる」
 拡夢はからかいめいた笑みを見せ、丸い先端を何度も花芯に擦り付けていく。
「あっ、や……ン! あぁぁぁあっ!」
 絶頂を迎えた直後で再びなぶられたことで、淫芽も蜜口もすぐさまビクビクと震えて熱く疼いた。愛佳は瞳を潤ませながら、甘切ない声を上げて淫らに喘ぐ。
 しばらく秘花を擦り付けてから、拡夢はようやく腰を進めて挿入を開始した。
「ン……んあぁぁあ……ッ!」
 初めて押し広げられる痛みに、愛佳は悲鳴を上げて喉を反らせる。
 その直後、拡夢は愛佳の体を抱きしめて、優しい口づけを落としてくれる。それだけで体の緊張がほぐれ、痛みもいくらか軽減された気がした。
「辛かったら、俺にしがみついてくれて構わないから」
 拡夢にそっとささやかれ、愛佳はこくりと小さくうなずく。
 その直後、彼は止めていた挿入を再開した。
「ん……ぁあ……」
 愛佳はぽろぽろと涙を流して拡夢に強くしがみつく。
 少し入れては止まり、また押し進めていく。そして合間にキスや愛撫で、愛佳の痛みを紛らわせてくれた。
 愛佳を気遣うような優しい挿入。自分を大切にしてくれる拡夢の性格が伝わり、愛佳は胸を高鳴らせて表情を綻ばせた。
 時間をかけて押し広げられ、硬い切っ先はようやく最奥へ到達する。
「よく頑張ったね、愛佳」
 拡夢はねぎらいの言葉をかけると、優しい口づけを落としてくれる。
「ん……」
 唇が重なった瞬間、胸の奥から甘い陶酔に似た感覚が生じ、全身にじんわりと広がっていく。
 口づけを終えた後も、拡夢はしばらく動かず愛佳を見つめていた。
「どうしてだろう? 今の愛佳はすごく綺麗に見えるよ」
「それはきっと、拡夢君のおかげだと思う。女は幸せを感じると、綺麗になるって言うでしょう? 私は今、拡夢君と身も心も一つになれて、とても幸せだから」
「君にそう思ってもらえるなんて、恋人としてすごく光栄だよ」
 拡夢は嬉しそうに目を細め、愛佳のさらさらした黒髪や頬を撫でる。
 愛が込められた手つきに、彼女はたちまち絆され胸の高鳴りが増していく。
「そろそろ動いていい?」
 もう慣れたと判断しつつも、拡夢はこちらを気遣うように問いかけた。
「もちろん」
 愛佳がそううなずくと、彼は安堵した様子で表情を和らげた。それからゆっくりと腰を動かして、子宮口を優しく突いてくる。
「あ……ぁぁあん……」
 中を撹拌される衝撃に、愛佳はたまらず戦慄いて声を上げる。
 その刹那、拡夢はすぐさま抽送をやめて、心配そうに愛佳の顔を覗き込む。
「もしかして、どこか痛かった?」
 どうやら愛佳を傷つけてしまったと勘違いしたらしい。
「ううん、もう痛くはないから大丈夫だよ。だからこのまま続けて」
「わかった。だけど、本当に痛かったらちゃんと言うんだよ」
「うん」
 愛佳がうなずくのを確認すると、拡夢はゆるゆると腰を動かして抽送を再開する。
「ん……は、あぁぁぁ……」
 淫襞を擦られた瞬間、気持ち良さから肌がゾクゾクと粟立つ。
 愛佳はうっとりと頬を上気させて、喉を大きく仰け反らせた。
 拡夢と身も心も一つになり、熱く猛ったもので隘路を擦り上げられる。愛佳にとってとても尊い瞬間で、幸せから胸が一段と高鳴りを増していく。
 拡夢の体温や鼓動、猛ったものの感覚が愛しくてたまらない。それらをもっと強く感じていたくて、愛佳は最愛の人の体をぎゅっと抱きしめた。
「ン……愛佳……」
 その直後、拡夢は愛佳の名前を愛しげに呼び、グチュグチュと肉茎を突き動かしてくる。
「あっ、ああぁぁぁ……!」
 気持ちよく隘路を擦られ、愛佳は頬を上気させて喉を反らせた。
 硬い切っ先が最奥に押しつけられるたびに、苛烈な快感が絶え間なく全身を駆け抜ける。花唇全体は歓喜に震えるように収縮し、結合部から新たな官能の雫を滴らせた。
「は……ぁ……はぁ……っ!」
 律動を繰り返すごとに拡夢の息遣いが少しずつ荒くなり、埋め込まれた雄肉の熱も上昇するのを感じる。端正な顔からは余裕の表情が消え失せ、双眸も欲望の色に満たされていた。
 拡夢も同じように快感を得ているのだとわかり、愛佳は嬉しさから感極まって彼の体に足を絡める。
 その弾みで蜜壷が締まり、男根は締め付けられてより硬く隆起する。
「う……っ……!」
 拡夢は苦しそうに呻くと、愛佳の細い腰を掴んで律動の速度を上げた。
「あぁぁあぁン!」
 翻弄するように蜜壷を撹拌され、背筋がゾクゾクと震えるほどの強い疼きが生じる。愛佳は激しく身悶えて歓喜の嬌声で啼いた。
 最奥を穿たれ、媚肉を擦られて、快感が絶え間なく襲ってくる。
 悦楽のあまり愛佳が喉を反らせると、拡夢はすかさず口づけを落とす。
「あん……っ!」
 柔らかい唇の感触にも快感を覚え、愛佳は甘切ない声を上げて体を波打たせた。
 拡夢はそのまま、愛佳の首から胸の谷間にかけて舌を這わせ、色づいた乳首を再び口に含んだ。
「あぁぁあぁっ! あぁぁああン!」
 胸の頂を舐られ、中を撹拌されて、全身がより一層熱く火照って疼きも強くなる。続いて体の奥から、熱い塊が込み上げてくる気配を感じて、愛佳はイキそうなのだと認識する。
 一刻も早くその瞬間を迎えたくて、拡夢を誘い込むようにより強く抱きしめた。
「ンッ……! 愛佳……ッ!」
 拡夢が短く喘いだ直後、剛直は脈動を開始して欲望の白濁を迸らせる。
「あっ、ああああぁあっ!」
 愛佳もすぐさま絶頂に達し、一際大きく体を反らせて歓喜に戦慄いた。
 薄膜越しに感じる熱い奔流。愛する人と初めて迎える絶頂を、愛佳は恍惚の面持ちで感じ入っていた。
 体の痙攣が止まったところで、拡夢がいたわるように優しく抱きとめてくれる。
「大丈夫? 辛いところはない?」
 そう問いかけてくる声が、いつになく心地良く脳に響き渡った。
「うん、大丈夫」
 愛佳が笑顔で答えると、拡夢は安堵した様子で相好を崩す。
「大好きだよ、愛佳。君のことは俺が必ず守るから」
 拡夢は改まって愛の言葉を告げると、愛佳の小さな唇にそっと口づけした。
「ん……」
 重ね合うだけの優しいキスと、全身に伝わる拡夢のぬくもりに、愛佳の心はたちまち絆されていく。
(こんなにも穏やかで優しい感覚に包まれたの、久しぶりかも……)
 体も心も満たされ、幸せでいっぱいになった愛佳は、拡夢の腕の中で深い眠りに落ちた。

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