お見合いから始まる極上御曹司の淫らな溺愛 ~お試し婚約は甘くとろける~

書籍情報

お見合いから始まる極上御曹司の淫らな溺愛 ~お試し婚約は甘くとろける~


著者:本郷アキ
イラスト:ワカツキ
発売日:2021年 12月24日
定価:630円+税

彩美は父の決定で嫌々お見合いをさせられていた。
男手一つで育ててくれた父には感謝しているが、結婚相手くらい自分で探したい……。
しかし父に気持ちを伝える事はできないまま、望まぬお見合いは順調に進んでいくことに。
幸い、相手にとって利益は少ない話だし、不機嫌そうな表情を浮かべる目の前のお見合い相手――晄介の様子に「きっと断られるだろう」と内心安堵していたが、二人きりになった途端に晄介の雰囲気は一変して……!?
「俺を好きになって、普通の恋愛をしてみればいい」
沈み続ける彩美の気持ちだったが、晄介の言葉にドクンと胸が高鳴るのを感じて――!?

【人物紹介】

新開彩美(しんかい あやみ)
父の経営するラブホテルの経理をしている。
父の傲慢さに嫌気が差しつつも、父の深い愛情も感じているので拒否しきれない。
普通の恋愛に憧れがあり、かわいい物が好き。

津々井晄介(つつい こうすけ)
大手グループである津々井ホテルを若くして統括している。
彩美とのお見合いにあまり利益がないはずなのに何故か乗り気。
女嫌いで冷たいと噂だが、実は……。

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【試し読み】

 遠くには都会らしいビル群の明かりが臨めるが、ライトアップが終わった眼下の景色はちらほらと明かりがあるだけで真っ暗な闇が広がっている。都会とは思えないその景色が、彩美を旅行気分にさせているのかもしれない。
「私、考えてみたら、ホテルや旅館に泊まったことがないんですよね」
 彩美は窓の外に目を向けながらぽつりと呟いた。
 仕事柄、繁忙期はこちらも稼ぎ時のため、父はそういう発想にならなかったのだろう。昔、旅館を経営していた頃も同じだ。
「友人と旅行に行くこともなかったのか?」
「お父さん、友達と遊びに行くってだけで、その友達に連絡をして本当に男はいないのかって聞くんです。万が一門限を破ったら警察沙汰になりますし。泊まりなんて不可能です。そのうち、父の了承を得るのが面倒になってしまって」
 それでも理解ある友達が多く、父の電話にも嫌な顔一つせず丁寧に答えてくれていたから、父の人を見る目はたしかなのかもしれない。
 まったくありがたいとは思えないけれど。
「そうか。じゃあ、今日遅くなることを了承してくれたのは、婚約者だからかな?」
「父は、なんて?」
 まさか本当に父からの許可が出るとは思ってもみなかった。
「結局泊まりはだめだと釘を刺されたが、まだ時間は大丈夫だ。これから食事をして、日付が変わる前に送り届けることになっているから」
「私は一人で帰れるので、晄介さんは泊まってください。何時間かでここを出るんじゃ、もったいないでしょう?」
 彩美を送り届けて、彼がここに戻ってくるとは思えない。自宅の方が近いのだからそちらに帰ってしまうだろう。
「夜遅くに彩美を一人で帰せるはずがないだろう。また来ればいい。今度は泊まりでね」
 今度は泊まりで──その意味をわからないはずがない。それなのに、彩美はやはり晄介からの誘いを嫌だとは思えなかった。
「はい」
「じゃあ、俺もシャワー浴びてくる。デザートまでゆっくり食べていて」
 早々に食事を終えた晄介は、デザートを残している彩美を置いて、バスルームに行ってしまった。
 フルーツの盛り合わせは、彩美一人では多いくらいだが、がっつり肉を食べた後なのに、口に運んでいると美味しくて次々と手を出してしまう。
(待って……さすがにお腹ぽっこりしてたら、引かれない?)
 けれど、せっかく頼んでくれたのを残すのは気が引ける。
(ほら、水分は摂っておいた方がいいし……っ)
 この後の展開を想像してしまって、頭が爆発しそうなほどの羞恥に襲われた。
「一人百面相だな」
 いつの間にバスルームから出ていたのか、赤くなったり青くなったりしている彩美の横から声がかかる。
「早い、ですね」
 晄介は濡れ髪から雫を滴らせながら、タオルを肩にかけこちらへとやってくる。
 バスローブを羽織っているため、逞しい胸元が目に入って彩美はさらに落ち着きをなくす。
「彩美……もう食事はいいね?」
「は、はいっ」
「緊張するなって言っても無理だろうが、ベタに優しくするよ、とでも言っておこうか?」
 音を立てて椅子から立ち上がった彩美の腕が掴まれる。
 なるべく強引にならないようにしてくれているのだろう。解けるくらいの力で手を引かれる。連れていかれた先はもちろん寝室だ。
「あの、痛くないのがいいです、なるべく」
「そうだな」
 ふっと息を吐くように彼が笑ったのがわかる。なぜ晄介を見ていなかったのかと残念な気分だ。まだ数えるほどしか彩美は彼が笑ったのを見ていないのだ。
 ベッドに座らされて、身体を引き寄せられる。ワンピースの上から細いウェストを撫でられて、じっとしていられなくなる。
「ひゃ……くすぐったい、です」
「抱きしめて、キスをしたいから……手をどかして」
 そろそろと言われるがまま手をどかすと、晄介の両腕が背中と腰に回りぐっと身体を引き寄せられる。
「痛くはしないけど、気持ち良くはするよ」
 怖いくらいに整った彼の顔が近づいてきて、彩美が目を瞑った瞬間に唇が触れた。
(キス……しちゃった)
 軽く啄むような口づけはチュッと音を立ててすぐに離れていく。そしてもう一度、同じように口づけが贈られた。自分の呼吸音がやたらと大きく耳に響く。
 晄介に触れられている部分が熱を持って、肌が汗ばんでくる。熱を持った唇が心地良くて、まるで初めからこうすることが当たり前だったかのように受け入れられた。
「ん……」
 上唇を優しく食まれ、ねっとりとした舌で舐められる。
 彩美はただじっとしているだけだったが、彼の息がかかり、舌が唇に触れるたびに、なにやら言いようのない甘ったるい感覚が湧き上がり、呼吸が荒くなっていく。
「口を開けて、舌を出してみて」
 言われた通りに彩美は唇から舌先だけをそっと出してみる。すると、舌ごと口の中に含まれて美味しそうに啜られた。
「……っ」
 あまりに驚いて舌先を引っ込めてしまったが、彼の目が「もう一度」と言っているのがわかり、おずおずともう一度舌を出す。
「怖がらないで。きっと気持ちいいから」
 舌と舌が絡まり、くちゅ、くちゅと舐めしゃぶる。
 尖らせた舌先で突いたり、舌の周りをくるくると舐められたりしているうちに、彩美の硬く強張った身体から力が抜けていった。
 夢中で舌を絡ませていると不思議とこんなに淫らなキスにも慣れるもので、恥ずかしさは徐々に失せていく。
「はぁ……ん」
 それどころか、滴る唾液をじゅるっと音を立てて啜られると、全身が火照って堪らなくなる。
 下肢からなにやら不可思議な感覚が生まれてきて、足の間が落ち着かない。
 晄介の口腔内でぬめる舌をしゃぶられ、転がされる。
「同じようにしてごらん」
 そう言われて、彩美も口腔に入り込んできた舌を舐め返した。上手だと言わんばかりに髪を撫でられる。
 そして今度は口蓋を舐られ、頬裏や歯茎をも愛撫される。彩美にこうすると気持ちがいいんだ、そう教えているかのような動きで余すところなく舌が這う。
「ん、んっ」
 彩美も彼の口腔内におずおずと舌を差し挿れ、絡ませてみる。
 彼はされるがまま、じっとしていた。それなのに、自身の鼻にかかった甘い声に煽られ、全身が熱を持ち昂ってくる。
「彩美……気持ちいい?」
「ん、んんっ……これ、好き」
 低く艶めかしい晄介の声が耳元に甘く響く。
 下腹部がひどく重い。足の間が切なく疼いて、奥の方がじんじんと痺れてくる。
 キスをしているだけで、これほどに気持ち良くなれるものだとは知らなかった。彩美はまだ足りないとばかりに自分から進んで舌を絡ませた。
 くちゅ、くちゅっと唾液が絡まる音がして、身体の奥深くからなにかが溢れそうな感覚がしてくる。
「キスが好き?」
 彩美はうっとりと目を細めて頷いた。
 すると、また唇が塞がれる。
「はぁ……ん、は、ふぅ……っ」
 彼の口の中で舌が転がされるのが堪らなく心地いい。頭がぼんやりと酩酊したようになって、なにも考えられない。
 くちゅ、ぴちゃ──。卑猥な音が頭の中に響く。
 ぬるぬると舌の周りを擦られて、溢れた唾液が注ぎ込まれる。口腔内に溜まった唾液を、音を立てて飲み込んでいると、なぜかもっと晄介に触れたくなって彼のバスローブを掴んでしまう。
「キスの仕方、わかった?」
 彩美が小さく頷くと、晄介が満足そうに額を押し当ててきた。キスだけで息を荒くしている彩美とは違い、晄介の表情には余裕がある。これが経験の差だろうかと思うとなんだか悔しい。
「怖いことはしないから」
「は、い」
 陶然としたまま答えると、背中のファスナーが下ろされて、ワンピースがしわにならないようにすっぽりと脱がされる。彼はさらにそれを寝室内にある椅子の背もたれにかけていた。マメなのかもしれない。
 胸元を両手で隠しながらベッドに腰かけて晄介を待つ。唾液が口の中に溜まり、こくりと飲み込んだ音がやたらと自分の中で大きく響いた。
 戻ってきた晄介が隣に座り、彩美の細い腰を引き寄せる。ふたたび唇が重なる。だが、触れるだけのキスにもどかしくなり、彩美は自分から晄介へと身を寄せた。
「ん……もっと」
 彩美は晄介の背中に腕を回して、自分の方へと引っ張った。後ろへと身体が倒れて、晄介にのしかかられるような体勢になる。
 身体が密着すると、中心に感じる疼きはいっそうひどくなった。
(身体……変、じんじん、する)
 エアコンの空気の冷たさに肌が震える。キスをしている間はあんなに身体が熱かったのに。晄介の手のひらが彩美の頬を包む。目を閉じるとふたたび唇が触れた。
 彩美は寒さからか無意識に彼の腰に足を擦り寄せた。すると、びくっと腰を揺らした晄介が彩美から身体を離そうとする。
「……どうか、しましたか?」
「彩美に触れてると我慢が利かなくなるんだよ。痛いのは嫌なんだろう? なら、今は俺に触らせてくれないか?」
 彼の視線に誘導されるように下肢を見つめる。
 バスローブ越しにもわかるほど晄介の股間は盛り上がっていて、否応なしに現状を突きつけられた。
(そ、そういうこと……っ?)
 ここで、ごめんなさいと言うのもおかしい。動揺を隠せず、頬が真っ赤に染まる。
 背中に回していた手を解いてシーツの上にぱたりと戻すと、安心したように晄介がふたたび覆い被さってきた。
 シーツの上に縫い止めるように彼の手のひらが重なる。
 晄介の手のひらは汗ばんでいて、バスローブ越しではあるが触れる胸元からはどくどくと速い心臓の鼓動が伝わってくる。
 彼が彩美に興奮している。キスをしていて彩美と同じように気持ちいいと思ってくれたのだ。それがなんとなく嬉しかった。
 肩で息をする彩美を宥めるように額や頬に口づけられる。
 熱を持った舌が耳朶に触れると、ぞくぞくと疼きが湧き上がってくる。息がまた荒くなってきて、声を出さずにはいられなくなる。
「はっ、ん……あっ」
 自分の声とは到底思えない艶めかしい喘ぎ声が漏れた。
 頬がカッと燃え上がるように熱くなって、彩美は目を逸らす。するとちろちろと耳朶を舐めていた晄介の舌が、耳の縁をなぞるように動かされて、ちゅぷっと音を立て中に入ってくる。
「い、やぁっ……あぁっ」
 全身に感じる甘い疼きが止められない。ぶわっと肌が粟立つような感覚が足のつま先から頭の先まで駆け巡り、中心からとろりとなにかが溢れだす。
 自分の身体になにが起こっているのかわからず、彩美は混乱と羞恥の中、いやいやと髪を振り乱して身悶えた。
「痛いことはしていないだろう? 気持ち良かったら、恥ずかしがらないで」
 晄介の声にすら感じてしまう。
 びくんと腰が跳ねると、隘路から溢れたはしたない蜜がショーツを濡らしていく。
「あっ、はぁ……で、も……っ」
 腰を捩り、足先がシーツをかく。
 下肢から広がる疼きが脳天を痺れさせるほどに迫ってきて、じっと落ち着いてなどいられない。
 耳の裏を通り、つぅっと首筋を舌が這う。繋がれた手がびくびくと震えて、腰が自然と浮き上がってしまう。
 ブラジャーの上から乳房を包み込まれる。晄介の唇が首筋から鎖骨を通り、胸の膨らみに到達する。柔らかい肉に強く吸いつかれ、背中がびくんと跳ねると、ブラジャーのホックが外された。
 肩にひっかかったブラジャーを抜き取られて、乳嘴を口腔内に含まれる。同時に、繋いだ手とは反対側の手で乳房を掴まれ上下に揺さぶられた。
「あぁっ!」
 胸の突起を指の腹でそろりと撫で上げられる。その瞬間、激しい快感が脳裏を突き抜けてきて、彩美は腰を跳ねさせる。
 どうしよう。気持ち良くて堪らない。自分で洗っている時はなんとも思わないのに、どうして彼に乳首を撫でられているだけでこんな気分になるのだろう。
「はぁ、あっ、んん……それ、やぁ」
 首筋や鎖骨のあたりをぬるぬると舌が這い回り、身体が昂ってくる。頭の中が陶然としてなにも考えられなくなる。
「そこ……っ、弄ったら、変な声……っ、止まんなくなる」
「どうして? 聞きたいよ、彩美が感じてる声」
「だって……変ですっ」
 涙目になって恥ずかしいと訴えるが、晄介はさらに敏感な乳首を指で抓みころころと転がしてくる。
「あぁっん、だめ、だってばぁっ」
「俺に触られるのが嫌なら止めてあげるよ。そうじゃないのなら、我慢しないで感じてて」
「そんなの……ずるいですっ」
「彩美に触りたいんだ。俺は……君が可愛くて仕方がない。嫌じゃないのなら止める理由はないだろう?」
 嫌だなんて言えるはずがない。
 気持ちが良くておかしくなってしまいそうなだけで、晄介に触れられることを厭うているわけではないのだから。
 それに、嫌ではなくとも、彼に裸にされて舐められるだなんて想像もしていなかったのだ。頭が沸騰してしまいそうになるほどの羞恥はどうにもならない。
「恥ずかしくないようにしてくださいって……言えばよかった」
 まだ痛い方がマシな気がする。晄介に裸を見られるだけではなく、舌で舐められて、丁寧に身体を開かされるなんて。
「それは無理だ」
 真顔で言い切られて、彩美は目を瞬かせる。
「どうしてですか?」
「恥ずかしがってる彩美が可愛いから、もっと見たい」
 恥ずかしげもなく断言する晄介に、全身からどっと汗が噴きでる。
 耐えがたいほどの羞恥に襲われながらも、心の奥で喜んでいる自分がいた。彼に可愛いと言われるたびに、胸がきゅっと詰まり気持ちが浮き足立ってしまう。
「恥ずかしいことに慣れてくれ。たくさんすればそのうち慣れる」
 言いながら晄介は弄んでいた乳首に唇を寄せてきた。柔らかいままの先端を舐められると、じんと痛いほどの刺激が走る。
「はぁっ、あ、んんっ」
 彩美は頭を仰け反らせて、感じ入った声を上げた。
 繋いだ手が解放される。大きな手のひらに両方の乳房が包み込まれ、上下に揺らしながら揉みしだかれる。
 両手で中央に寄せるように円を描きながらゆるゆると動かされると、乳首を弄られるのとはまた違った心地良さがある。
 ぬるついた舌で敏感な尖りを舐められるのは、想像以上に気持ちがいい。耳や首への愛撫とは比べものにならないほど、凄絶な快感が脳天を突き抜けてくる。
「ふっ、あ、あっ……舐めるの、だめ、あぁっ」
 まるで飴玉でもしゃぶるように、くちゅくちゅと淫猥な音を立てて、口腔内に含まれた乳首を舐め転がされる。
 彩美は腰をくねらせ、みだりがましい嬌声を上げてしまう。羞恥心がどこかへ行ってしまったみたいだ。
 身体の奥深くから溢れた愛液でショーツがぐっしょりと濡れて、淫らに肌に張りついていた。その様がどれだけ男の劣情を煽るかなど知らずに、彩美は見せつけるように膝を揺らし晄介の身体に擦り寄せる。
「あ、あぁ、こ……すけさっ」
 こんなの耐えられない。
 どうにかなってしまいそうだ。
 昂る身体を落ち着かせることなどとてもできず、頭を左右に振りながら腰を淫らにくねらせる。どうすればこの快感に終わりが来るのか、自分ではわからない。
「やっ、ん、あ、あぁっ……変、になる……こんなの」
 晄介の肩を掴み背中を波打たせると、意図せず彼の口に胸を押しつけているような体勢になる。気を良くしたのか、彼がじゅっと強く乳首を啜り、舌先で乳輪を舐め回してきた。
 足を擦りあわせるとくちっと微かな淫音が立った。
 触れられてもいないのに、あられもない部分を濡らしているなんて。
 彼が彩美の胸に顔を埋めながら笑ったのがわかる。晄介にばれてしまった恥ずかしさで全身が火照り、消え入りたくなってくる。
「ひっ、あぁあぁっ……」
 舌で愛撫されているうちに、乳首が硬く凝ってくる。
 乳首を扱くように上下に顔を動かされ、唇で啜られる。反対側を指の腹でこりこりと弄られると、くすぐったさとはまったく違う心地良さが下腹部をさらに重くした。
「はぁ、あぁあぁっ、もう……それ、やぁっ」
 ちゅぽちゅぽと唇と舌とで強く吸われて、痛いほどに中心が疼く。腰が揺れて止められない。隘路の奥がきゅんと切なくなって、はしたなく蜜がとろとろと溢れだした。
 指の先で爪弾かれて、ついに我慢しきれずに彩美は淫らに濡れた蜜口を彼の足に擦りつけていた。
 一度たがが外れてしまうと自分を律するのは不可能で、理性が音を立てて崩れていく。
「あぁんっ……あぁ、あっ、は、ふぅ……っ、ん」
 はしたなく蕩けた中心を筋肉質で硬い太ももに押し当て擦るのが、気持ち良くて堪らない。みだりがましい声を上げながら、彩美はまるで自慰に耽るかのように夢中になって腰を振りたくる。
「我慢できなくなったのか? 可愛いな」
 熱に浮かされ掠れた声が聞こえる。
 彼が彩美に興奮してくれているのだと思うと、ますます淫らな気分になっていく。
「ひっ、あ……」
 乳房を揉みしだかれ、赤く色づいた乳首に歯が押し当てられる。
 噛まれるのではないかという恐怖心と、快感への期待とで、じゅわっと太ももを濡らすほどの蜜が弾けた。
「君の身体の準備が整ってきたよ。今度はこっちを触ってみようか」
 さも当然とばかりに晄介はショーツの中に手を差し入れてきた。
「あ、あっ……だめ、そこっ」
 秘裂をなぞる彼の指がぬるりと滑る。
 そこがもうとっくに濡れているのはわかっていたけれど。
 それほどに膣口が愛液を溢れさせていたのかと知ると、全身の血が沸き立つほどの羞恥で気が遠くなってくる。
「自然なことだ。恥ずかしがらなくていい。濡れていなかったら中に傷がついてしまう」
 そう言って晄介は、愛液を指にまぶし閉じた陰唇に沿うようにして指を動かしてくる。
「はぁ、あぁあぁっ」
 谷間を指で優しく擦られると、下腹部が痛いほどに切なく疼く。
 隘路が収縮して身体の中でなにかを欲するようにうねり始める。もどかしくて、どうにかしてほしくて堪らなくなる。焦燥感は先ほどよりもずっと強い。
「痛くなさそうでよかったよ」
 愛液を塗り込むように丁寧に陰唇を解される。花弁が開くように閉じた秘裂が口を開けると、晄介はおもむろに乳首への愛撫を再開した。
「ひ、あっ、あ、だめ……ッ、今、そこ」
 腰が跳ねて開いた膝ががくがくと震える。すると、彼の指の動きが速まり、淡い恥毛に隠された小さな芽をぴんと爪弾かれる。
「ひぁぁっ!」
 今まで感じたこともないような強烈な快感が脳天を突き上げる。
 自分の身体になにが起きたのか、まったくわからなかった。
「あ、あっ、あ……待って、ひ、あ、やぁっ」
 狂おしいくらい感じてしまうそこばかりをこりこりと撫でられる。
 彩美は背中を波打たせ、悲鳴じみた声を上げた。
 その小さな芽に触れられると、恐ろしいくらい気持ち良くて、頭が真っ白になってしまう。全身が陸に揚げられた魚のようにびくびくと跳ね上がり、彩美は混乱の中、首を左右に振った。

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