一夜の過ちのお相手は肉食御曹司でした ~淫靡な激愛は再会から~

書籍情報

一夜の過ちのお相手は肉食御曹司でした ~淫靡な激愛は再会から~


著者:沖田弥子
イラスト:浅島ヨシユキ
発売日:2023年 4月14日
定価:630円+税

旅行の直前になって彼氏から突然別れを告げられた由美子は、失恋旅行として沖縄に来ていた。
恋人たちが楽しそうに過ごすプールサイドで、由美子は自分と同じく一人でいる素敵な男性から声をかけられて……!?
「玲音」と名乗った彼は優しくスマートに由美子をエスコートする。
その誠実で紳士な対応に徐々に惹かれていった由美子は、自身が振られた際に言われた言葉を思い切って玲音に打ち明けた。
夜の情事に関するその言葉は由美子のトラウマになっており、それを聞いた玲音は彼女を慰め、熱い眼差しでまっすぐに見つめる――。
「俺がきみを素敵な女性だと証明する。自信を失って悲しんでいるユミをこれ以上、見たくないんだ。俺に、きみを抱かせてほしい」
優しくも淫靡に愛された夜は由美子にとってはじめての経験だったのだが、翌朝目が覚めると玲音は連絡先だけを渡して去ってしまう……。
玲音のことが忘れられないまま二年が経ったある日、由美子の会社に難波グループの御曹司が転属されてきて――?

【人物紹介】

柏木由美子(かしわぎ ゆみこ)
灘波グループの傘下である大手広告会社で働く24歳。
元彼の心無い一言にトラウマを持っていたのだが、玲音との出会いが彼女を変えた。
たった一夜だけ過ごした玲音と偶然にも再会してしまい――!?

灘波玲音(なんば れおん)
灘波グループ御曹司で由美子の上司。28歳。
由美子に対しては執着心を見せる。
由美子のことが忘れられず、再会した際には猛烈なアプローチをかけるのだが……?

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*取り扱いサイトは、各書店に掲載され次第、更新されます。

 

【試し読み】

 切ない想いを抱いていると、ふたりきりのエレベーターの中で、玲音はそっと耳元に囁く。
「ユミの部屋に行ってもいいかな?」
 はっとした私は、ぎこちなく頷く。
 艶めいた彼の囁きが甘ったるく耳奥に残った。
 どきどきしながらエレベーターを降りて廊下を通り、部屋の扉でカードキーをかざす。
 玲音はすぐ後ろにいて、彼の呼吸が聞こえてきそうだった。
「ど、どうぞ」
「お邪魔するよ」
 私が部屋の扉を開けて、入室する。玲音がそのあとから入り、扉が閉まった。
 テラス付きのデラックスルームはシンプルな装飾で、キングサイズのベッドと、小さな丸テーブル、そして椅子が二脚ある。大きな窓には、夜の暗い海が広がっている。ダウンライトをつけていたので、室内は薄闇の中にベッドの白いシーツが浮かび上がって見えた。
 プライベートな領域に男性を入れたことに、私の鼓動は最高潮に脈打つ。
 照明をつけようと手を伸ばすと、その手を搦め捕られる。
「あっ……」
 ぎゅっと、後ろから抱きしめられた。
 玲音の熱い体温を感じる。緊張に体は硬直した。
 強靱な腕が私の体に絡みつき、耳元に甘い呼気が吹きかけられる。
「きみを抱くよ。いいね?」
「あ、あの……」
「俺はディナーのとき、ユミに時間を与えた。きみは俺の誘いを断ることもできた」
 私には断るという選択肢もあったのだ。そんなこと、考えもしなかった。
 逞しい腕に、私は手を添える。
「断ったり……しないわ。私の気持ちは変わらない。玲音に抱かれたい……」
「俺も、ユミを抱きたい。もう止まれない。今夜、きみは俺のものだ」
 情熱的に告げられて、体の芯が熱くなる。
 耳朶や首筋にくちづけながら、玲音はイブニングドレスのファスナーを下ろす。
 肩紐を外されたドレスは、ふわりと私の足元に広がった。
 彼は肩にキスを落とすと、ブラジャーを外し、ショーツも脱がせる。
 瞬く間に全裸にされ、私が身をまとうものはパンプスだけになった。
 ひとつひとつの着衣を脱がされるたびに、緊張が張りつめていく。どきどきと高鳴る胸はこれから起こるであろう情事への期待と、かすかな恐れが綯い交ぜになっていた。
「あ……恥ずかしい」
「綺麗だ。俺の人魚姫」
 玲音は双眸を細めて、私の肌を炙るような視線でじっくりと眺める。そこにはいやらしさはなく、まるで美術品を鑑賞する蒐集家のような情熱を感じた。
「私だけじゃ恥ずかしいわ……あなたも脱いで」
「じゃあ、脱がせてくれるかい?」
 そう言われたので、背を向けていた私はゆっくりと彼に向き直った。裸の胸が玲音の前に曝される。
 玲音は腕を伸ばして、私を引き寄せた。
 彼は唇に薄い笑みを浮かべている。私は辿々しい手つきで亜麻色のジャケットを脱がせ、純白のシャツの釦を、ひとつひとつ外していく。逞しい胸板が露出されると、どきりと胸が弾んだ。
 ぱさりと剛健な肩から外したシャツが床に落ちる。
 このあとは……下も?
 かぁっと頬を熱くさせていると、玲音は自らベルトを外した。
「ベルトは俺が外すよ。それ以外は……任せてもいいかな」
「……ええ、いいわ」
 彼のスラックスと下着は私が脱がせるのだ。男性の下着を脱がせるのは初めてで、戸惑いが湧き上がる。けれど、なにもできない女ではいたくなかった。
 私は彼の足元に跪くと、どきどきしながらジッパーを下ろし、亜麻色のスラックスを下げる。
 裸にパンプスだけを履いているという淫らな格好で男性の足元に跪き、服を脱がせるなんて、恥ずかしいけれど、胸のうちの官能が昂っていく。
 玲音は自ら足を引き抜いてスラックスを脱ぎ捨て、ついでに靴も脱いだ。
 すると、彼の中心が包まれた灰色のボクサーパンツが現れる。
 膝をついた私の眼前にある雄の徴は、とても大きいのだと、ボクサーパンツ越しにもわかった。
 目を上げると、艶めいた双眸で玲音は私を見下ろしている。
 こくんと喉を鳴らした私は、ボクサーパンツに手をかけて、そっと引き下ろした。
「……すごい」
 現れた雄芯は極太で、すでに屹立していた。
 爽やかな玲音の中心がこんなに大きいなんて、想像もしなかった。恥ずかしくなった私は、そっと目を逸らす。
「恥ずかしいかな?」
「え、ええ……とても大きくて、驚いたわ」
「ユミの裸を見ただけで勃ってしまったよ。きみがあまりにも魅力的だから」
 そんなふうに言われるなんて嬉しい。こくん、と私は喉を鳴らした。
 お互いに全裸になると、玲音は私の手を取って立ち上がらせた。
 彼の裸体は名匠が彫った彫像のごとく完璧な筋肉の鎧をまとい、しなやかで、美しかった。
 こんなに素敵な男性にこれから抱かれるなんて、考えただけで緊張してしまう。
 私を抱き寄せた玲音に、頤を掬い上げられる。
 そっと重ね合わされた唇は、すぐに貪るような深いものに変わった。
「ん……ふ……ん」
 私は目を閉じて、彼の情熱的なキスを味わう。
 きつく抱きしめられているので、肌が合わさり、玲音の熱い体温が焼きつくように移った。
 雄々しい唇は角度を変えて何度も私の唇を吸い上げる。
 唇の合わせを、ぬるりと濡れた舌が辿る。私はうっすらと唇を開いて、彼の舌を迎え入れた。
 歯列をなぞられ、口蓋を突かれる。
 敏感な口蓋を舌先で突かれると、快感が身を貫いて、びくんと肩が跳ねた。
 玲音の大きな手のひらは宥めるように私の肩を抱いて、撫でさする。
 彼は意地悪にも、何度も口蓋を突いた。そのたびに私の体には甘い芯が通ったように、びりっと痺れて、びくびくと跳ねてしまう。
「んっ、んっ……んふぅ……」
 まだ触れられていない体が熱い。胎内から、じゅわりと蜜液が溢れるのを感じた。キスでこんなに感じてしまうなんて、信じられない。
 けれどまだ終わりではなかった。
 玲音はぞろりと口蓋を舐め上げると、怯えて縮こまっていた舌根を掬い上げる。
 濃密に舌を絡め合わせ、敏感な粘膜を擦り合わせた。
「あぁ……ふ……んくっ……」
 気持ちよくて、頭がぼうっとしてしまう。
 玲音のキスは濃厚で情熱的で、体の芯に火を灯した。
 うっすらと目を開けると、劣情を宿した双眸が私を射貫く。
 胸を喘がせながら彼と舌を絡め合っていると、呑み込みきれない唾液が私の顎を伝い落ちた。
「あ……はぁっ、はぁ……」
 ようやく唇が離れると、玲音は私の口端に舌を這わせて唾液を舐め取る。
 ぐったりして彼の強靱な胸板にもたれると、膝裏を掬い上げられる。私の体は軽々と横抱きにされた。その勢いでパンプスが脱げてしまう。
「人魚姫をベッドに攫おうか」
 抱き上げられた体はキングサイズのベッドに運ばれ、そっと下ろされる。
 すぐに覆い被さってきた玲音は、私の額や瞼、頬にくちづけの雨を降らせた。
 チュ、チュと首筋から鎖骨にかけて唇を落とされる。甘やかなキスが心地いい。
 ぐっと彼の猛った雄芯が腰に押し当てられて、かぁっと頬を染めてしまう。
 それに気づいた玲音は、ぎらついた猛獣のような目元を緩めた。
「ユミ。俺の体にさわってみて」
「え……こう?」
 まさか雄芯を握るわけにもいかず、私は目の前の逞しい胸板に手で触れてみた。
 とても硬くて、熱い。自分の柔らかい体とはまったく違うことに驚いた。
「すごい……男の人の体って、こんなに硬いのね」
「中心にも……触れてみるかい?」
 誘われて、ぞくんと体の芯が疼く。
 玲音の大切なところにさわってみたいという欲が胸に湧いた。
 こくりと頷いた私は手を伸ばして、そっと彼の剛直に触れてみた。
 まるで火傷しそうなほどに熱くて、脈動を感じた。とても硬いのに柔らかくて、弾力のある不思議な感触だ。
「すごい……。手でさわってみたのは初めてだけど、こんなに熱くて硬いなんて知らなかった」
「これを全部、ユミのお腹の中に入れるんだ」
「こ、こんなに大きいの、入らないかも……」
「濡らせば大丈夫だよ。とろとろにして、気持ちよくしてあげるから」
 ちゅ、と唇にひとつキスを落とした彼は、私の乳房を両手で包み込む。
 円を描くように揉み込み、頭を下げた彼は突起にチュウッと吸いついた。
「あ、あん……」
 甘い刺激に、濡れた声が漏れる。そんな声が出るなんて、自分でも驚いた。
 愛撫により、瞬く間に乳首は、ぴんと勃ち上がった。
 彼の口腔に含まれた紅い尖りは舌で舐られ、きつく吸われる。その間にも胸の膨らみは、やわやわと揉まれた。
 胸を喘がせた私は手にしている硬い雄芯を、撫でるように扱き上げる。
 そうすると楔はいっそう硬く張りつめた。ねっとりと乳首を舐る彼の息遣いが荒い。
 反応を返してくれるのが嬉しくて、私はリズムをつけて楔を扱く。
 男性の性器に触れるなんて恥ずかしいという羞恥はあるものの、それよりも彼に触れたい、気持ちよくなってほしいという思いが勝った。
 すると顔を上げた玲音が苦笑を零した。
「ああ……そのくらいにしてくれ。きみの手が気持ちよすぎて、もたなそうだ」
「このまま達しても、いいのよ……?」
「いいや。先にユミをイかせてあげたいからね。俺はきみの中で達したい」
「わ、わかったわ」
 玲音は私を思いやってくれる。彼の雄芯にずっと触れていたいけれど、私はそっと手を離した。
 褒美のように両の乳首に、チュッ、チュッと吸いついた玲音は体をずらす。
 臍にキスを落とし、下生えを鼻先でかき分けると、膝裏に手をかけた。
「あ……」
 大きく脚を広げられ、秘所のすべてが曝される。
 玲音はじっくりと私の秘められた花園を見つめた。
「そんなに見ないで……恥ずかしい」
「綺麗だ。ユミの体はどこもかしこも美しいよ」
 頭を下げた玲音は、ぬるりと花襞を舐めしゃぶった。
 生温かい舌の感触が心地よくて陶然となり、淡い吐息が零れる。
「あ……あぁ……」
 彼の濡れた舌は丁寧に花びらを舐め尽くすと、奥の蜜口に挿し入れる。
 ぬちっと淫猥な音が鳴り、すでに壺口は愛蜜により濡れているのだとわかった。
 玲音はまるで雄芯をそうするように、舌を出し挿れする。
 感じる入り口を舐られて、甘い官能が煽り立てられた。
「あん……あぁ……感じる……」
「可愛い声が出たね。入り口、気持ちいい?」
「きもちい……すごく、きもちいいの……」
 愛撫がこんなに気持ちのいいものだなんて知らなかった。
 まるで極上のぬるま湯に浸かるように、私の体から力が抜けていく。
「じゃあ、もっとしてあげよう」
「あっ、そんな……」
 声が弾むのを抑えられない。彼の舌がねっとりと蜜口をなぞり上げ、奥へ挿し入れて花筒を探る。
 熾火で炙られるかのような快感が、体中に広がった。
 蜜壺からは、とろとろと愛液が滴り落ちてくる。それを玲音は、じゅるりと啜り取った。
「あぁっ、いや、汚いから……」
「汚くないよ。ユミのジュースは甘くて美味しい。もっと愛撫して、濡れるようにしよう」
「え……?」
 これ以上の快楽があるというのだろうか。
 蜜口から舌を引いた玲音は、花園の頂点についている、ふっくらとした花芽を口に含んだ。舌先で淫核を突かれると、びりっとした強い悦楽が体を駆け抜ける。
「ひぁっ……あっ、あん、あぁ……それ、だめ、すごい感じる……!」
「ここがクリトリスと言うんだ。気持ちいいだろう? このまま、イッていいんだよ」
 玲音は指先で器用に包皮を剥き、小さな芽を露出させた。ぬるぬると舌で舐られ、吸われては舌先で突かれ、またねっとりと舐め溶かされる。
 極上の快楽の渦に翻弄されて、私はびくびくと体を小刻みに震わせることしかできない。
 玲音が愛撫する花芽に熱いものが溜まり、今にも破裂しようとしているのを感じた。
「あぁっ……あっ、あっ、なにか、きちゃう……」
 そう告げると、玲音はいっそう愛芽にむしゃぶりついた。
 体が熱く疼いてたまらない。つんと乳首を勃たせた私は、きつく背をしならせた。
 熱い奔流が濃厚な愛撫を受けている花芽から流れてくる。
「あっ、はぁっ、あぁん――……っ、ん、あぁ……」
 体の奥深くで溜まりきった悦楽が破裂した。どぷりと蜜液が花筒から溢れる。
 爪先まで甘美な痺れに浸り、小刻みに腿を震わせる。
 私の体は、いったいどうなったのだろう……。
 経験したことのない衝撃に、頭がぼうっとする。体に力が入らない。もしかして、これが達するということなのか。
 それでも、玲音は肉芽を離さない。ねっとりと甘く柔らかく、味わうように舌を押しつけている。
 ぐったりとして四肢を投げ出していると、ようやく彼は愛芽を解放して顔を上げた。
 艶めいた雄の顔は滴るほどの色香に満ちている。
 自らの唇を舐め上げる淫靡な仕草をぼんやりして見ていると、彼は私の髪を優しく撫でた。
「イッたね。俺の愛撫で。とても可愛かったよ」
「……私、イッたの?」
「そうだよ。オーガズムに達したの、初めてかな?」
 認めるのは恥ずかしいけれど、私はこくりと頷いた。
 元彼では感じたことがないし、自慰もさほどしたことがない。
 これまでは『イク』という感覚がどういうものなのかわからなかった。
 オーガズムに達するのは、とても甘美で極上の快感が得られるものだと初めて知った。
「そうか。じゃあ俺がユミをイかせた初めての男だね」
「そ、そうね。体が甘く痺れて、すごかった……」
「でもまだ終わりじゃないよ。ユミの体は充分に濡れたから、そろそろいいかな」
 彼は脱いだスラックスから取り出したコンドームの袋を歯で噛みちぎると、薄い膜を楔に被せた。それから私の脚を抱え上げ、蜜口に雄芯の先端を押し当てる。
 ずぶ濡れの壺口は、ぱくりと口を開けて硬い切っ先を呑み込もうとしている。
 その感触に、私の胸が喜びに震えた。セックスに喜びや期待を抱くなんて初めてなので、私自身がその感情をもたらしたことに感動する。
 情欲に濡れた双眸を向ける彼と目を合わせる。
「きて……玲音。あなたがほしいの……」
 掠れた声で彼を呼ぶ。玲音は艶めいた笑みを浮かべた。
「挿れるよ」
 ずぷん、と熱い切っ先が挿入される。
 先端が蜜口をくぐり抜ける快感に、私は喉を反らせた。
「あっ……はぁん……」
 隘路に挿し入れられた剛直が、媚肉を擦り上げる。
 いっぱいに広げられた蜜口は硬い楔を呑み込んでいった。
 ずぶずぶと極太の幹が腟内を犯す感触に陶然とする。
 挿入されてこんなに快感を覚えるなんて、驚きと興奮に包み込まれた。
 やがて硬い切っ先が、とんと最奥を突く。長大な雄芯のすべてを収められたのだ。
「はぁ……あぁ……ん」
「全部、入ったよ。ユミの一番奥にキスしてるの、わかる?」
 とん、とんと立て続けに先端で子宮口を穿たれる。
 ずっぽりと楔を咥え込んだ蜜洞は、淫らなキスに、きゅんと引きしまった。

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