
転生悪役令嬢は破滅ルートを回避したい! ~婚約解消するはずが、幼なじみの王太子殿下が溺愛で囲い込んできます~
著者:熊野まゆ
イラスト:園見亜季
発売日:2026年 6月19日
定価:720円+税
シュクレ公爵令嬢リリシアには、物心がついたころから前世の記憶があった。
この世界が18禁乙女ゲームの世界で、自身が悪役令嬢リリシアだと彼女は知っていたのだ――。
前世からの『推し』である王太子・テオフィロス殿下の婚約者として幸せな日々を送りつつも、いつか現れる『ゲームのヒロイン』に席を譲る覚悟を決めていたリリシア。
しかし、彼から向けられるのは嫌悪どころか独占欲に満ちた熱烈な愛ばかりで――。
一方で、この世界の予言者から告げられたのは「リリシアが城に留まれば、世界を混沌に堕とし、彼を破滅させる」という残酷な未来だった。
最愛の人の未来を守るため、城を出る決意をしたリリシアは、最後に思い出を貰うため、テオフィロスの部屋を訪れて――……。
「こんなに誘惑されて、抗えるわけがない。愛している」
切ない覚悟を胸に秘め、とろけるようなテオフィロスの甘い抱擁の中で涙を堪えるリリシア。
テオフィロスの未来、そして世界を救うため、彼女は婚約解消に向けて動き出すのだが……!?
【人物紹介】
リリシア・シュクレ
シュクレ公爵家の令嬢で、前世はパティシエとして働いていた。
物心ついた頃から前世の記憶があり、自分が18禁乙女ゲームの悪役令嬢だと知っている。
テオフィロスと世界を破滅から救うため、悲壮な覚悟で城を出ることを決意するが――!!
テオフィロス・ブラン・アルマンデ
アルマンデ国の王太子で、リリシアの婚約者。
「有言実行の実力者」と言われている一方、リリシアに対してはどこまでも甘く異常なまでの独占欲と執着を見せる。
魔具開発の第一人者でもある天才で、原作(ゲーム)では大人の玩具も開発していたようだが……?
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*取り扱いサイトは、各書店に掲載され次第、更新されます。
【試し読み】
「いいのか、本当に」
それはきっと、最後の確認。私は彼を見上げて言う。
「はい。だから早く――」
急に目の焦点が合わなくなった。性急なキスに、視界と思考を奪われる。
「ん、ふ……っ!」
大きな手のひらで頬を挟まれた。彼の手は熱い。それは唇も同じで、深く重ね合わせた唇から情熱が伝わってくる。
私が彼の背を掴むと、テオフィロス様もまた私の体を抱きしめた。
唇が離れ、切なげに見おろされる。
「リリシア――」
吐息混じりの低い呼び声に全身をくすぐられる。
「こんなに誘惑されて、抗えるわけがない。愛している」
眉根を寄せたテオフィロス様と、ふたたびキスをする。角度を変えながら、何度も唇を啄まれた。
気持ちがよくて息が上がる。
鼻でうまく呼吸ができずに「うう」と呻くと、テオフィロス様は唇を離して「悪い」と謝った。
「苦しかったか?」
「い、いえ……」
私がただ不慣れで、興奮しすぎて息の仕方を忘れているだけ。
「平気、ですから……続けてください」
「ん――」
とろんとした目つきで、テオフィロス様は私に軽く触れるだけのキスをした。
「リリシアを苦しめたくない。なにかあればすぐに教えて」
私は小さな声で「はい」と返事をした。
喜びと罪悪感が込み上げてくる。隠し事をした状態で彼に迫って、自分が欲しいものを得ようとしている。
それなのに彼は、私を気遣ってくださる。
テオフィロス様が私の首に顔を埋める。
背中を撫で上げられるとぞくぞくして、罪悪感の代わりに快感が迸った。
「あ……ぅ、ん……」
首筋に生温かなものが這う。彼の舌だと気がつくと、どうしてか胸の頂が張り詰めた。
ふたたび息が荒くなり、胸が大きく上下する。
(きちんと息をしていないとまたテオフィロス様に心配をかけてしまうわ)
必死に呼吸していると、背中にあった彼の両手が前へずれてきた。
「ふ、あっ……!」
彼の手が、ほんの少し乳房を掠めただけでも大きな声が出てしまう。
テオフィロス様は慎重な手つきで膨らみを撫でる。そのあいだも、彼の視線は私の顔に注がれていた。
私が苦しんでいないか、注意深く観察なさっているのだろう。
苦しいのとは程遠い。膨らみを撫でられると気持ちがよくて、肩が左右に揺れる。
けれど恥ずかしい気持ちもあるから、私はずっと下を向いていた。
ふと胸の頂が視界に入った。ひどく尖っているのを自覚して、ますます恥ずかしくなる。
テオフィロス様も、気づいていらっしゃる?
彼の顔を見上げれば、翡翠の瞳としっかり視線が絡んだ。
「うん?」
彼は私の乳房に片手をあてがったまま、もう片方の手で頬を覆った。
「その……わ、私……胸の頂が、尖って……いるから、恥ずかしくて」
白状してしまった。
なんでもないと言えばよかったものを、どうしてそんなことを口走ったのか、自分でもわからない。
ただ、いままでに経験したことがないくらい恥ずかしくて、自ら吐露してしまわなければおかしくなりそうだった。
「きみから抱きついてきたのに、恥ずかしいのか」
テオフィロス様は快感だけでなく羞恥心も、煽るのがお上手だ。
瞬く間に頬が熱を帯びる。
すると彼は「ふ」と短く笑った。
「意地の悪いことを言った。真っ赤になっているリリシアもかわいい」
深く息をして、テオフィロス様は言葉を続ける。
「それに……ここもだ。もうずっと前から、かわいらしく張り詰めている」
あらためて胸の頂に目を向けられた。
「いつから、気づいて……?」
彼が笑みを深める。
「いつだろうな」
はぐらかされてしまった。
もしかしたら彼は、私の乳首が尖っていることに初めから気づいていたのかも。
胸を隠したい衝動に駆られたものの、それでは元も子もない。
彼と一つになりたい――その決意は、どれだけ恥ずかしくても揺るがない。
乳房にあてがわれていた彼の手が少しずつ横へずれ、乳輪の際までやってきた。
「リリシアのここは、鋭く尖って触れられたそうにしている……と、思わないか?」
潜めた声で尋ねられれば、本能のままに首が縦に動く。
私が頷くと、テオフィロス様はうっとりとほほえみ、その親指で乳首の根元をくすぐった。
「あっ、あぁ……んっ!」
自然と声が出て、体が上下に弾む。
「薄桃色の尖りを擦ると、リリシアは踊りだすんだな。知らなかった」
嬉しそうに声を弾ませて、テオフィロス様はなおも親指で乳首を擦る。
「ち、違うのです。これは……あぅ、う……っ」
口では否定しながらも、体を揺らすのをやめられない。快感に、心も体も動かされている。
「きみが踊っているところをもっと見たいから、そのまま――」
快楽に溺れていろとでも言いたげに、テオフィロス様が乳首をつまみ上げた。
「ひあぁっ!」
それまでよりも、もっと強くて明確な快感を覚える。
親指と中指で挟んだ乳首を、テオフィロス様は興味深そうに見おろして左右に捻る。
「硬いな」
乳首が硬くなっているのは、快感と興奮の表れだ。
私は何も言えずに視線をさまよわせる。
ゲームの中でだって、テオフィロス様とえっちなことをするシーンはあった。
でも、それとはまったく違う。
私の乳首をつまむテオフィロス様の表情は、イベントスチルとは似ても似つかない。
その眼差しは熱っぽく、彼の息遣いをすぐそばで感じる。
もう片方の乳首も、興味深そうにつまみ上げられた。
「や、あっ……ふっ、うぅ」
片方に触れられているだけでも気持ちがよかったのに、両方だなんて。
快感が倍になる。ううん、もっとだ。
私は俯いて「ふぁ」と喘ぐ。
硬くなっている二つの乳首を、テオフィロス様はあらゆる方向へ嬲る。
そのたびに下腹部がトクンと脈を打った。そこが蜜を湛えているのを感じる。
彼と繋がりを持つために、蜜は欠かせないものだ。恥ずかしがることはないと言い聞かせて、次々と湧き起こる羞恥心をやり過ごした。
「リリシア、こっちを向いて」
優しい声に誘われて上を向く。
翡翠の瞳に、情けない顔をした私が映っている。
彼は感慨深そうに息をつくと、右手をゆっくりと下方へ動かした。
大きな手のひらが行き着いた先は、蜜を湛えた足の付け根だ。
乳首が尖っていたのと同じで、恥ずかしがることも隠すことでもないから、堂々としていればいい。
それでも息が上がり、興奮が露わになる。
それもこれも、テオフィロス様が恥丘を擦るせい。円を描くようにぐるぐると撫でられるとくすぐったくて、じっとしていられない。
彼がくすっと笑う。私がまた踊りだしたから。
気持ちがよくなると、体を揺らさずにはいられない。これは本能だと思うことにした。
テオフィロス様の指が割れ目のほうへ下りていく。決して性急な動きではないのに、胸がドキドキといっそう高鳴った。
「あ、っ……!」
指先が割れ目に触れると、そこが濡れているのがよくわかった。
膣口から溢れた蜜が割れ目を濡らしている。それを強調するように、テオフィロス様は人差し指で割れ目を撫でた。
「んっ、ふぅ……う、う」
様子を探るように、彼の指は陰唇を端から端まで撫で辿る。繰り返しそうされることで、割れ目が開いていく感じがした。
それは私の両足も同じだ。足が、ひとりでに左右へ開いてしまう。
もっと触ってと言わんばかりの体勢だけれど、事実なのだからと開き直った。
自分の貪欲さに呆れたものの、指先が花芽に触れたとたん、理性的な考え方が一切できなくなった。
「あぁっ、そ……そこ……あぅ、んっ!」
「ここ?」
口角を上げて、テオフィロス様は花芽をぐいぐいと押す。
「んんっ、あっ……はぅ、ふぁあ……っ」
両足がガクガクと上下に動く。
蜜に濡れた小さな粒を、テオフィロス様は繰り返し押して刺激する。
何度そうされても飽きない自信があった。どれだけでも弄られていたいと、はしたない欲求が募る。
「もっときみを、よく見たい」
真剣な顔で告げられた。
肩と腰を抱かれ、ベッドに押し倒される。仰向けに寝転がる私の足の間でテオフィロス様が両膝をついた。
促されるまま足をMの字に開けば、忘れていた羞恥心がふたたび燃え上がった。
彼の視線は足の付け根に集中している。よく見たいとおっしゃったのだから当たり前だ。
私はベッドに寝ているだけで、なにもしていないというのに汗ばんでいる。
テオフィロス様は花芽を注視しながら、その小さな粒を指で上下に嬲りはじめた。
「ひ、あぁっ……あっ、ふぁっ!」
軽やかな手つきで素早く花芽を擦られれば嬌声が溢れて、どんどん快感が高まっていく。
このまま花芽を嬲られていたらきっと、絶頂に達してしまう。
そう考えた次の瞬間、そのとおりのことが起こった。
「あぁあ、んぅうっ――!」
両足が上下にピクピクと揺れて、足の付け根がドクドクと脈を刻む。
呼吸は依然として整わない。
果てた私を、テオフィロス様が熱っぽく見つめている。下腹部がトクンッと、次を期待するように高鳴った。
「その表情……たまらない」
私は自分の頬を押さえて目を伏せる。私がどんな表情をしているのかわからないけれど、普段とまったく違うというのはわかる。
「ああ、それもいい。……恥ずかしい?」
楽しげに笑って、テオフィロス様は私の蜜口を人差し指で突いた。
「ふぁあっ!?」
突然のことに驚いて大声が出た。彼がますます口角を上げる。
もしかしてテオフィロス様は、私のいろんな表情を引きだそうとなさっている?
きっとそうだ。
興味を持ってくださっているのは嬉しい。けれど私――変な顔をしていないかしら。
私は、彼の記憶にどれだけ留まることができるだろう。みっともない姿ばかりを晒している気がしてきた。
「あの……あまり、見ないでいただけたら……」
「見られるのが嫌になった?」
「そういうわけでは、ありません。でも、私……おかしな顔をしていませんか?」
「愚問だ」
きっぱりとした口調でテオフィロス様は話し続ける。
「愛らしいリリシアの姿を、この目に焼きつけたい」
「ずっと、憶えていてくださるのですか」
「ああ」
私があなたの前からいなくなっても、憶えていてくれるの?
訊けない。考えてはいけない。
こうして彼と同じベッドにいるだけで、幸せなのだから。
「……なんで泣きそうなんだ」
テオフィロス様は気遣わしげに翡翠の目を細くする。
私は勢いよく首を横に振った。
「嬉しい、から……。テオフィロス様、どうか……もっと、奥まで」
彼の指は蜜壺の浅いところにある。自分から促すのは恥ずかしかったけれど、そうでもしなければごまかせそうにない。
「ん――」
唸るように返事をして、テオフィロス様は指を進める。
指の動きは緩慢だけれど、大きな存在感を放ちながら蜜壺の中へ沈んでいく。
「は……あぁ、あっ……ん……!」
彼の長い指が、蜜壺の中を前後して掻き乱す。初めてのことなのに抵抗感は少しもなく、気持ちよくなっている。適応力が高すぎるのではないかと、自分自身に少し呆れた。
くちゅくちゅと、卑猥な水音が聞こえる。
「蜜が指に絡まる音がする」
そう呟くなり、彼は愉悦じみた笑みを浮かべた。それこそ「たまらない」表情だ。
もっとその音を奏でてほしくて、私は腰を左右に揺すった。応えるように、テオフィロス様は指の動きを活発にする。
「あぁ、あんっ……! はぁ、あっ……ふぅっ」
寝転んだまま体を仰け反らせる。あんまりな痴態だ。すっかり快楽に溺れている。
蜜壺の中を解し終わったらしく、テオフィロス様はそっと指を引き抜いた。
私は息を荒らげながら、彼が濃紺のナイトローブを脱ぐのを眺める。
美しく均整の取れた――引き締まった――裸体を目にして興奮が高まる。
彼が一糸まとわぬ姿になると、翡翠の双眸が輝きを増した錯覚に陥った。
すっかり見とれていたせいで、蜜壺の入口に大きなそれをあてがわれたことでようやく、これから一つになるのだと自覚した。
「あ……っ」
この瞬間を切望していた。
どれだけ時間が経っても色褪せない繋がりが欲しかった。
テオフィロス様はどこか感極まった様子で眉間に皺を寄せている。
「リリシア――きみのことが、ずっと欲しかった」
それは、私の台詞だわ。
私が頷くなりテオフィロス様は、よく潤った蜜壺に杭を挿した。
「ふっ……あ、あぁ、あっ」
蜜壺は指でよく解してもらったはずだけれど、彼のそれがあまりにも大きいせいか、圧迫感が凄まじかった。
本当に、杭を打たれているよう。
彼の熱情が、私に刻み込まれていく。
「ん、うっ……!」
一生、憶えていられる――そう強く思うほどの衝撃が走った。呼吸が浅くなる。
「は、ぁ……っ。ふっ……」
痛みなんて感じない。すべて喜びに変わってしまったと、自己暗示をかけた。
涙が出そうになるのを我慢する。
たとえそれが嬉し涙であっても、彼には見せられない。
ついさっきだって、泣きそうな顔をして彼に心配をかけたわ。
テオフィロス様は、私を苦しめたくないとおっしゃった。私が泣いていれば気を揉ませてしまう。
だから私は先手を打つことにした。
「私は平気ですから」
毅然と言ったつもりだけれど、声が震えた。これでは説得力がない。
テオフィロス様は驚いたように目を見開いたあとで、険しい顔つきになった。
「きみの言葉を疑いたくはない、が――痛むだろう?」
「いいえ」
精いっぱい毅然と否定した。
依然として複雑な表情をしているテオフィロス様に両手を伸ばし、その麗しいお顔を引き寄せる。
こんなふうにキスをねだるなんて、いくらなんでも大胆すぎる。
それでも、なんとかしてごまかしたかった。
テオフィロス様が目を閉じる。私も同じようにして、唇を重ねた。
こうしてキスをしていれば、私の表情から本心を読み取られることはない。
破瓜の痛みとキスの心地よさが入り混じる。
柔らかな唇の感触に夢中になっているあいだに、本当に痛みが引いた。
テオフィロス様はそっと唇を離し、私の顔を見おろす。
頬を撫でられた。私は目を細くして大きく頷く。このまま続けてほしいのだと、伝わっただろうか。
彼は何度も深呼吸をしたあとで「動いてもいいか」と、低い声を発した。
「はい」と答えれば、テオフィロス様はすぐに動きだした。
蜜壺の中でじっとしていた雄杭が、押し引きを繰り返しながら奥へ進んでいく。
「ふぁ、あっ、ぁ……っ!」

