
再会した因縁相手が本気の溺愛包囲網で逃がしてくれない
著者:棗なつ
イラスト:海月あると
発売日:2025年 7月18日
定価:620円+税
ある日、広告代理店に務める守屋美月のもとに一人の男性が中途採用で配属されることになった。
彼の名前は松島翔吾――美月の因縁相手だった!?
彼との因縁は、小学生の頃まで遡る。美月は彼からちょっとした『嫌がらせ』を受けていたのだ。
中学に入学し、いつしか翔吾に淡い恋心を持った美月だったが、彼と友人との会話を聞き、翔吾が美月のことを好きではないと知ってしまう。
その後、両親の離婚に伴い引っ越ししたことで疎遠になっていたはずなのだが――。
十年ぶりの再会を果たしたばかりか、美月は翔吾の教育担当に指名されてしまい――!?
だが、どうやら翔吾の方は美月のことに気がついておらず、しかも、なぜか彼は美月に告白までしてきて――!!
「キスされるって、思わなかった?」
過去の『嫌がらせ』を思い出し、翔吾を後悔させようと美月は告白を了承するのだが……?
【人物紹介】
守屋美月(もりや みつき)
広告代理店で運営コンサルとして働く24歳。
警戒心が強いが押しに弱い。負けず嫌いな性格でもある。
因縁の相手・翔吾と10年ぶりの再会を果たすのだが――?
松島翔吾(まつしま しょうご)
美月の同僚で因縁相手。24歳。
社交的な性格で、男女問わず人気である。
好きな子に対しては少し不器用で意地悪な一面を見せることも……。
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【試し読み】
促されるままに向かった先は、駅の近くにあるラブホテルの一室だった。
(確かに一緒にいるとはいったけれど……)
だが部屋の中央にある大きなベッドを見た瞬間、本当にこれでいいのか怖じ気づいてしまう。
ここまで付いてきて都合の良いことを考えているということは分かっている。
でもきっと、私だけじゃなく翔吾くんのためにも、先にきちんと話をするべきだ。
だがどう切り出すか分からず悩んでいると、背後から逞しい腕にぎゅっと抱きしめられた。
(あっ……)
翔吾くんは当然のようにキスをしようとしてきたので、私は慌ててその腕から逃げる。
「ちょ、ちょっと待って……」
「何で?」
翔吾くんは拒んだ私に対し、拗ねたような視線を向けてくる。
「その、私は松島くんが思ってるような人間とは違うっていうか……」
ハッキリ伝えるには翔吾くんの反応が怖かったし、私自身に負い目があるので、遠回しな言い方になる。
するとそんな曖昧さがまずかったのか、翔吾くんは面白がって笑うだけだ。
「なら、どんな人間か教えてくれる?」
ぐっと腰を抱き寄せられ、私の心臓がドキッと跳ねた。
「わ、私の名前は……!」
どうにか自分の名前を伝えようとするけれど、「知ってるから大丈夫」と翔吾くんは私の後頭部を掴み口づけをする。
「っ……んんんっ!」
(だから、その名前を知らないんだってば!)
心の中で叫ぶけれど、翔吾くんに届くはずもない。
「今は名前じゃなくて、他のことを教えてよ」
翔吾くんは低い声で囁くと、私の唇に再び口づけた。
「っ……ふっ」
角度を変えて何度も唇を吸われるうちに、甘い吐息が漏れてしまう。
濡れた熱い舌先が歯をこじ開け、私の舌のざらつきを堪能するようにゆっくり這う。
舌の動きは激しさを増していき、お互いの唾液が混じり合っていく。
「……はっ、……あっ」
口づけの激しさと共に、思考がどんどん鈍くなっていく。
唇を離すと翔吾くんは私に向かって余裕そうに微笑み、ベッドへと導いた。
「あっ……」
柔らかいベッドの上に優しく押し倒され、今自分に起きていることを上手く受け入れられずにいる。
仕事を終え、告白され、ちょっと仕返しするつもりでオッケーし、その流れでこうして二人ベッドの上にいるだなんて。
翔吾くんは鬱陶しそうにジャケットを脱ぐと、近くの椅子の上へと投げ飛ばす。
私は着ていたブラウスをたくし上げられ、そのまま当然のように脱がされてしまった。
これからやることなんて、当然ひとつしかなくて。
トントン拍子に進んでいく展開に戸惑っていると、いつの間にかプツッとブラのホックを外された。
「きゃっ……」
私は露出した胸が恥ずかしくて、両手で隠してしまう。
(あ、これまずいかも……)
改めて、翔吾くんを真正面から見る。
翔吾くんは悔しいけれどすごくセクシーだ。
余裕そうに見えるけれど瞳は少し欲で揺れていて、こんな表情を見るのは初めてだ。
(どうしよう……)
このまま流されてもいいのだろうか。
きっと良くない。
今がなかったことにできる最後のチャンスだろう。
「やっ……、待って、聞いてってば。私は……」
「いいから、こっちに集中して」
「……んっ」
何も聞いてやらない、と再び深く口付けられる。
(駄目なのに……)
拒んだ方が良い、今からでもちゃんと告げた方が良い。
分かっているのに、流れに身を委ねてしまう。
力が抜けたように抵抗出来なかった。
それどころかキスの気持ち良さに、私も応えるように舌を絡めてしまった。
本当に嫌なら、絶対に受け入れたりはしない。
でも私はこのキスが、愛撫が、嫌じゃなかったのだ。
私は翔吾くんの見たことない一面に戸惑いつつも、今から自分の身に起こるであろういやらしい予感に、身体の奥が熱くなっていくのを感じた。
「は、……ん、ん」
口の中をくちゅくちゅとかき回されながら、胸を揉みしだかれる。ときどき乳首を二本の指でぎゅっと握られ、こりこりと弄られた。
甘い刺激が生まれ、ビクッと肩が震えてしまう。
次第に乳首の先が膨れ上がり、何だかひどく恥ずかしい。
「……っ、はっ」
乳頭を愛撫される度に、鼻に抜けるような声が漏れる。
与えられる刺激に翻弄されていると、次第に身体の下腹部がじんじんと熱を帯び、太股を擦り合わせてしまう。
(もういい、後で知って後悔するのは……翔吾くんなんだから)
付き合っているという建前もある。
この流れに身を任してもいいのだと私自身に言い訳すると、翔吾くんの背中にそっと腕を回した。
すると翔吾くんは愉しそうに微笑む。
「素直だな……可愛い」
でも今は、翔吾くんの余裕な様子が少し気に食わない。
私はこんなに翻弄されているというのにこの差はなんなのだろう。
「ねえ、どこが気持ち良い?」
「へ?」
「どこが感じて、どこが弱いのか教えてくれる?」
首筋を舐められ、耳に吐息を吹きかけられると、私はくすぐったさに身を捩る。
乳房を揉まれ、乳頭を甘噛されれば、身体がぞくぞくと震えてしまう。
「ああ、乳首が弱いんだ。いや、耳も可愛い反応してる」
分かっていたくせに、意地の悪い言い方だ。
どっちも感じているけれど、そんなこと口に出来るはずもない。
「それとも……」
胸を揉む手がスカートの下から下着の中へ滑り込んだ。
足の間に指を這わされると、そこはすでに蜜でどろりと濡れてしまっていた。
「はは、濡れやすいんだ」
指先で入口をかき回され、クリにそっと触れられる。
「ああっ……やっ」
気持ち良さにびくっと反応し肩が揺れると、翔吾くんは愉しげに口元を緩めた。
「ここも弱い……っと」
指先でぐいと抓まれ、ぐりぐりと擦るように愛撫されてしまう。
「あっ、あっ、そこ……だめ」
気持ち良さに自然と腰が揺れてしまう。
するとその反応に気を良くした翔吾くんは、スカートと下着を剥ぎ取り、私の両脚をぐっと横へ広げる。
そして先程までイジっていた場所にあろうことか顔を近づけ、舌先でペロリとその場所を吸い上げたのだ。
「や、ヤダ……そんなとこ」
羞恥で身体が一気に熱くなる。
そんな場所、舐められるのはこれが初めてだ。
やだやだと抵抗するけれど、足を強く抑え込まれて身動きが取れない。
「や、ああっ」
されるがままになるしかない。
じゅるりとクリを舐め上げ、濡れた舌先は突起をれろれろと弄ぶ。
とめどなく溢れ出す愛液に蓋をするように、翔吾くんの長い指が狭い膣の中へと埋め込まれていく。
「中、狭いんだ」
ゆっくりと掻き分けるようにして、奥へ奥へと進んでいく。
そして指先を曲げたり、手前に引かれたりと中を弄られる度に甘い刺激に身体が反応する。
「ひっ、や、……」
同時に太ももの裏に舌を這わせられたり、空いた手で乳首を弄られたりすると、ぞくりと気持ち良さに身悶えた。
「あ、やだやだ……」
「そっか、ここが気持ち良い?」
指がいつの間にか一本から二本、二本から三本と増え続けていく。
「あっ……んんんっ、待って」
指が膣壁を擦り上げ、その度に甘い息が漏れた。
翔吾くんはそんな私を見て、口元を緩める。
「待つって何で? こんなに気持ち良さそうなのに?」
低い声で囁かれると、ぞくぞくと身体が震えた。
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が響き、次第にもっと深い場所に太いものが欲しいと、さらなる渇きが疼きだしてきた。
「あっ、あっ……んんっ!」
まるで自分の身体じゃないように腰を揺らしてしまう。
抱かれたい、挿れられたい、と身体が求めている。
「あ、あ、あっ……やっ、んんん!」
同じ場所を何度も激しく責めたてられ、私は強制的に絶頂に導かれてしまう。
ビクンと身体を大きく震わせ、私はゼイゼイと大きく息をする。
「イっちゃった?」
翔吾くんは愛液でふやけそうになった指をどろりと抜くと、その指を躊躇いもなくぺろりと舐めた。
そして来ていたシャツをおもむろに脱ぎ、カチャリとベルトを緩める。
下着から取り出されたのは既に大きくなって苦しそうなものだ。
翔吾くんは自らの根元を持ち、その先端を私の濡れた場所へとそっと沿わす。
「んっ……」
くちゅっと擦り上げられ、身体が疼きでむずむずした。
期待するような、恨めしい視線を翔吾くんに向けてしまう。
(もう……、もう)
さんざん焦らされ、欲しい欲しいと、自然と腰が動く。
「このまま挿れていい?」
「え?」
からかうような口調に、私はドキッとする。
「断らないとこのまま挿入するけど?」
「……あ」
翔吾くんのお腹に響くような低い声に、思わず固唾をのんだ。
駄目なのに、このまま流されて頷きたい衝動にかられそうになる。
「なーんて。……そうしたいのはやまやまだけど」
ははっと自嘲した翔吾くんはベッド脇にあったコンドームに手を伸ばす。
素早く装着すると、熱くたぎる先端が、濡れた蜜口へひたりと押し当てられた。
「ひゃ……」
「自分の意見強く言えないの。相変わらずだよな」
「え?」
意味深な物言いに視線を上げると、熱を帯びた翔吾くんの瞳とぶつかった。
だがその途端、先程まで散々乱された場所に、ゆっくりと腰を落とされた。
「あ、ああっ……っ!」
思わずはしたない声が漏れた。
挿っている、本当に挿ってる。
燃えるように熱い肉棒が、狭い膣をぐいぐいとこじ開けてくる。
「っ、きついな……平気?」
「う、うん……」
異物感に身体がびっくりするけれど、散々慣らしてくれたおかげで痛みはない。
翔吾くんは形を覚えさせるように、しばらく動かないでくれていたけれど、次第に腰がゆっくりと動き出した。
「っ……あっ、あん」
「っ、気持ち良いな……」
翔吾くんの細められた視線が色っぽくて、恥ずかしさで直視が出来ない。
腰骨と太ももをぐっと掴まれ、奥へ奥へと突き挿れられる。
「ひゃ、あ、あっ……っ!」
荒々しいけれど雑ではなく、感じさせようとする優しさが指先や中の動きから伝わってくる。
ふいに最深部をずんと突き抉られた。
「っ……ひっ! あああっん」
先程から、揺さぶられる度に声が溢れ出してしまう。
奥からとろとろと甘い液が滴り出て、それが潤滑油になっていく。
はあ、はあ、という翔吾くんの息遣いと共にベッドの軋む音が耳に届く。
「っ、あああ、……や、そこ」
熱い高ぶりを受け入れながら熱っぽい視線で見つめられると、身体の奥がきゅんと疼いた。
このまま流されていいのか分からないけれど、ただ身体は嫌じゃない。
今はただこのまま快楽に身を委ねてしまう。
「あっ、はっ……っ、やっ、ああっ!」
ぐちゅぐちゅと、中で抜き差しされる度に嬌声が止まらない。
翔吾くんも余裕のなさそうな表情だ。
(私、何で翔吾くんとエッチしてるんだろう)
私にいじわるをしていたあの翔吾くんが、私のことを好きだと言って、私とこうしてセックスしているだなんて。
何だか現実とは思えない。
でも私は――それを嬉しいと思ってしまっている。
「あれ、余裕ある?」
「へ……ちょ、ひゃ……ない、ないから……あっ」
考え事をしていることがバレたようだ。
腰の動きが一気に激しくなり、ぐいぐいと責め立てられる。
「あ、待って、激しっ……あ、やああっ!」
限界が近い。
必死に歯を食いしばるけれど、その隙間から息が漏れる。
腰の動きはいやらしく加速していき、奥の肉棒が内側に擦れ、ドロドロにとろけそうだ。
「っ、あああっ!」
痺れるような甘い刺激に背筋がびくんと跳ね上がる。
熱が奥からせり上がり、大きく弾ける。
「あっ、うそ……いっちゃっ……っ!」


