お見合い婚ですが、年下一途な猛獣夫から手加減なしの独占愛を刻まれています!?
著者:桜朱理
イラスト:七夏
発売日:2024年 10月25日
定価:630円+税
ヲタクで腐女子な三石蘭は、彼氏いない歴=年齢の30歳。
仕事に趣味に充実した毎日を送っている蘭は、恋愛には全く興味がないのであった。
そんな蘭の元にお見合いの話が舞い込んできた!?
しかも現れた相手の男性――朝倉悠馬は蘭に「運命」を感じてしまったようで……?
「一年! とりあえず結婚して、一年一緒に過ごしても、俺のことを好きになれないなら諦めます! だから俺にチャンスをください!」
押し切られて始まったおためし結婚生活。
宝物のように自分を大切にしてくれる悠馬との毎日は、蘭が想像していたより甘く満たされていて……。
【人物紹介】
三石蘭(みついし らん)
赤い眼鏡がトレードマークで、真面目な性格の30歳。
童顔で150cmと小柄なため小動物を思わせるが、柔道は黒帯を取る程の実力者。
ヲタクで腐女子のため、結婚にはあまり興味がなかったが……。
朝倉悠馬(あさくら ゆうま)
飲食店を複数経営している27歳。
180cmの高身長に加え目鼻立ちがくっきりしているため、蘭からの第一印象は「ホスト」。
全く乗り気では無かったお見合いで蘭に一目惚れをし、現在猛アタック中!
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*取り扱いサイトは、各書店に掲載され次第、更新されます。
【試し読み】
その時、ガチャリと音を立てて、寝室のドアが開いた。
蘭はびくりと肩を跳ね上げて、ドアの方を勢いよく振り向く。
悠馬は蘭の勢いに驚いたように、足とタオルで髪を拭いていた手の動きを止めた。
――水も滴るいい男。
悠馬の姿に、蘭の脳裏にそんな言葉が思い浮かぶ。急いで上がって来たのか、髪はまだ濡れており、雫がたくましい首筋に滴り落ちている。その雫の流れを追うように、蘭の視線が動いた。
とりあえず羽織って来ただけという感じで肌蹴たバスローブの合わせ目から覗く、男らしい鎖骨と鍛えられた胸元に、視線が吸い寄せられる。蘭の喉がゴクリと鳴った。
蘭は慌てて、胸元から視線を引き剥がし、悠馬の顔を見上げた。そして、驚きに目を丸くする。
「髭……」
蘭の喉から掠れた呟きが零れる。
「ん?」
聞き取れなかったのか、悠馬は首を傾げた。
「髭剃ったの?」
蘭の問いに、悠馬は照れ臭そうに、タオルを首にかけ、顎先に触れた。
「似合いませんか?」
「そんなことないけど……」
見慣れない悠馬の顔を、蘭はまじまじと見てしまう。
悠馬の耳朶が赤く染まった。ゆっくりと歩み寄って来た悠馬がベッドに上がって来た。
近づいてきた悠馬が、「けど? その先は何ですか?」と問うてくる。
蘭は悠馬の顔に指を伸ばした。そっと男の肌に触れる。髭を剃りたての滑らかな感触が、少しだけ不思議で、蘭は指を滑らせる。
「見慣れない」
蘭の返答に、悠馬がくすりと笑った。気づけば男の端整な顔が、吐息の触れる距離にまで迫っていた。
「悠馬?」
悠馬が自分の顔を辿る蘭の指先を握った。手が顔から離され、悠馬の唇が近づいてくる。
蘭はそっと静かに、目を閉じた。
風呂上がりのしっとりとした柔らかな感触が、唇に触れた。壊れ物を扱うような慎重さで触れてくる悠馬の唇に、蘭の体から力が抜ける。
「……ふぅん」
唇の形を確かめるように、悠馬の舌先が蘭の唇の表面を舐め、柔らかに噛んで、吸った。
舌を入れた深いキスではないが、ひどくいやらしく感じた。
「蘭さん、可愛い」
「ふえ?」
唇を重ねたまま囁かれ、蘭は驚きに瞼を開ける。至近距離で悠馬が笑った。どろりと滴るような男の色気に、蘭の鼓動が跳ねた。緩やかに体温が上昇していく。
「緊張してる?」
少しだけ唇を離した悠馬が、そう問いかけてくる。蘭はおどおどと悠馬から目を逸らし、瞼を伏せた。その初心な反応が、男にどう見えているのか、わかってない。
悠馬の瞳に獰猛な光が瞬く。
蘭は手を伸ばして、悠馬のバスローブを握る。額を悠馬の肩に額を押し付ける。ぐっと近くに悠馬が身に纏う香水の匂いが強く香った。
「正直言って、ものすごい怖い」
ぽつりと呟くように答えた蘭に、悠馬が深く息を吐く。
そっと壊れ物に触れるみたいな慎重さで、蘭の体が抱きしめられる。
こめかみに悠馬の唇が触れた。
「でも、俺は蘭さんに触れたい」
「……お手柔らかにお願いします」
悠馬が小さく笑った。そのまま蘭はベッドに押し倒される。
「優しくできるように、努力します」
覆いかぶさってきた男の誠実ではあるが不穏な言葉に、蘭は声にならない悲鳴を上げる。
――そこは嘘でも、優しくすると言って!
そう抗議したかったが、蘭の言葉は、悠馬の唇の中に呑まれた。
触れてくる男の唇は、先ほどまでの優しさを忘れたように、ひどく獰猛だった。
唇の合わせが深くなり、思わず開いた唇に、ぬるりとしたものが滑り込んでくる。
蘭の口内に深く入り込んだ男の舌が、柔らかく淫猥に動く。唇の裏を舐められ、蘭の歯の形を一つ一つ確かめるような動きで、歯列を辿る。
「む、う、……んぅん……!!」
舌が絡めとられて、根元から先端まで、余すことなく擦り合わされ、口内に互いの唾液が溢れた。
つたない息継ぎの合間に、唾液を飲み込めば、よくできましたといわんばかりに、年下の男が蘭の髪を梳く。慈しむようにそろりと、髪を、頬を撫でられた。
それでも飲み込み切れない唾液が、蘭の口角から溢れて、筋を作る。
寝室の間接照明にオレンジに光る唾液の筋を追うように、悠馬の舌が蘭の首筋を舐めた。
大きな手のひらが、バスローブ越しに蘭の乳房に触れる。その柔らかな感触に、悠馬が目を眇めた。
「蘭さん、ブラしてないの?」
囁き声での問いに、蘭は小さく頷いた。
「えっと……つけない方がいいのかなって……」
恥ずかしさに、蘭はぎゅっと瞼を閉じる。
「期待してた?」
「う――」
答えにならない声を上げて、蘭は悠馬の肩を叩く。
ただ、こういう時に、どうすればいいのかわからなかったのだ。下着を身につけた方がいいのか、何も着ない方がいいのか悩んだ結果、どうせ脱ぐことになるのだとバスローブの下は、パンツ一枚だ。
「蘭さんのそういう潔いところが好きですよ」
「ん……」
悠馬の唇が、再び重ねられた。触れるだけのキスで、唇は離れた。悠馬の手がバスローブの腰紐に掛かる。蘭の体が緊張に強張る。腰紐が解かれて、バスローブが肌蹴た。
悠馬が蘭の胸元をまじまじと見つめたまま、ごくりと喉を鳴らした。
「蘭さんって巨乳だよね」
感嘆まじりの悠馬の言葉に、蘭の羞恥はさらに高まり、体温が上がった。全身が音を立てて色づいていく。
男の眼差しに獰猛さが増した気がして、蘭は落ち着かない。
「何カップ?」
悠馬の問いに、蘭はあまり答えたくなくて、口をもごもごさせる。
大きすぎる胸は蘭にとって、コンプレックスだった。
――胸だけでかくなってもろくなことがない。主に、痴漢とか痴漢とかだけど……。
過去に味わった嫌な出来事を思い出して、蘭は眉間に皺を寄せる。
「蘭さん?」
一瞬、意識が別の所にあった。答えを促す男の目が、ぎらついて見えて、蘭はため息を一つ吐く。
同じ欲を孕んだ瞳なのに、目の前の男の視線を不快に感じないのが、不思議に思える。
悠馬は蘭を傷つけない――その確信があるから蘭は悠馬に身を預けることが出来るのだろう。
「……G」
ぽつんと呟くように答えると、「G!」と悠馬が興奮したように声を大きくする。
「形も綺麗だし、柔らかそう」
「ん……」
その重量を確かめるように、悠馬の手が蘭の乳房を下から持ち上げ揺らした。男の手の中で蘭の乳房は重そうにたぷんと揺れた。
「柔らかい」
悠馬の感嘆した声が耳に届く。乳房から手を離した悠馬が、蘭の胸に顔を埋めた。
胸の谷間に悠馬の熱い吐息がかかって、蘭は身を震わせた。
「幸せだ……」
胸に顔を埋めてそんなことを言う男に、蘭は悠馬もやっぱり男なんだなと、変な実感をする。蘭の胸の谷間に悠馬の鼻先が埋められ、頬ずりするように胸に顔を擦りつけられた。くすぐったさに蘭は逃げ出したくなる。しかし、上から押さえつけるように、悠馬が蘭を抱きしめているから、それも敵わない。速まる鼓動を持て余したまま、蘭は悠馬が胸の感触を堪能する様を、ただ見ているしかなかった。
悠馬が不意に目線だけを上げて、二人の目が合った。
「髭を剃ったのは……」
「うん?」
「こうやって触れ合った時に、少しでも蘭さんに不快な感触を覚えて欲しくなかったからですよ」
「え?」
唐突に、髭を剃った理由を教えられて、蘭は驚きに目を瞬かせる。
「あなたには、気持ちいいことだけを覚えていて欲しい」
囁き声でそう言われて、蘭の素肌にざっと勢いよく鳥肌が立った。そして、我慢の限界を迎えた。
「そこで……そこでしゃべらないで!」
悠馬が話すたびに、男の湿った吐息が胸の谷間に触れるせいで、くすぐったさを我慢できずに蘭は悠馬の後ろ髪を掴んで、自分の胸元から顔を引き離す。
くすぐったさと羞恥に、蘭の顔が赤く色づいている。
悠馬がおかしそうに笑い声を上げた。
「蘭さんのそういうところが、本当に好きですよ。嫌なことは嫌だと言ってくださいね」
悠馬の言葉に、蘭は小さく頷く。悠馬の手が蘭の前髪を梳く。慈しむように触れる男の指の感触に、蘭はゆるゆると吐息を吐く。
それが合図だったように、悠馬が再び唇を重ねてくる。
キスに応えると、乱れたバスローブの隙間から、長い指が忍び込んできた。敏感な胸の頂に、指の腹が触れて、もどかしいような微妙な疼きが、背筋を滑り落ちていった。
「ん、……ん……ぅ」
他人の指に触られたのは初めてで、痛いようなむず痒いような、なんとも言葉にできない感覚に、蘭は身を捩る。
淫らな刺激を受けて、胸の頂が赤く色づいて、立ちあがり始める。
その間にも、男の舌は淫らな動きで、蘭の唇の中を犯している。
酸欠に意識が朦朧としてくる。酸素を求めて、息継ぎするたびに、漏れる声は甘ったるくも淫らに聞こえて、自分の声だとは信じられない。
「ン……ん……ああ!」
小さな粒を摘まみ上げるように捻られた瞬間、痛みとも快感ともつかない衝撃に、蘭は悠馬の背中に縋りついた。
蘭のつたない抱擁に、悠馬が嬉しそうに笑った。唇が離れて、酸素を求めて蘭は大きく息を吸った。
「やばい。興奮でくらくらする」
身を起こした悠馬の言葉に、それは自分のセリフだと思った。
悠馬が蘭の体の上で、バスローブを脱いだ。服を着ていても体を鍛えていると思っていたが、実際に見る悠馬の体に蘭は圧倒される。
「筋肉すごっ」
無駄のない実質的な筋肉が全身を覆い、重厚なのにしなやかな印象を人に与える。
――まるで彫刻みたい。
見惚れるくらいにカッコいい体だと思った。思わず触れたくなって、蘭は男の体に手を這わせる。
肩から鎖骨、その下に続く腹筋に指を這わせた。自分の体とは違う男の硬く滑らかな皮膚の感触が不思議で、蘭はあちらこちらと撫でまわしてしまう。男の呼吸に合わせて肌が動く。鼓動が皮膚を震わせていた。
――悠馬の鼓動が速い。
心臓の鼓動がひときわ強く感じられる左胸に手のひらを押し当て、蘭はこの年下の男が言葉通りに興奮しているのがわかって、不思議と安堵する。
「そんな触り方しないで」
「あ、ごめん。嫌だった?」
「違う。煽られて、我慢がきかなくなりそう」
かぷりと耳朶を噛まれる。悠馬の表情から余裕が消えていた。
いきなりのことに首を竦めると、耳朶を舐められた。
「んあ……だめ……耳、耳は……」
「感じちゃう?」
ぞくりと背筋が震えるほどの甘い声が問うてくるのに、蘭は首を振る。
「くすぐったい!」
「蘭さん、それはね、感じてるってことだよ?」
ぴちゃぴちゃと濡れた音が耳元でする。耳朶を舐めしゃぶる男の舌の動きに、体の震えが止まらない。
「い、嫌なことは……言って……いいって……」
「うん、言ったね。でも、これは嫌なんじゃなくて、慣れてないだけでしょう? だったら、これが気持ちいいって覚えて……」
しつこく耳朶を嬲られ、右の乳房が掴まれた。男の指先で乳首を摘ままれ、こねられた。普段、あまり意識することのないその場所が、性感帯へと変えられていく。
指先で弾かれて、蘭の腰が跳ねた。
最初はただくすぐったいだけだった。それが悠馬の言う通りに、徐々に快感なのだと、体が認識し始める。
もどかしいような切ないような疼きが、腰のあたりから湧き上がってくる。
悠馬の唇が耳朶から離れて、蘭の首筋を唇で辿り、指で嬲られ赤く色づいた乳首が、男の口に銜えられた。
「や、あっ、あ、あああ」
びっくと体が跳ねて、蘭は足をばたつかせる。その動きを上手に利用した悠馬が、蘭の下着を下ろし、バスローブもはぎ取って裸にすると、足の間に体を割り込ませた。
敏感な先端に、ぬるついて熱っぽい感触が、まとわりつく。軽く歯で先端を挟まれて、舌で弾かれる。男の舌が飴でも舐るように、蘭の乳首を舌で転がして弄ぶ。
「ん、ん、悠……馬……」
肌が汗ばみ、体が緊張と弛緩を繰り返す。腿が引きつるように力が入って、挟み込んだ男の腰を締め付ける。
重なった下肢に、男の熱い欲望がずっと触れていた。蘭はおずおずとした手つきで、悠馬の下肢へと指を伸ばした。先ほどから足に触れる熱いものの存在を、確かめたかったのだ。
――何か……何か……やばい予感がする。
存在を主張するそれが何か薄々と察していた蘭は、意を決してそれを確かめる。
「蘭さん?」
先ほどはあえて見なかったものに触れる。熱く脈打つそれに触れて、一瞬気持ちが竦む。悠馬が驚きに蘭の名前を呼ぶ。
蘭はそれには答えずに、悠馬の形と大きさを確かめるように、そっと握った。
手の中でそれがびくりと跳ねて、さらに大きくなったような気がした。
予感が確信に変わる。
――いや、ちょっとこれは……。
手の中の存在に、蘭の喉がひくりと鳴る。
「あの、あのね……」
蘭は上目遣いで悠馬を見上げた。男がごくりと息を呑む。
――ここに来て、これを言うのはどうかと思うけど……。
「これは入らないと思うの」
蘭は恐る恐る悠馬の下肢へ視線を向けながら、そう告げる。蘭の手の中にある男の欲望は、大きく膨れ上り、先端はぬらぬらとした透明な先走りに濡れていた。
悠馬のそれは、大柄な体格に見合って、大きく立派だった。子どもの手首くらいの太さがある気がした。
蘭は自分の下腹部と、悠馬のそれを何度も見比べて、無理と決めつける。
悠馬も蘭に釣られるように、自分のものを見下ろした。一瞬だけ、二人の間の時が止まった気がした。次に動いたのは悠馬だった。
「蘭さん」
悠馬が顔を上げて、にこりと微笑んだ。微笑んでいるのに、その顔はひどく獰猛で、凶悪に見えて、蘭は咄嗟に手の中のものを離し、逃げるようにずり上がろうとした。けれど、それより早く悠馬の手が、蘭の足首を掴んだ。
「大丈夫です。ちゃんと濡らせば入ります」
そう請け負った男が、蘭の足首を持ち上げて、大きく開いた。
――その根拠は何だ!
そう問いたかった。けれど、次の悠馬の行動に、蘭はそれどころではなくなった。
「いや! ダメ! 悠馬!」
蘭の足の間に陣取った悠馬が、そこに顔を埋めた。
普段、秘められ、自分ですらまともに見たことのない場所に、男の顔が沈められている。
その淫猥な光景に、蘭はパニックになる。足をばたつかせて逃げようとしたが、足を悠馬の肩に担がれて、うまくいかなかった。
熱い吐息が秘所に触れて、胎の奥がカッと熱を持つ。悠馬の肉厚で長い舌が、蘭の秘所の合わせの形をねっとりなぞる。そのまま男の舌は、蘭の秘所の綴じ目に秘された花芯を探り当てた。
「やぁっ……!」
ぞわぞわとした感覚が、下肢から這い上がってくる。
濡れた舌先が、花芯の包皮を剥くと、音を立てて吸い付いた。
「やあぁあ!」
今まで感じたこともない大きな波のような快感が襲い、蘭は体をのけ反らせる。
卑猥な音を立てながら、悠馬の舌が花芯を執拗に弄ぶ。そのたびにじんと痺れにも似た鋭い快感が、つま先まで走り抜けていく。体が自分の意志とは関係なく、不随意に震えて、爪先が悠馬の肩の上で跳ね上がる。
「ん……っ……ふぅ……悠……ま……それ……いゃだ!」
歯を食いしばり、大きすぎる快感を堪えようとしたが、鼻先からは熱い吐息が漏れた。男の動きを制止するために動いた手は、まるでもっと快楽をくれて言わんばかりに、男の後頭部を逆にその場所に押さえつけるような動きを見せる。
「大丈夫だよ。蘭さん、気持ちいいことをしてるだけだよ」
「そこでしゃべっちゃダメ!」
濡れて蜜を溢れさせたその場所に、男の熱い吐息が触れる。敏感になったその場所は、たったそれだけの刺激にも堪えきれないと蜜を零れさせた。
「そのまま何も考えないで、気持ちよくなっててね」
悠馬の指が濡れた秘所を開き、長い舌が押し込まれる。濡れた粘膜同士が触れ合った。
大きな獣に食べられている。そう感じてしまえば、何故か余計に感じて、蘭は体をくねらせる。
粘着質な水音が、下肢から聞こえてきた。その音があまりに嫌らしく聞こえて、蘭は思わず自分の耳を両手で塞ぐ。しかし、そんなことをしても意味はなかった。男が舌を蠢かすたびに、蜜音は大きくなり、同時に蘭の快感も煽られる。
蜜口で蠢く男の舌の感触に、柔らかな内腿が引っ切り無しに震えが走る。
抵抗がなくなったことで、悠馬はより大胆に動き出す。
彼の唾液と蘭の愛液が混じったものを指に纏わせて、ぐちゅりと音を立て蘭の秘所に潜り込ませた。