年下カリスマ上司の独占欲強めな求愛に翻弄されています!?

書籍情報

年下カリスマ上司の独占欲強めな求愛に翻弄されています!?


著者:奏多
イラスト:北沢きょう
発売日:2022年 11月25日
定価:630円+税

大手総合商社を退職したあと、なかなか次の職が決まらない七生。
そんなとき兄から、自分の会社の営業補佐として働かないか、と持ちかけられる。
そこで七生は上司となる稜月と出会う。稜月の女ったらしな一面を知るも、仕事への向き合い方には尊敬を抱くようになっていく――。
入社して数日が過ぎた頃、七生は稜月から衝撃の事実を聞かされた。
「……覚えてない? 一晩中、愛し合った……六年前のこと」
だが、当時の彼とはまるで別人みたいな今の稜月。
稜月が遊び人であることには、なにやら事情があるようで……?

【人物紹介】

芳本七生(よしもと ななお)
大手総合商社を退職した29歳。
面倒見も良く、明るい性格をしており、仕事では真面目で完璧主義な一面も。
兄の会社の営業補佐として働くことになったのだが……!?

蓼科稜月(たてしな いつき)
七生が補佐をする26歳営業部課長。
仕事に対してストイックに向き合う辣腕上司である。
女ったらしで遊び人のように見えるが、実は……。

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【試し読み】

 都心の夜景を一望できる高層マンション――。
 ひとりで住むには広すぎて、課長レベルでは手に入らないような、豪奢な調度品に溢れる高級マンションが、稜月の住まいだった。
 ――それが、あなたができる……責任ある仕事だろう?
 あの後、巴が仕事を伝えに電話をかけ、資料庫にやってきた。
 トラブルが発生したということで、稜月はシステム部に駆り出されたのだ。
 営業と企画のプロだと言われている彼なのに、システム部でもお手上げの開発中のサーバートラブルを、プログラムを見ただけでバグを指摘して、改善案を伝授したらしい。
 システムエンジニアとしても有能な彼は、ひとりで何役もできる強者だった。
 戻ってきた時、すでに終業の時刻で、そそくさと帰ろうとした七生の手は、ぐいと稜月に引かれた。どこか必死に、そして詰るような視線を向けられる。
 ――今日は朝まで帰さない。
 幸生が怒るからと窘めてみると、彼はスマホで幸生に電話をかけた。
 ――今日は、七生さんを朝まで帰しませんので。
 まるで誘拐犯かのように一方的に宣言する。
 ――もし邪魔だてするのなら、すべての仕事から俺は引きます。
 彼の覚悟は本物で、誰もが暴君の決定に従うしかなかった。
 そして――。
 どこか閑散としたリビングから続く寝室では、あられもない七生の声が響いていた。
「は、あぁんっ、ああっ」
 ベッドの上には、全裸の七生がいる。
 その肌には、つい今し方つけられた、執着の赤い華がたくさん咲いていた。
 七生の両足は大きく開かれ、その間には服を着たままの稜月が顔を埋めていた。
 一心不乱に溢れる蜜を啜っている。
「あ、んん、だめっ、イク、イっちゃう……!」
 やがて七生の足が揺れ、力が込められた足先がきゅっと丸まった。
「久しぶりの蜜……吸っただけでイッたの? 相変わらず、感じやすいね、七生さん」
 うっとりとした顔が、羞恥に頬を熱くさせる七生に向けられた。
 そんなところに口をつけているのに、稜月は本当に嬉しそうで、それがまた七生の身体を昂らせた。
「でも、まだやめないよ。あぁ、吸い取ったのに、また蜜がこぼれてる。そんなに気持ちよかったんだね。いいよ、また気持ちよくなって。俺に蜜をちょうだい。んん……」
 熱い舌で震える花園を掻き回して蜜をこそぎ取り、じゅるじゅると音をたてて吸引する。
 嬉しそうな顔で飲み干した後、まだほしいと忙しく舌を動かし、吸い立てる。
「あぁ……」
 淫猥な光景に、くらくらと目眩がしてくる。
 恋愛を必要としない恋人ごっこ――六年前にも経験済みだったはずなのに、なぜか今は、この状況に心が痛む。
 乗り気ではないのに身体は自然に快感を拾って昂り、稜月との情事に興奮している。
 ずっと彼とこうしたかった気分にすらなってくる。
 仕事にはストイックな、やり手の年下上司――。
 その彼にこんな奉仕をさせておいて、もっとしてほしいとよがる自分。
 酒を飲めばよかった。そうすれば羞恥心が、いくらかは薄れたはずだ。
「覚えてる……? 昔もここを舐めてると、七生さんは気持ちいいってすごく喜んだ。俺に教えてくれたんだよ、あなたがどうすれば感じるのか。まだあなた好みかな」
「……っ」
「特に、ここにある……この慎ましやかな粒を、舌で皮を剝いてあげると……」
「――ひゃん!?」
「ふふ。今も弱いんだね。ああ、赤くぷっくりしてきた。本当に可愛いなあ」
 生き物のようにくねった舌先が、ちろちろと粒を揺らす。びりびりとした強い刺激が身体を襲い、七生は稜月の頭を挟みこんだ足をがくがくと揺らした。
 稜月はそれだけで終わらせず、蜜をこぼして収縮している蜜口から指を差し込んできた。
 久しぶりの異物に、引き攣った息を繰り返したが、不思議と怖くはない。
 ねっとりとした舌で花園の表面を撫でられながら、指はゆっくりと抽送を始めた。
「や、ぁん、あぁ……」
「きゅうきゅうして締めつけてくるね。……俺を狂わせるほど気持ちよくさせたここに、あれから何人の男を受け入れた? 何人の男があなたの中でイッた?」
 燃えるような熱を孕んだ灰褐色の瞳が、じっと七生を見つめている。
「いない、そんなの……」
「本当に? こんなに男を誘う、たまらない身体をしていて」
「いない……あなたが、最後で……」
「だったら、俺と一緒だね」
 稜月は嬉しそうに笑うと、指の抽送を激しくさせた。
 くぷくぷと蜜が溢れる音がする。
「聞こえる? 六年分の蜜……涸れないでいてくれたね」
「ぁ、ん……」
「思い出して。六年前、こうやって口でも指でもあなたを愛したこと」
「……っ」
「思い出して、七生さん。俺が全力で、あなたを愛したあの夜のこと」
 稜月の愛撫にさらなる熱が籠もる。
「なにひとつ、昔と変わっていないはずだ。俺の愛し方は……」
 切なげにそう言うと、指を動かしながら七生の太股に舌を這わせた。
 恍惚とした顔で柔らかな肌に触れ、時折妖艶な流し目を寄越す。
 純と不純が入り混ざった彼の表情を見ているだけで、ぞくぞくする。
「は、ぁ……」
 七生の喘ぎ声に応じるように、蜜壷を抜き差しする指の動きを変えられ、熱い目をした稜月と見つめ合ったまま、再び軽く爆ぜてしまう。
 余韻に浸りつつ微笑む七生を見て、稜月は本当に嬉しそうに頬を緩めると、急に大人びた顔をしながら服を脱ぎ始めた。
 露わになる身体の輪郭は、れっきとした大人の男のものだ。
 ほどよい筋肉。均整がとれた精悍な肉体――噎せ返る色香に心拍数が上がる。
 この身体に、他の女が唇を落としたと思うと怒りにも似た感情がわき上がった。
 ……そんな独占欲、持っても仕方がないのに。
 七生が気を落ち着かせている間に、稜月は全裸になったようだ。
 ぎしりと音をたてて、七生の横に身体を寄り添わせ、七生を抱きしめる。
 しっとりと、自分の肌に馴染むような感触に、感嘆の息が漏れてしまう。
 触れ合っているだけで安心できるくらい、肌を重ねたのだと思うと、稜月がたまらなく愛おしくなり、七生も稜月に抱きついた。
 どちらからともなく唇を寄せ、舌を絡ませ合う。
 優しいキスでありながら、七生の官能を煽るものでもあった。
 キスの合間に七生の声が漏れ始めると、稜月はキスをしたまま優しく七生の後頭部を撫で、足を絡めてくる。
 自分本位のセックスをする元彼には感じたことがない、あまりに穏やかで至福の時間。
(彼が……恋人ならいいのに)
 恋を恐れて拒みながら、稜月との恋に憧れる。
 永遠の愛を信じさせるようなセックスを教えたのは自分なのに、彼がこの先、こうやって他の女を抱くのがとても嫌だと思った。それならEDのままでいてほしいとすら思う。
 なんて身勝手な女だろう。
 心を通わせる前に身体で縛り、そして傷つけてしまった相手の幸せを、素直に願うことができないなんて。
「七生さん、俺のことだけを考えて。恋人――だろう? こうしている間は」
 泣き出しそうな稜月の微笑みに、胸が締めつけられた。
 彼にとって自分は親鳥のようなものだろう。初体験の相手に抱く思慕の情を、恋慕だと思いたいだけなのだ。愛を持ってセックスをする――そう教えたのは自分だ。
「そうね」
 同意をすると、稜月はさらに足を絡みつけてくる。
 下腹部に感じる熱を持った硬いもの。
 自分は男だと主張しているかの如きそれは、七生の肌を滑る。
 七生は手を伸ばして、稜月の剛直に触れてみた。
 避妊具をつけていたが、とても熱く硬かった。
 逞しい……もうひとりの稜月だ。
 稜月は濡れた目で七生を見つめた。
「俺、男になっている?」
「男だよ、最初から、あなたは」
「だったら……名前で呼んで。恋人として愛し合った、昔のように」
 灰褐色の瞳が切なく揺れる。
「稜月って、呼んでほしい」
「稜月……」
 口に出すと抵抗がなかった。六年前、この名前を何度も口にしたせいなのか。
「もう一度」
「稜月」
 すると稜月の唇が震え、その目は嬉しそうに細められた。
 そのまま彼は七生の頬に、頬ずりをする。
「俺の……愛する……七生さん」
 ああ、胸が締めつけられるほど彼が愛おしい。
 母性本能が全開になった七生は、彼の剛直を包む手をゆっくり動かしてみた。
「は……ぁ……」
 とろりとした目がさらに細められ、半開きになった稜月の口から、悩ましい息が漏れる。
 色気をダダ漏れにして感じる顔は、七生を昂らせた。
 もっと稜月の色っぽい顔が見たくて、硬さを増すそれを扱いていたら、稜月の手が七生の秘処に忍び、蜜口から再び指を差し込まれた。
「とろとろだよ、七生さん。俺のを触って……興奮してくれたの?」
 その眼差しは挑発的で、どこか意地悪だ。
 返事をしないで稜月の剛直をリズミカルに扱くと、喘ぎ声を漏らす稜月もまた、その愛撫のリズムに応じて、抽送の動きを変えてくる。
 まるでもう繋がったかのようだ。
 快感を訴えるふたりの声が荒くなると、絡み合う視線もまた切羽詰ったものとなる。
 性急にキスを求め合い、互いの敏感な部分を愛撫する手も激しくなる。
 獰猛に舌が絡み、唾液で濡れた舌を吸い合う。
 ふたりの身体が半回転して、正常位になると稜月は掠れた声で言った。
「七生さん……挿るよ。あなたの……中に」
 苦しげな息遣いのもと、蜜口から埋め込まれた稜月の剛直は、猛々しいまま七生の中を擦り上げて入ってくる。異物に内部を蹂躙されるような恐れと、熱い稜月を体内で感じ取れる喜悦がない交ぜとなり、七生の息が浅くなる。
 そんな七生の顔にキスの雨を降らせながら、ずぅんと大きく腰を入れると、奥にまで稜月が届いた。仰け反って離れようとする七生を強く引き留めながら、稜月は七生の額に自分のそれをこつんとぶつけると、唇が触れるような至近距離で、乱れた呼吸を繰り返す。
「七生さん、だ……」
 伏し目がちの稜月の睫毛が震え、感嘆の声が漏れ聞こえる。
「俺……七生さんの中にいる」
 ゆっくりと、その目が開かれる。
 とろりとしているのに、鋭さをも内在させた灰褐色の瞳が、七生を捕らえる。
「好き、です……。七生さん……」
 心臓を鷲掴みにされた心地だった。
 つらそうに、しかしどこか嬉しそうに稜月は笑った。
「今は、恋人です。だから俺……何度も言いますから。たとえあなたが恋をしたくなくても、恋をしたくなるくらい、いや……俺のことを好きになってくれるくらい」
 胸が、苦しい。
「好きだから、抱いているんです。好きじゃない女は抱けません。好きだから……幸せで、好きだから、切なくて……俺……」
 稜月は片手で顔を覆ったが、片目からは涙が溢れていた。
(どうして泣くの? 二度目のこの関係を求めたのは……あなたでしょう? ねぇ、それは……ふり、なの? そこまでしなくて……いいんだよ?)
 胸が締めつけられそうな七生も、目から涙がこぼれた。
「今度こそ、俺を……見てください」
 そして七生を見つめたまま、ゆっくりと抽送を始めた。
「あ、ああ……」
 中を擦られるたびに、ざわざわとした快感の波が強く押し寄せてくる。
 それと同時に七生の中の稜月が、擦れるたびに質量を増していき、自分を忘れるなと存在感を示していく。
「い、つき……」
「なんですか?」
 七生の首に這わせられる舌。
「ぁ……それ、奥……」
「ふふ、きゅうきゅう締めつけて。六年ぶり復活劇をゆっくり楽しませてくれないようだ。いいよ、俺は……七生さんのためにいるんだから」
 稜月は腰を回しながら、奥を貫いてくる。
 七生が悲鳴にも似た声を上げて乱れると、嬉しそうに律動を早めた。
「俺を……思い出して。今度こそ……俺を、身代わりではなく……」
 やがて彼にも余裕がなくなり、七生の唇を性急に求めながら、ふたりで快楽の頂点を目指して駆け上る。卑猥な水音が濃厚な粘着質の音へと変わり、結合部分から垂れたふたりの淫汁がシーツを濡らしていく。
「稜月、いつき……っ」
 稜月とのセックスはこんなにも心も体も満たされるものだったのか。
 それを自分はすでに経験し、稜月のことを忘れていたというのか。
 好きになってみたい。
 どんな女をも虜にしてしまう彼を、せめて情交の間だけでも。
 独占してみたい――。
 それは、初めて生まれた感覚だった。
 元彼とは、好きだからセックスをしていても、セックスをしている時に好きだと思わなかった。好きだと思う前に、行為が終わってしまっているせいもある。
 いつしか、セックスは義務になっていた。
 だからこそ稜月に、愛のあるセックスを教えていたのだろう。
 そう、これは自分の教えの成果で――。
(なんだろう、この気持ち……)
 身体に灯った熱がじんわりと広がっていくように、心にも切なくてたまらないものがじんわりと広がって、なにかの輪郭を持とうとしている。
「あっ、ああっ、イク、イっちゃう、稜月、いつ……!」
 頭がおかしくなりそうなほど、強烈な波が七生を襲う。
「七生さん、一緒に。一緒にイクよ。あなたと、どこまでも一緒に……!」
 そして――暴虐的な快感の奔流が、七生を呑み込んだ。

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