ケダモノ御曹司の独占欲 ~政略結婚からはじまる淫靡な溺愛~

書籍情報


【創刊第一弾!】惚れさせてやるから覚悟しておけ

ケダモノ御曹司の独占欲 ~政略結婚からはじまる淫靡な溺愛~

著者:白雪優愛
イラスト:藤浪まり
発売日:2020年1月24日
定価:540円+税

家を出て大企業で働く西浜愛美はある日、傾きかけた実家を立て直すための政略結婚を母から言いつけられる。
昔から家のための利用価値を教え込まれて育てられてきた愛美は当然のように受け入れるが、顔を合わせた結婚相手は愛美の働く会社の御曹司、部長の滝本だった。
あっという間に始まってしまった同居生活。この結婚は家同士の利害関係のものだから、一線を超えるつもりなんてなかったのに……!?
「そんな表情で俺を見つめるな。我慢できなくなる」
初めて触れた男性の身体に、愛美の官能への興味が刺激されて――。


【人物紹介】

西浜愛美(にしはままなみ)
TVAエネルギー株式会社の従業員。
傾きかけた実家を立て直すための政略結婚を母から言いつけられる。
その相手は、自分の上司である拓海で……!?

滝本拓海(たきもとたくみ)
TVAエネルギー株式会社の部長。
ルックスもスタイルも家柄も良く、能力も高い。
実は愛美に対して秘められた想いが……?

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【試し読み】

「愛美……」

 耳元で名前を囁かれ、ぴくんと反応する。
 反応を窺うような拓海のゆっくりとした手つきは、次第に無骨さを増していった。形が変わるほどに胸を揉み込まれ、ときおり敏感になった先端を掠める彼の手に翻弄されて、だんだんと愛美の思考は快感に侵されていく。

「んぁ、ああっ」

 指の間からはみ出した頂点を、拓海の舌が擦った。
 既に尖りを見せていた先端を丁寧に舐め転がされると、これまで以上の刺激が愛美を襲い、ぞくぞくするような快感が背筋を駆け抜ける。

「んっ……あぁ……」

 抑えようとしても、はしたない声が漏れてしまう。むしろ、意識することでかえって敏感になっていくようだった。

「可愛らしい反応だ……。声、我慢しなくていいから」
「そんなこと、ん、あっ……」

 恥じらう愛美のぷっくりと立ち上がった乳頭を、拓海が口に含む。そのまま舐め転がされることで与えられる刺激はもちろん、胸に吸い付く拓海の姿に、身体の奥から甘い疼きが膨らんでくるのを感じる。
 残った理性がすっかりと溶かされ、快楽だけが残っていった。
 従順な身体からはそれを表すように愛液が溢れ出し、下着を濡らしているのがわかる。それを隠そうとしてか、あるいは刺激を求めてか、愛美はきゅっと脚を閉じた。

「どうしたんだ?」

 瞳を覗き込んでくる拓海の表情は、まるで愛美の気持ちを見透かしているかのようだった。
 彼は普段見せないような、男性的な笑みを浮かべている。会社でのクールな彼とは違う、セクシーな顔つき。
 誰にでも見せるわけではない拓海の笑みが、愛美の胸をさらに高鳴らせた。
 今起こっている出来事は、淡々と進んでいった結婚準備から考えると、明らかな急展開だ。
 けれど、相手が上司でもある拓海で、知っている相手だったこと。初めてのお姫様抱っこに驚いてドキドキして、なんだか現実味がなかったこと。そして拓海の愛撫がとても丁寧で、突然ではあっても愛美を想っていることが伝わってくることから、抵抗感はなかった。
 ただ、一人でするのとはまるで違う初めての快感と、急接近した拓海の魅力に溺れてしまいそうで怖くなった。
 そんな愛美の恐怖を和らげるように、拓海の手が身体を撫でてくる。
 柔らかな笑みを浮かべた彼の瞳には切実さが浮かんでおり、愛美を求めてくれているのが見て取れた。
 艷っぽい顔つきの拓海から、目が離せない。
 愛美にだけ見せる、彼の男としての表情に、もう逃れられないほど惹かれてしまうのを意識した。
 胸からお腹へと伸びた手がそのまま下に身に着けていた衣服を脱がせてしまう。愛美は半ば無意識に腰を上げていた。
 そして彼の手が、残された最後の一枚、下着へとかかる。
 彼にすべてを見られてしまうことを意識してしまい、愛美の足がきゅっと閉じると、拓海は脚を撫でながら声をかけてきた。

「愛美。脚、開いて」

 指先が腿裏を撫でてくる。くすぐったいようなその動きも、熱に侵された今の愛美には、快感を覚えるのに十分なものだった。

「う……」
「愛美の恥ずかしいところ、俺に見せて」

 拓海の言葉は尚更愛美の羞恥を煽ったが、同時に彼に蕩かされることに対する期待感すら煽っていた。
 彼の手が軽い力で脚を開かせようとしたのにあわせて、愛美は脚の力を抜く。拓海の手によって開かれたそこに彼の目が向くと、恥ずかしさとともに疼きが湧き上がってきた。

「もうこんなに濡らしてる……。期待してたか」
「うぅっ……」

 反論できずに小さく呻くと、拓海の手がするすると下着を脱がせてしまう。
 誰にも見せたことのない秘められた部分が、拓海によって明かされていく。

「十分なくらい濡れてるな……ほら」
「んぅっ……」

 拓海は指先で割れ目をなで上げながら、溢れる蜜を掬い取った。
 触れられたことで湧き上がる恥ずかしさと快感に悶えている間に、拓海はその内側へと慎重に指を差し込んでくる。

「んぁっ! あっ……」

 初めて、他人の一部が内側へと入ってくる感覚。指一本ではあるが、身体を割り開かれる感覚に、愛美の身体に力が入る。

「すごくきついな……。指をこんなに咥え込むなんて……愛美?」
 そこで気づいた拓海が、一度指を引き抜いた。そしてまっすぐに愛美を見つめた。
「あぁ……」

 拓海のその様子から、経験がないことがバレたのだとわかった。この歳で経験がないだなんて、きっと呆れられてしまうかもしれない。愛美は、そんな思いから思わず両手で顔を覆おうとする。
 その腕をそっと掴み、拓海が優しくキスをしてきた。

「愛美、必ず幸せにするから」

 甘さを響かせたその声に顔を上げると、拓海の柔らかく細めた瞳と視線が絡む。
 それは、愛美の心の中にある不安を解かすのに十分だった。

「あっ、拓海さん、そんなとこ……」

 拓海は次に、蜜口へとキスをする。
 そして彼の舌が、割れ目を押し入って中に沈んでいった。

「あっ、ん、中、あぅ……」
「ゆっくりほぐしていくから、ちゃんと感じて」
「中に……舌が、んぁっ」

 拓海の舌は膣内に侵入し、その襞を優しく舐め回してくる。
 指よりも柔らかなその刺激が、まだものを受け入れたことのない内側へと、丁寧に準備を促していく。

「あっ、んあぁ……」

 拓海が自分の秘部へと埋まり、愛撫されている。気持ちよさに加えてその事実で、愛美の性感はさらに高まっていった。

「あんっ、あぁぁっ……」

 はしたない声が漏れてしまい、きゅっと唇を引き結ぶ。全身に力を込めると、けれどかえって快感が膨らんで、小さく身をよじった。

「もっと感じて、いやらしい姿を見せてくれ」
「あっ、やぁっ……」

 蜜口から舌を引き抜きそう言った拓海は、その上で膨らんでいた敏感な肉芽へと舌を這わせた。

「あぁっ、んあぁぁっ……!」

 快感のあまり嬌声を上げた愛美だったが、拓海の舌がさらに花芯を攻め始めると、耐えることもできずかき乱されてしまう。

「んあぁっ、あっ、ダメ……!」

 一番敏感な場所への愛撫で、お腹の中の熱が徐々に膨らんでいくのがわかった。それを感じ取った拓海は、そのまま淫芽に吸い付いてくる。

「あ、あぁ、んあぁぁぁっ……!」

 吸われては舐られることを繰り返され、容赦なく流し込まれた快楽に愛美は身体を大きく跳ねさせて達した。

「はぁっ……はぁ、あぁ……」

 弾けた熱で乱れた呼吸を整えながら、溺れそうな気持ちよさの余韻とともに顔から火が出るほどの恥ずかしさを感じていた。
 拓海の舌で、達してしまった。
 想像を遥かに超える快感そのものと、それを拓海に与えられたという羞恥。その奔流に飲まれ、頭が働かない。
 無意識に脚を閉じそうになるが、彼の顔がしっかりと脚の間に入っているため、それもできない。

「可愛いところ、もっと見せてくれ」
「あっ、んぁっ……!」

 拓海は再びその指を割れ目へと忍び込ませてくる。
 先程よりは幾分スムーズに指を受け入れたものの、まだその中は狭い。
 彼の指はそこを慎重に広げながら、ひくつく襞を愛撫してくる。
 まだ余韻の覚めやらない中での愛撫で、愛美は再び快楽の波に飲まれていった。

「そんなに、されたら……っん、あぁっ……!」
「愛美……そんな反応されたら、我慢できるはずないだろう?」

 優しい声の中に混じる、欲望の色。
 彼に求められている。いつもは冷静な上司であり、社内でも評判の拓海が、女としての自分を求めている。
 それを意識すると、愛美も悪い気はしない。それどころか、身体の方は大きく喜んでいるのがわかった。

「あぁ……ああっ!」

 内側をほぐしながら、拓海は花芯も丁寧に愛撫をしていく。
 自分が今、彼を迎え入れるための準備をしているという事実と、とめどなく与えられる刺激に愛美は何度も高められていった。

「拓海さん、ん、あぁっ……」

 ようやく、一度解放された愛美は拓海へと目を向け、息を呑んだ。
 全裸の拓海は引き締まった肉体をしており、スーツの上から見るよりも、ずっと男らしさを感じさせた。それは風呂上がりの彼を見たときから感じていたことだったが、バスタオルを取り去った彼のタオルの上からではわからなかった……いや、そのときは、こんな風にはなっていなかった。
 自分の身体に触れることで、拓海はこんなに大きくしたのだ。そう思うと、愛美のお腹の奥がきゅんと疼いた。
(あれが、自分の中に入ってくる……)
 拓海の雄竿に目を奪われながら、愛美はつばを飲み込んだ。あんなものを挿れられたら、どうなってしまうのだろう。
 その期待を感じ取ったのか、拓海は愛美の脚を優しく開かせると、その先端を入り口へとあてがった。
 硬く、熱い感触。同じくらい熱い視線で愛美を見つめる、男の顔をした拓海に、小さく頷いてみせた。
 拓海のものが、ゆっくりと入ってくる。
 気遣うように慎重に、しかししっかりと奥へと進めていく。十分に濡らされ、ほぐされていたことで、愛美の身体はスムーズに雄茎を迎え入れることができていた。
 初めて受け入れる男のものに身体が喜悦を覚え、快感を送り込んでくる。

「んっ、あ、ああぁあっ……!」

 たくましく立派な雄竿で体内を押し広げられる痛み以上に、襞を擦られ受け入れる快感で、愛美は達してしまっていた。

「愛美の中、すごく締め付けてくる……」

 拓海は初めて男を受け入れている愛美をいたわるように、頬を優しく撫でてきた。
 彼の大きく、少し硬い男の手に撫でられると、安堵感が心に広がっていくようだった。

「あっ……んっ……」

 拓海のものが奥まで届く。自分の中に、彼がいる。上司と部下ではありえない、男女のつながり。
 愛美は改めて、彼と夫婦になったのだと感じた。

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