
悪役令嬢に転生したら、ループ2回目の人生で最推し王太子から溺愛されています!?
著者:市尾彩佳
イラスト:コトハ
発売日:2026年 8月28日
定価:720円+税
日本で乙女ゲームにハマっていた主人公は、悪役令嬢エヴァンジェリンとして転生していた!
嫉妬深く聖女に嫌がらせをし、無知ゆえに魔王復活に加担した罪で処刑される運命を持ったエヴァンジェリンに。
しかも、悪役令嬢のエヴァンジェリンが悪事を働かないと世界が滅亡するという理不尽な展開の世界でもあった。
エヴァンジェリンは、前世の記憶とゲーム知識で運命を変えようと奮闘するが――。
気づけばエヴァンジェリンとして二度目のループに入っていて!?
しかも、今回の人生ではなぜか婚約者であるアーサーを筆頭とした聖女パーティーから魔物退治の助けを求められることに。
魔物退治後、魔力回復のためには恋愛イベントを発生させる必要があるようで……。
「ね、こっち向いて。キスしたい」
全年齢乙女ゲームのはずが、最推しの王太子アーサーから甘々に溺愛されてしまう――!?
【人物紹介】
エヴァンジェリン・グリーブス
公爵令嬢でアーサーの婚約者。ゲーム内では悪役令嬢。
高飛車を装っているが、小心者でツッコミ体質。
エヴァンジェリンとしても二度目の人生を歩むことになり――!?
アーサー
王太子。聖女パーティーではリーダーを務める。
次代の為政者らしい威厳のある言動をするが、仲間相手にはくだけた様子も見える。
なぜか悪役令嬢であるエヴァンジェリンに助けを求めてきて……?
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*取り扱いサイトは、各書店に掲載され次第、更新されます。
【試し読み】
――なんて考えていたら、エヴァンジェリン(あたし)の悪役らしい(?)豊満な胸にむにゅっと手の感触が。
あたしは焦ってその手を押し返そうとした。
「殿下! このようなところで何をなさるのです!?」
叫んだけど、小声でね。わざわざ大声でまだ気付いていない人にまでアーサーの不埒な行為を周知する趣味はありません。
アーサーは胸をもみもみする手はそのままに、困惑した声を返してきた。
「こんな場所って……ここ、馬車の中だよ?」
その言葉にはっとして周囲を見れば、そこは見覚えのあるド・ピンクなヤリ部屋――じゃなくて、一面ベッドの馬車の中。
あれ? いつの間に??
「深く考え込んでたよね。何度声をかけても反応がなかったから、耳が聞こえなくなったのかと思って心配したよ」
「だからってこういうことをなさるのはいかがなものかと思いますが」
「気にしない気にしない。いつもしてることじゃないか」
背後からもう一つ手を伸ばしてきて、両手でエヴァンジェリン(あたし)の胸をもみしだく。
「今日も魔力をたくさん使っただろう? さっさと回復してゆっくり休もう」
「言い方!」
思わずツッコミしてしまい、慌てて手で口をふさぐ。
公爵令嬢にあるまじき口をきいてしまったけれど、アーサーは特に気にすることなく両胸をむにゅうと鷲づかんだ。
「え? 何? 早く魔力を回復したいって?」
なんでそんなことを言うのかわからないまま視線を胸元に落とせば、口をふさぐために上げた腕がアーサーの手を抱き込んでしまっている。
「ち! 違うのこれは……!」
腕を勢いよく前に突き出しながら、あたしは他意のないことを主張する。
アーサーはあたしの胸をつかんだまま、「くっく」と笑って身体を揺らした。
「エヴィはたまに貴族の女性らしくない言葉を使うよね? 『あたし』とかさ」
あたしはどきっとする。二つの理由で。
一つは言葉遣いのこと。令嬢言葉が苦なわけじゃないけど、ノリで日本人だったときの言葉遣いが出ちゃうんだよね。今まで何も言われなかったから気付かれてないと思ってたんだけど、スルーしてただけのようだ。
と、もう一つ。
エヴィって何よエヴィって! 急に愛称名付けるのやめてよね! 心臓に悪いじゃない!!
こっちのがインパクトありすぎ。どぎまぎしちゃって言葉が出てこない。
「赤くなってる。かわいい」
背後からあたしの肩ごしに顔を覗き込んできて言う。
かわいいって言うのもヤメテ! 真に受けちゃうじゃないの!
「ね、こっち向いて。キスしたい」
エロい声でそういうこと言うのもヤメテ! 腰が砕ける!
逆に顔をそむけてやると、思案気なつぶやきが後ろから聞こえてきた。
「この体勢は胸をもみやすいけど、キスはしにくいな」
お願いだからイケメンボイスで胸をもむとか言わないで……!
精神的なダメージを連続してくらってツラい。
とか思ってたら、アーサーの巧みな手さばきで仰向けにころんと転がされた。
馬車の中一面ベッドだし、背中を手で支えてくれたから痛みも衝撃もなかったんだけど、いきなりされるとビックリするからやめてよ! ――と叫ぶ間もなく、アーサーが覆いかぶさってくる。
「~~~~~!!」
上から迫ってくるイケメンのドアップに、あたしは声なき悲鳴を上げた。
そんなあたしをおもしろげに見下ろしながら、納得したような口調で言う。
「うん。総合的に見て、この体勢が一番ヤりやすい」
ヤりやすいって何よヤりやすいって! あたしたちまだヤッてないでしょ!? いやヤる予定なんてないけど!
なんて心の中で叫んでいたら、アーサーがあたしのドレスの広い襟ぐりをつかんでぐっと引き下ろす。エヴァンジェリン(あたし)の豊満な胸がドレスの中からプルンと飛び出した。
「な――にをなさるの?」
叫びかけたあたしは、両腕で胸を隠しながら慌てて声を落とす。素の口調は使わない。だって、そっちの口調のほうが好きって言われたのに使い続けたら、なんだか媚びてるような感じがして。
あたしを囲い込む腕から逃れ、自分の両腕で胸を隠しながら(デッカいのでほとんど隠せてないケド)アーサーを睨む。
だというのに、アーサーは目を細めて微笑ましげな顔をした。切なげにも見えるその表情に、あたしの胸はきゅんとする。
あ、今魔力がちょっと回復した。
――って、この状況でなんでそんな表情?
魔力回復の合間に、アーサーは時折こんな顔をする。何か言いたげでもあるのに、尋ねてもはぐらかされる。そのくせ今みたいに謎なタイミングでその表情をされてしまうからもやっとする。
あたしはむぅっとしてアーサーを見る。それに気付いたアーサーはくすっと笑って言った。
「この馬車には【防音】の魔法がかかっているから、外に声が漏れる心配はまったくないんだよ」
実は前から何度もそう言われているけど、あたしには本当かどうか確かめられない。――あれ? もしかして魔法で確かめられたりする?
襟ぐりの中に胸を仕舞おうと四苦八苦しながら考え込む。このメロン、いや襟ぐりのほうか。ぽろりするときは簡単なのに仕舞うのは大変。できるだけ見られないよう、でもアーサーに警戒しながら、なんとか片方襟ぐりの中に収める。
と、視界の端に動くものが見えてとっさにそちらを見たら、アーサーが腕をクロスさせて自分のシャツの裾をつかみ、まくり上げようとしているところだった。
「なっ! なな何シャツを脱ごうとしてるのよ!?」
声を落としぎみにあたしは叫ぶ。
アーサーは手を止め、こっちを見てきょとんとした。
「え? 君ばかり脱がすのでは不公平だから?」
「だからって脱ぐことないでしょうが!」
うっかり大声を出してしまう。慌てて口を押さえ、気を落ち着けてから、小声で言った。
「脱がさなきゃいいのよ。そしたら脱ぐ必要なくなるわ」
アーサーは困ったような笑みを浮かべた。
「でも私は脱ぎたいんだ」
「待っ……!」
止める間もなく、アーサーはシャツを豪快にまくり上げ、頭から引き抜く。
「一緒に訓練している近衛騎士たちに、脱いだらイチコロだって言われたんだけど、どうかな?」
言いながら力こぶを作って見せる。
そんなアーサーの上半身を目の当たりにして、あたしはひゅっと息を呑んだ。
なにこの「脱いだらスゴイんです」は!
爽やかでいて甘い顔(マスク)に、それに似合う細身の身体――と思いきや、シャツの下から出てきたのは筋肉でパンパンに張った肩。それから厚い胸板にシックスパック、逆三角形を形作る上で重要な細く引きしまった腰! そして健康的な小麦色!
後光が差しているみたいに眩しーい!
あたしはぽろりとさせた片胸を隠すという間抜けな格好のまま、のけぞってアーサーから目をそらす。
――なんてことをしていたら、またもやころんとベッドの上に転がされてしまった。
せっかくしまった片方のメロンをまたぽろりとされてしまって、慌てて隠そうとした手は捕まえられてベッドに縫い止められてしまう。しかも強く拘束されている感じじゃないのに、暴れてもびくともしない。さすが大剣を軽々と振り回す男! って、褒めてる場合じゃない!
こっちは胸を見られて大慌てなのに、アーサーは舌なめずりしそうな笑みを浮かべてあたしの胸をしげしげと見下ろしてくる。
「横に垂れながらも丸みを失わない、乳首もつんと上を向いた素晴らしい胸だ」
ツッコミ所満載のアーサーに疲れて、あたしは令嬢言葉をあきらめた。
「そんな称賛嬉しくないから」
「今みたいな打てば響くようなその返しも好きなんだ。小気味よくって、君らしさが垣間見えるというか」
「――」
胸がきゅんとうずいて、あたしは言葉を失った。
そんなふうに言われると、エヴァンジェリンじゃなくてあたし自身が好きだって言っているように聞こえて困る。
――んだけど、その前に。
両手でむにむにとあたしの生胸をもんできたアーサーを小声で怒鳴りつけた。
「だから何すんの!? あたしたちただの婚約者でしょ!」
解放された両手で彼の手を押し退けようとしたけれど、やっぱりびくともしない。
あたしの抵抗を無視して、アーサーはため息をつきながらむにむにを続けた。
「ただの婚約者って、つれないこと言うなぁ。散々愛を伝えてきたつもりなんだけど、まだ足らない?」
ため息まじりのむにむににかちんときたけど、胸から生まれる快楽に身体がじんとしびれ、伝えられた言葉に感じちゃう。
「んっ、はぁ……んんっ」
うっかり声が出ちゃって慌てて口を押さえたんだけど、アーサーにはやっぱり聞かれてて、見下ろしてくる彼にくすくす笑われた。
「声、我慢しなくたっていいのに。すっごくかわいいよ?」
顔がぼっと熱くなる。何その殺し文句! 見下ろしてくる顔もエヴァンジェリン(あたし)のことがかわいくってたまらないっていうような甘々で。
こういうのも含め、愛されているのかなって感じることはある。馬を走らせているときに落ちないようあたしを抱え込む力強くて温かな腕とか、他の攻略対象たちは聖女にべったりなのにアーサーだけはあたしにべったりなところとか。
でも。
「これは愛(ラブ)じゃなくてエロでしょ!」
気持ちいいせいで涙がにじんでしまった目で睨みつけてやる。
こっちは怒っているというのに、アーサーは嬉しそうに微笑んだ。
「上手いこと言うね。それに涙目で睨んでくるエヴィもかわいい。故意にいじめたくなってしまう」
「!」
日本人だったときの享年はいい歳した大人だったので、今の言葉が愛情表現だとわかってしまって、照れて息を呑む。
真に受けちゃダメだったら! あたしのこと好きなフリして犯罪の証拠をつかもうとしてる疑惑はまだ晴れてないんだから!
照れをごまかすために、あたしは口をとがらせて文句を言う。
「『エヴィ』って何なのよ『エヴィ』って」
「愛称だけど、気に入らなかった?」
愛称で呼ばれるほど仲良くなった覚えは――あるわね。演技かもしれないけど、婚約者としての体面が保てる程度にはよくしてもらっていると思う。お城に近寄らないから、あたしの評判が今どうなっているか知らないけど。
ほんのちょっと考え事をしていた隙に、アーサーは顔を下ろしてきてあたしのこめかみにキスをした。
「ひとまず魔力を回復しよう。今日もたくさん魔法を使ったから、残りが少なくてへとへとだろう? 私もそろそろ我慢がきかなくなりそうなんだ」
そう言ってあたしの胸元に顔を寄せてくる。
「ちょ……っ! あんっ、だからこれはラブじゃなくてエロ……ッ」
しゃべっている最中に胸の頂を口に含まれて、あたしの言葉はあえぎまじりになる。
口に含んだままつんと立ち上がった乳首をしばらくなめ転がしたあと、アーサーは口を離して言った。
「好きな娘(こ)にエロいこともしたい男心をわかってほしいんだけどな」
「あたしの意思はどうなんのよ、あたしの意思は!」
嬌声を噛みころす代わりにわめき散らしたあたしに、アーサーはとぼけた口調で言う。
「え? とっくにこういうことまでしてるんだから、今さらじゃない?」
そう。そこをいじられるのは今日が初めてじゃない。
あたしが仕掛けた罠(イベント)に連れてこられるようになってから、三回目のこと。
好きなだけ魔法をぶっ放せるからって、調子こいたのよね。魔力の使いすぎで動けなくなっちゃって、「これは無茶したことへのおしおきだよ」とささやいてきたアーサーに好き放題された。
それに懲りてむやみに魔法を使うまいと心に誓ったのだけど、その後魔物がやたらと強くて聖女パーティーが押し負けそうになるものだから、毎回魔力を惜しんでいられなくなってしまう。
それで今日も魔力の使いすぎで歩けなくなって、アーサーにお姫様抱っこで馬車まで運ばれて好き勝手されているわけだけど、問題はアーサーに魔力回復してもらわないと動けないことじゃない。魔力なんて自然回復するから帰りの馬車の中で爆睡すればいい。帰宅するころには自力で動ける程度にはなっているでしょ、多分。
で、何が問題かって、気持ちよくって拒みづらいところなのよ……!
アーサーが言うように、今さらって言われれば今さらだけどさ、あたしとしては簡単にエロに屈するようなイヤらしい女にはなりたくないわけで――と考えてる隙に、アーサーの手がスカートの中に滑り込んでくる。
「ちょ……!」
文句を言おうとしたけど、アーサーの手は下着の上からあたしの感じやすいところをあっさりと探り当ててぐっと押してきた。
すでにぷっくりと膨らみ恥丘から覗いていた快楽の芽は、下着の薄い布越しにアーサーの剣士らしい硬い指を感じ、待ち望んでいた刺激を得て歓喜する。
あたしはたまらず嬌声を上げた。
「やぁんッ」
軽く達してしまったかのように身体がびくびくと震える。
「あれ? 今達した?」
「……ッ! っない!」
あくまで達してしまったかのようであって、実際に達してしまったわけじゃない。ちょっと触られたくらいで達するとかナイから!
アーサーは納得いかないような顔をする。
「達したと思ったんだけどな……まあいいや」
そうぶつぶつ言いながら、下着の中へといとも簡単に手を入れてくる。
「ちょ……! ンあんっ」
快楽の芽をくにゅっとつままれて、あたしは噛みころし切れずにあえいでしまう。
「気持ちいいよね? 魔力もぐんと回復したんじゃない?」
その通りだとしても同意したくないときってない? あたしにとって、今がまさにその状況で。
かといって嘘もつけなくて黙っていると、アーサーの指が探っている辺りから、くちゅりといやらしい音が聞こえてきた。
「触ってもなかったのに、もうトロトロだ。期待してくれていた?」
「――っ! してないから!」
口で否定したところでごまかしようがない。
あたしの気持ちはともかくとして、身体はアーサーに触れられることを求めてる。
アーサーの指が蜜口に入ってきて、広げるように円を描き始めた。
「最初のころと比べると、ずいぶん柔らかくなったね」
興奮してきたのか、アーサーの息は荒い。顔のほうは見られない。前にちらっと見たとき、頬を赤くして舌なめずりしながらいやらしい目であたしを見ていて、それが恥ずかしくてたまらなかったから。
二本に増やされた指がさらに奥へと入ってきて、内側を広げるようにばらばらと動く。
唇をきつく閉じて声を押しころしていられたのもわずかな間だけのこと。
「んんっ、あっ、ああ……ッ」
硬いアーサーの指が、身体の奥底から染み出す蜜のぬめりをまとって、あたしを傷つけることなく蜜壺の中をかき回し、内側の感じる場所を擦ってくる。
あたしはのしかかってくるアーサーの袖にしがみついて抵抗した。
「やっ、あ……ッ」
「いや? 気持ちよさそうにしていると思ってたんだけど、私の努力はまだまだ足りないかな?」
「そうじゃなく――ああッ!」
否定の言葉を言い終える前に蜜壺の内側をえぐられて、あたしはのけぞりながらあられもない声を上げてしまう。これまでにない強い快感に、身体が強張るのに芯からとろけていくような、奇妙な感覚に翻弄される。
後ろから悩ましげな声が聞こえてきた。
「ああ……やっぱりなめたいな」
快楽にぼうっとしていたあたしは、にわかに意識を取り戻す。
「ダメ! したら絶交だからね!」
推しにアソコなめられるなんて恥ずかしすぎる! 畏れ多すぎる!
「まだ抵抗があるか。残念」
そんなに残念そうに言われたってダメ! 〝まだ〟じゃなくて〝永遠に〟抵抗ありますから!
毎回必死に拒んでいるのに、まだあきらめないのかな。
でも好きな人(推し)になめたいなんて言われるとクるものがあるよね。ときめきと官能が押し寄せてきて、我慢し切れず身悶えちゃう。
そんなあたしの耳元に唇を寄せて、アーサーはささやいた。
「ごめん。私もそろそろ限界だ。早く魔力回復をして休もう」
蜜壺に指を入れたまま、別の指で快楽の芽を押してくる。
そのとたん、腹の底にたまりつつあった快感が弾けた。
「んーーーー!」


