
不能と噂の堅物騎士団長が、魅了持ち令嬢のダメ誘惑でまさかの絶倫溺愛ですか!?
著者:真波トウカ
イラスト:荒居すすぐ
発売日:2025年 12月26日
定価:720円+税
男性を意のままに操る「魅了」能力が使えるプライディア家に生まれたマリアべル。
しかし、彼女は一度も能力が使えたことがない落ちこぼれ。
親族に嫌味を言われたことをきっかけに、不能と噂の王立騎士団長・グレイズに能力を使うことになるのだが……?
妹の勢いに押され、気づけばマリアベルはグレイズの寝台の上にいた!?
過去にマリアベルを助け、彼女自身を見てくれるグレイズにマリアベルは恋心を抱いている。
その気持ちから、やっぱり立ち去ろうと踵を返したマリアベルだったが、グレイズに見つかってしまい――!?
最後に自分の心からの気持ちを伝えようと告白をしたマリアべル。
だが、なぜかグレイズに魅了の能力が効いているようで……?
「俺も、きみが好きだ。マリアベル……もっと触れていいか?」
魅了が効いたと思われるグレイズにぐずぐずに蕩けさせられてしまう――!?
【人物紹介】
マリアベル・プライディア
プライディア伯爵家令嬢。
「魅了」能力が使える家系に生まれるが、能力が使えたことがない落ちこぼれ。
おっとりな雰囲気がありながらも、努力家で我慢強い。
何故か不能と噂のグレイズには魅了能力が使えてしまい……!?
グレイズ・エルンガルト
王立騎士団長。
冷静かつストイックで仕事一筋。
根は優しく、人をよく見ており、部下からの信頼も厚い。
●電子書籍 購入サイト
*取り扱いサイトは、各書店に掲載され次第、更新されます。
【試し読み】
あちこち泳いだ瞳がもう一度絡み合って、その中にわずかに期待めいた色を見た。
(うそ……魅了が効いてる!?)
ランプのわずかな明かりではわかりにくいが、グレイズの目の端がほんのり赤く染まっている気がする。
本気の気持ちが、魅了を発動させた――?
そんな期待にマリアベルは身を乗り出した。
もっと強く魅了をかけなければ。
それは家のためなのか、この状況を乗り切るためなのか。あるいは、自分の本懐を遂げるためだろうか。
すべての目的がない交ぜとなって、危機的状況のマリアベルを後押しした。
「お願いです、どうか……抱いてください!」
普段のおとなしいマリアベルならば絶対に口にしない言葉だ。けれどこの状況が、わずかな期待が、彼女を大胆にさせる。
胸の前で無意識に、祈るように手を握りしめ、じっと彼を見つめた。
切れ長の形の良い瞳がはっと見開かれる。
「本気で……言っているのか?」
「は、はい……」
「ああ……」
グレイズの目が切なげに細められる。彼の口から漏れたのはため息とも感嘆ともつかない声だった。
大きな手が伸ばされ、マリアベルの頬をそっと撫でた。
熱の宿った指先の感触に心臓が大きく跳ねる。
「信じられない……」
大きな身体が目の前に迫ってきて、あっと思ったときには強い力で抱きすくめられていた。
華奢な身体ではその衝撃を受け止めきれず、マリアベルは後ろにこてんと倒れてしまう。
マリアベルを抱きしめたまま、グレイズがのしかかるようにして重なる。
「触れていいというのか? こうして……」
「は、はい……」
マリアベルはかちこちに硬直したまま瞼をしばたたかせる。
(き、効いた――!?)
たしかに、自分の能力にほんの少し期待していた部分はある。けれどこんな見事に魅了能力が発動するなんて。
(ど、どうしましょう。このあとどうすればいいの……?)
ひとまず撤退するべきだろうか。魅了にかかった男性はなんでも言うことを聞いてくれるというし、一度家に帰ってフランセナから今後どうすればいいのか指示を仰ぐべきでは――。
グレイズが身体を起こして、マリアベルをじっと見下ろす。
「っ……!」
その目は嬉しそうで、愛おしげで。彼のこんな表情を見るのははじめてだった。
「俺も、きみが好きだ。マリアベル……もっと触れていいか?」
口元がはにかむようにほんの少し緩んでいる。
騎士として公務に当たる彼しか見たことがなくて、そんなときはいつも硬い表情を崩すことがなかった。こんな優しげな顔を自分に向けてくれるなんて。
マリアベルはこくりと頷く。
たった今、撤退を考えていたはずなのに、本音に抗えなかった。
ずっと恋い焦がれてきた相手からこんなふうに言われて誰が断れるのだろう。
首筋の薄い皮膚に、グレイズの唇が寄せられる。
そのままちゅっと軽いキスを落とされ、輪郭をなぞるように舌先が這わされた。
「っ、ひ……」
喉の奥からわずかに引きつったような声が出る。
「怖かったら言ってくれ。すぐにやめるから」
子供をなだめるような声で言われ、口を真一文字に結んだままこくこくと頷く。
グレイズはそのまま何度も首筋を唇で、舌で、柔く味わう。
「ふ……」
マリアベルは思わず身体をよじった。
はじめはくすぐったさの強かった刺激が、今はまったく違うふうに感じる。
グレイズの吐息がそこにかかるだけでぴくんと反応してしまい、食むように吸われるとうなじのあたりがそわそわとして落ち着かない。
そうされているうちに背筋までもがぞわりと粟立って、身体をもぞもぞ動かしていないとどうにかなりそうだった。
無意識に彼と距離を取るように身をひねっていたが、それは怖いからではない。このまま刺激を受けていたら声が出そうだからだ。
時折吐息に混じる自分の小さな嬌声は、聞いたこともないような甘い色を帯びていて。
それを悟られまいと、マリアベルは必死に唇をきゅっと結んだ。
グレイズは徐々に離れていくマリアベルの背中に手を回してぎゅっと引き寄せる。
するすると背中を撫でながら、指先だけで器用に彼女のドレスのホックを外していった。そしてコルセットを細く引き絞るリボンもしゅるりと緩めてしまう。
コルセットによって無理矢理形を変えられていたマリアベルの豊満な胸が、重力にしたがってたゆんと跳ねる。
(なにを――)
首筋を吸い上げたままドレスの前身頃に指を引っかけると、グレイズはそのまま下へコルセットと一緒に布地を軽く引き下ろした。
途端に白い丘が外気に晒される。
「ひぁっ」
驚きに声を上げると熱い息が唾液で濡れた首筋に掛かった。
グレイズの大きな手はマリアベルの細い腰を下から撫で上げ、そのまま白丘を包み込む。
形を整えるコルセットを失ってなお、マリアベルの胸は彼の手にも余るほどの大きさだった。
下から持ち上げるように胸に触れたグレイズは指を柔らかな丘に沈めていく。
形の良い胸が彼の手でくにゃりと違う姿になるのはひどく淫靡だった。
「……柔らかいな、マリアベルのここは」
視線だけでその様子をじっと見ていたグレイズがごくりと唾を飲み込んだのがわかった。
声が少し掠れている。彼が自分の胸に触れて昂ぶっているのだ。
そう気づいて、心の中に悦びが広がっていく。
自分の身体があまり好きではなかった。背が低く、華奢な印象なのに、胸ばかりが大きくて。男性の視線を集めているのがいやでもわかってしまうから。
けれど、グレイズがこれを気に入ってくれたのなら。
はじめて、自分の身体がこの形をしていることを誇らしいと思った。
グレイズになら見て欲しい。彼が自分の身体に興奮していると思うとそれだけで心臓がどきどきと高鳴る。
胸を弄っていた手は、そのうち中心で薄く色づく部分を掠める。
「ひぅ……っ」
ぴりっと痺れるような刺激が走り、マリアベルは思わず身をよじって胸を隠した。
「すまない、怖かったか? 急ぎすぎたな」
「ち、違うんです……声が、恥ずかしくて」
「声?」
「へんな声が出てしまいそうで……ふあっ!」
緩く立ち上がっていた胸の先を指でピンと弾かれる。
たちまち甘い声が出てしまった。
「大丈夫だ。今の時間、使用人たちは下の階にいる。誰にも聞こえない」
「でも……」
「気になるか?」
顔を赤くして頷くと、グレイズがふっと笑みを零した。
「俺はもっと聞かせて欲しいが……しかたない。それでは塞いでおこうか」
「え……、んんっ」
薄らと開いていた唇に柔らかなものが重なる。
その熱でグレイズの唇なのだと気づいた。
(わたし、グレイズさまと、キスを――!)
驚きに硬直していると、グレイズは自らの唇でマリアベルのそれを食むように動かした。
下の唇をふにふにと味わわれ、舌先がそこをぞろりと舐めていく。
「っ……」
そのまま舌はマリアベルの咥内にぬるりと這い入って来た。
全身が硬直しているマリアベルを優しく解すように、そろそろと中を探っていく。
歯列をなぞられ、上顎をくすぐられ、そうしているうちに頭の芯がぼうっと痺れるような気分になってきた。
「ふぁ……」
半端に開いた口の端からは透明な雫が伝い、全身が熱を持ち始める。
たまらず舌を動かせば、彼のそれに搦め捕られてしまう。
「ん、んぅ……っ」
どうしていいかわからず必死に舌先を伸ばすマリアベルを誘うように、グレイズの肉厚な舌が摺り合わされる。
(どうしよう、これがキス? こんなに気持ちいいなんて……)
彼の体温を粘膜で直接感じているのが嬉しくて夢中で舌先を伸ばした。
ぎゅっとグレイズのシャツを掴むと、いきなり胸の先をきゅっと摘ままれる。
「んんっ!」
唾液の絡まる水音にくぐもった声が混じる。
身を引こうとするが頭の後ろをぐっと押さえられて自由がきかない。
グレイズはさらに胸の先を刺激していく。
摘まんだままくりくりと指先をより合わせられると、先端はしっかりと芯を持って立ち上がった。
その先をさらに爪で引っかかれる。
かりかりと微細な衝撃を与えられるたびに、身体の内側がぱちぱちと弾けるような快感で震えた。
「ふっ、んぅ、っ、んんぅっ!」
舌でかき混ぜられた咥内からは途切れがちな嬌声が漏れる。
口を閉じることも、甘い声を我慢することもできない。
「声、抑えきれなかったな」
軽い笑い混じりに言われ、返事をする前に、今度は反対の突起をグレイズにぱくりと咥え込まれた。
「ぁあっ!」
触れられていないのにそこは刺激を求めてすっかり立ち上がっている。
その根元をじっとりと舌先でなぞると、グレイズは軽く歯を立てた。
「ひぁんっ!!」
指とも舌とも違う硬い刺激に、敏感になっていたそこは過剰に反応してしまう。
腰がびくんと跳ねて、お腹の奥が切なく熱を持つ。
「こんなに小さい部分で快楽をしっかり受け止めて、健気だな。まるでマリアベルそのものだ」
「ひうっ、そ、そこで話さな、でぇ……っ」
グレイズが言葉を発するたびに吐息が掛かり、歯が当たった。もう一方の先端は指先で絶え間なく弄ばれていて、種類の違う刺激に息つく暇もない。
そのとき、太腿になにか固い物が当たっているのに気づいた。
(え、な、なに――?)
視線だけでそこを確認すると、グレイズの下衣が窮屈そうに膨らんでいる。
一点を見つめて固まってしまったマリアベルに気づいたグレイズが、その視線の先を察して居心地悪そうに咳払いをした。
「いや、すまない……きみに触れていると思ったらすぐにこんなふうになってしまう。がっつくつもりはないんだが、その……」
(全然不能じゃないわ!?)
それは男性器が正常に反応している証だった。
ドロテアが吹聴していたのはなんだったのだろう。フランセナが言うように、彼の精神力が強くて魅了を跳ね返していた?
「マリアベル?」
「い、いえ、なんでもありません」
自分が彼の下腹部をじっと見つめていたことに気づいて慌てて視線を逸らした。
(反応してくれてる。わたしに……)
魅了能力のおかげで、ということはわかっているが、どうしても高揚する気持ちを抑えきれない。
少し潤んだ瞳でこちらを見つめるグレイズは、まるで自分を心から愛しているみたいだ。
彼は本当に自分を好きなのでは。そんな錯覚を抱いてしまう。
お腹の奥がきゅんと甘く疼いた。
(なんでもいい。魅了だろうが、今はわたしを見てくれているんだから)
ずるい力に頼っていることは承知だ。それでも彼を離したくない。
(もっとあなたの近くにいたい。お願い――)
グレイズの瞳をじっと見つめると、深い青色がふっと優しげに細められる。
「愛しているよ、マリアベル」
「っ……!」
「不思議だ。きみを見ていると、こんな言葉がすらすら出てくる。自分が愛の言葉を口にするなんて想像もしていなかったのに……」
「グレイズさま――」
「もっときみに触れたい。いいか?」
ドレスの上からお腹のあたりをそっと撫でられる。
マリアベルは深く頷いた。
「触れてください、あなたの望むように」
グレイズは緩んでいたドレスをそのままするすると足元から脱がせていく。
(望むように、なんてひどい言い草ね。そう仕向けたのはわたしなのに)
目を見つめると、彼はマリアベルの欲しい言葉を、行動をくれる。はじめて使うことができた魅了の能力には驚かされるばかりだ。
一糸纏わぬ姿になったマリアベルをグレイズがじっくりと見下ろす。
その視線の熱に慌てて身をよじり、胸の前で手を交差させて隠した。
「マリアベル?」
「あの、は、恥ずかしいです……そんなにじっと見られては……」
「こんなに美しいのに。なにを恥じらうことがある?」
「だって……」
「ああでも、恥じらうところもかわいらしい。優しくしてやりたいが、そう縮こまられるとついいじめたくなる」
指先で背筋をつうっとなぞり上げられる。
「ひゃんっ!」
「きみの肌は陶器のようになめらかだな……同じ人間と思えないほどに、柔くて白くて……」
「っ、ふ……」
「どこも俺の手が吸い付くようだ。――ずっと触れていたい」
耳元で囁かれて、吐息混じりの掠れた声に身体が一瞬弛緩した。
その隙に胸を隠していた手は退けられ、シーツにまとめて縫い留められる。
「あ……」
「ああ、すごく綺麗だ、マリアベル。頼むからもう隠すなんてひどいことはしないでくれ。きみが俺の腕の中にいることを実感したいんだ」
視線が肌の上を滑っていく。柔らかなカーブを描く輪郭を目でなぞっているのだ。
彼の瞳に触れたところすべてがぞくぞくと粟立っていく。
「寒いのか?」
「ちが――、んぅっ!」
乾燥した大きな手がそっと肌に乗せられる。それだけでびくりと反応してしまい、自分がひどく敏感になっていることを悟った。
腰をじっとりと撫でたあと、グレイズの手はするすると下へ向かい、マリアベルの腿に手をかけた。
あっ、と思ったときには足を大きく割り広げられてしまっていた。
「やっ、ま、待ってください。み、見ないで……」
グレイズの視線が自分の秘めた部分へ注がれている。
それだけで身体の熱が増していった。
「こんなに濡らしていたのか」
グレイズの口元が緩む。声は高揚して弾んでいた。
事実、マリアベルの秘所は蜜が溢れかえるほどに濡れて、てらてらと光っている。
触れられてもいないのにそんなふうに濡らしてしまうなんて。はしたなくて恥ずかしい。
しかし腕をまとめ上げられているものだから、隠すこともできない。
「ここも、すごく綺麗だ」
「そ、そんなはずありません。そんなところ――きゃぁっ」
じっと秘部を見つめていたグレイズがおもむろに身をかがめる。
腕が解放されて助かったと思った瞬間、濡れた秘裂にぬるりとしたものが触れた。
「な、なにをなさるんですか! おやめくださいっ!」
「いけないか?」
「い、いけません! そんな汚いところ……」
グレイズは清めてもいない秘部を舌で舐め上げたのだ。
あまりの恥ずかしさにじたばたと足を動かすが、グレイズの体躯の前ではそんな抵抗は無意味だった。あっさりと両腿を手で固定し、秘裂を舌で刺激することをやめない。
「言ったろう。マリアベルはどこも綺麗だと」
「だからって……!」
「嬉しいんだ。俺に触れられて感じていたのかと思うと」
上目遣いで見つめられて、心臓を射貫かれたように動けなくなる。
(わたしも、グレイズさまが反応してくれて嬉しかった。同じように思ってくれているの……?)
抵抗を忘れていると、グレイズの舌がじわじわと溢れてくる蜜を下から舐め取っていく。
ぴたりと閉じたあわいを解すように何度も浅い溝をなぞられる。
「っ、う……」
温かくうねるものが秘裂を這うはじめての感触に、たちまち身体が弛緩する。少しずつ侵食してくるような快感が襲ってきて足に力が入らない。
拘束していた力が弱まっても、もうそこを閉じることはできなくて、彼の眼前に恥ずかしい部分を晒すようにしてしどけなく足を投げ出した。
「舐め取ってもどんどん溢れてくるな」
「ぅ、あぁ……っ」
蜜を舌先に絡めながら秘裂を這い上がっていくと、その終着点で一層奥をぐっと刺激される。瞬間、今まで感じたことのないような衝撃が全身に走り、マリアベルは思わず腰を大きく浮かせた。
「ぁあぁっ!!」
「ここが気持ちいいか?」
「やっ、それっ、だめ……ふぁあっ!!」
硬く尖らせた舌先でぐり、ぐりと何度も刺激される。
そのうち秘芽は硬く反応しぷっくりと顔を覗かせた。
「ひぅっ、や、だめぇっ」
「大丈夫だ。なにも痛いことはしない。そのままただ感じていればいい」
秘玉に直接刺激を受けると、雷に打たれたような激しい快感が襲いかかる。
身体が跳ねることも自分では止められない。
グレイズは今度は花芽の輪郭をなぞるようにくるくると舌先で円を描く。
根元から絶え間なく弄られて、快感に息つく暇もない。
「ああっ、あぁぁあっ、も、やぁ……っ!」
快楽の熱が体内を満たしていく感覚がたまらなくて、マリアベルは大きくかぶりを振って耐える。
所在なくさまよっていた手をグレイズがぱしりと掴んだ。そして指を絡められる。
「マリアベル、大丈夫だから」
「だって、も、気持ちい……っ、気持ち良くて、なにもわからな……っ」
「それでいい。高みに連れて行ってやるから」
絡められた指にぎゅっと力が入る。それをマリアベルも握り返した。
その瞬間、グレイズが秘玉を根元から唇で挟み込むとじぅっと吸い上げる。
「イけ」
「っ、あぁぁあぁっ――――!!」


